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2024.04.10 検索エンジン最適化(SEO)
- 【初心者向け】コンテンツSEOの始め方・効果を出すための手順を詳細解説
- 「コンテンツSEOとSEO対策、コンテンツマーケティングの違いがわからない」「コンテンツSEOをやりたいけど知識がなく手詰まりになっている」と悩んでいる人もいるかもしれません。 実際にコンテンツSEOを実施していても、なかなか集客やCVに繋げられず、課題感があるというWeb担当者も多いことでしょう。 そこで今回は、コンテンツSEOとは何なのか、SEO対策やコンテンツマーケティングとの違い、メリット・デメリットといった基礎知識から、実際に成果を出すための記事作成手順や成功事例といった実務に役立つ情報まで「コンテンツSEO」の全てを解説します。 1.コンテンツSEOとは?コンテンツSEOについて知るには、まず「SEO」について理解する必要があるでしょう。SEOとはSearch Engine Optimizationの略称であり、「検索エンジンの最適化」を意味します。 検索エンジンの最適化とは、広告欄を除いた検索結果(オーガニック検索)において自社のWebサイトが上位に表示されるよう対策することです。一般的に、Webサイトが上位表示されればされるほどクリック率も上がるため、集客に繋がりやすいと考えられています。 ※「SEO」についてもっと詳しく知りたい方はこちら初心者でもわかるSEO対策!検索エンジンの仕組みやSEOの重要性を解説 SEOを対策すると、オーガニック検索を通して、Webサイトへのアクセス数を増やすことができるでしょう。 SEO対策にはいくつか方法があり、「コンテンツSEO」もその一種です。ユーザーの検索意図に沿った良質なコンテンツを継続的に提供することで、検索エンジンからの評価を上げ、Webサイトのアクセス数増加を目指します。 コンテンツSEOと混同されやすい施策にコンテンツマーケティングがあります。 コンテンツマーケティングは、コンテンツSEOで提供するいわゆる記事コンテンツだけでなく、動画やメルマガ、ホワイトペーパーなど様々なコンテンツを発信することで、ユーザーに認知してもらい、顧客になるように育成する一連の手法です。 主に記事を扱うコンテンツSEOはコンテンツマーケティングの手法の1つと考えられます。 [caption id="attachment_2157" align="aligncenter" width="654"] コンテンツSEOの位置づけ[/caption] 現代において検索エンジンからの効率的な集客を目指すのであれば、コンテンツSEOは必須の施策といえるでしょう。 2.コンテンツSEOのメリット・デメリットコンテンツSEOをより効果的に実施するためにも、メリット・デメリットを知っておくことは大切です。 コンテンツSEOの【メリット】 コンテンツSEOを実施するメリットは以下の6つです。 長期間に渡って安定した集客を行うことができる コンテンツSEOで作成した記事コンテンツはWeb広告などと違って一度公開するとずっとネット上に残り続けます。上位表示させ続けられれば、長期に渡って検索エンジンから安定した集客を行うことができるでしょう。 長期的にみた時のコスパが高い 長期的にみた時のコストパフォーマンスが高いのもメリットの1つです。 リスティング広告ならクリックされるたびに費用が発生し、継続すればするほどコストがかさみます。TVや新聞などのマス広告はある程度の予算がかかるため、継続して実施するのは難しいかもしれません。コンテンツSEOであれば費用をかけるのは記事作成の1度切りで済むため、続ければ続けるほどコストパフォーマンスが上がっていきます。 顧客を育成することができる コンテンツSEOは、自社の顧客に対して興味を引くような記事を作成しリーチするだけでなく、プレスリリースやLP、ホワイトペーパーなど様々なコンテンツと連携することで、顧客を育成(ナーチャリング)できるのが特徴です。 顧客は、自社の扱う商品ジャンルに対して興味が薄く知識も少ない「潜在層」、自社の扱う商品ジャンルに対して興味はあるが、自社のことを認知していない「準顕在層」、自社の扱う商品ジャンルに対して興味や知識があり、実際に商品の比較検討をしている「顕在層」の3種類に分けられます。 コンテンツを読んでもらうことで自然と自社の商品やサービスへの知識が深まり、「潜在層から準顕在、準顕在層から顕在層…」といったようにナーチャリングができるでしょう。 コンテンツが資産となり蓄積する コンテンツを作れば作るほど会社の資産となって蓄積するといったメリットもあります。自社の知見を活かした質のいいコンテンツは、顧客を育成してくれるだけでなく、営業資料や提案書としても使用することができるでしょう。 自社のブランディングができる コンテンツSEOでは自社の専門性や理念を伝えることもできます。読者に自社の技術力や事業方針などを上手く理解してもらえればブランディングに繋がるでしょう。 また、優良なコンテンツとして記事が上位表示されていれば、営業でのアピールポイントになり信頼を得られるかもしれません。 SNSでの拡散が期待できる 読者の悩みを的確に解決する記事やその時々の流行を盛り込んだ記事を書けば、SNSで拡散されるかもしれません。SNSからの流入なら、本来ならば自社の記事を検索しないはずの潜在層にもリーチすることできます。 記事の拡散により自然な被リンクが集まれば、さらなるSEO効果も期待できるでしょう。 コンテンツSEOの【デメリット】 コンテンツSEOを実施するデメリットは以下の3つです。 効果が出るまでに時間がかかる コンテンツSEOは効果の持続性と安定性は高いですが、効果が出るまでに時間がかかるといったデメリットがあります。これは、Googleがサイトを評価して検索順位を決定するまでにいくつかのプロセスが必要だからです。 検索順位が決定するには、「クローラー」と呼ばれるロボットがWebサイトを巡回して様々な情報を収集し、その情報を基にデータベースへの登録(インデックス)が行われる必要があるでしょう。 コンテンツを蓄積する必要がある 作った記事を上位表示させるためには、Webサイトにある程度ドメインパワーが必要です。ドメインパワーとは、検索エンジンからの信頼度を表したもので、コンテンツの質や量、被リンク、更新頻度などによって評価されます。これを向上させるためには、質の高いコンテンツをある程度蓄積する必要があるでしょう。 コンテンツ作成に労力と費用、工数がかかる コンテンツSEOでは、ペルソナ設計やKW選定、ライティング、編集など様々な手順があり、労力や費用がかかります。良質なコンテンツを作るなら尚更です。また、一度作ったら終わりではなく、継続して成果を出したいのなら定期的にリライトするなどメンテナンスも必要になるでしょう。 3.コンテンツSEOの記事作成手順 ここからは、実際にコンテンツSEOで記事を作成する手順を紹介します。 ペルソナ設計 コンテンツを作成する前に、誰に対して記事を書くのか明確にする必要があります。自社が提供している商品・サービスについて強みや弱み、他社との違いを洗い出し、どのような顧客をターゲットにするのかを決定しましょう。 その際に行うのがペルソナ設計です。「ペルソナ」とはマーケティングで使用される概念で、自社の製品やサービスのターゲットになる人物像を具体的なイメージに落とし込んだものです。 ペルソナを作る際は、自社の顧客として想定される人物像を詳細に設計します。年齢や性別、職業、収入、家族構成といった基本情報から、生活パターンや性格、情報収集の方法など細かい部分まで設計しておきましょう。これらを元にペルソナが抱えている悩みや不満を洗い出し、どのようなコンテンツを発信すればいいかを決定するのです。 ペルソナをしっかりと作っておけば、誰に対して発信するコンテンツかが明確にでき、自社の顧客となる人に記事を読んでもらいやすくなるでしょう。 ※ペルソナ設計についてもっと詳しく知りたい方はこちらペルソナの作り方~設定の目的や注意点も解説~ キーワード選定 コンテンツを上位表示させるために最も重要なことの1つはキーワード選定です。 まずは、自社の商品・サービスに関するキーワードを思いつく限りピックアップしてカテゴライズします。次に、カテゴリごとにペルソナの悩みに最もマッチしたキーワードを選定しましょう。最後に、選定したキーワードのサジェストキーワードや関連キーワードを見ながら膨らませてきます。 こうすることで、ユーザーのニーズと自社が発信したい情報をすりあわせられ、自社コンテンツに適したキーワードを選定することができるでしょう。中々キーワードが決められないという場合は、競合企業のサイトから情報収集するのも良いかもしれません。 また、検索ボリュームについても考える必要もあります。多くの人に認知されたいからといって、いきなり検索ボリュームの多いキーワードばかりを狙っていると、競合が多く上位表示させるのは難しいでしょう。始めは検索ボリュームが小さくても、自社に適した内容を発信できるキーワードから選ぶようにしてください。 検索ボリュームが小さいものから徐々に大きなものへ満遍なく対策していくことで、Webサイトの評価を高めながら効率よくコンテンツを展開することができるでしょう。 ※キーワード選定についてもっと詳しく知りたい方はこちらコンテンツマーケティングに効果的なキーワード選定の方法 事前準備や注意点も! 構成 キーワードが決まったら、いきなりライティングを始めるのではなく、まずは記事の骨組みとなる「構成」を作成します。記事の筋道や最終的な目標が定まることによって方向性のブレが少なくなり、より質の高い記事を作れるでしょう。 構成では、作成する記事のキーワードに対してペルソナを意識しながらどのような流れで文章を進めるかを明確にします。 まずは、「なぜ読者はこの記事を読むのか」と「この記事を読んで読者はどうなりたいのか」を考えましょう。次に、この情報を元に読者の課題解決に必要な要素を過不足なく集め、見出しに分けて自然な流れで進行できるように整えます。 要素を並列で紹介する場合は、粒度を合わせることで納得感の高い文章にできるでしょう。 ライティング 構成を元にライティングをします。記事のボリュームは対策するキーワードによっても変わってきますが、実際に上位表示されている記事を目安としましょう。1つのコンテンツに対して十分な情報を入れ込みながらも、無駄な情報の無い記事が理想的です。 タイトルは他の記事と差別化する必要があります。一目で何の記事なのかがわかるようにしつつも、上位表示されている記事と似通ったものにならないように工夫しましょう。 記事はリード文・本文・まとめの流れで作成します。SEOを意識しすぎて読みにくい文章にならないように注意してくだい。Googleが最も評価する記事は読者の役に立つ、高品質な記事です。結論から書く、伝えたいことが複数ある場合は箇条書きにする、簡潔な文章を心がけ3行を目安に改行するなど、読者にとって読みやすい文章を書きましょう。 ※ライティングの方法についてもっと詳しく知りたい方はこちらSEOライティングの基本 事前準備や練習方法、SEO効果を上げるコツを解説! 投稿設定 記事ができたら次は投稿ですが、ただアップするだけでは上位表示は難しいかもしれません。 まずは、適切に見出しタグ(hタグ)を設定する必要があります。見出しタグとは、Webページにおいてコンテンツを読みやすくするために、テーマを強調させるタグのことです。見出しタグを正しく設定すれば、ユーザーにとってもGoogleにとってもわかりやすい記事にできるでしょう。 見出しタグはh1タグからh6タグまであり、最も重要な大見出しにh1タグ、小見出しをh2タグ、次の小見出しをh3タグというように、必要に応じてh1タグから順番にh6タグまでを使い分けながら、正しい順序で設定することが重要です。 次に、ディスクリプションの設定です。ディスクリプションとは、記事の要約や概要を記載したテキストで、タグを設定することで検索結果画面のタイトル下(スニペット)に表示させられます。 正しく設定することでクリック率(CTR)が向上し、SEOにも役立つと考えられています。スマホなら75字以内、PCなら120字以内と簡潔に記載し、キーワードはできるだけ前に配置しましょう。 記事を適切に要約しつつ、読者の期待感を高められるような文章が最適です。記事をそのままコピペしたり、記事に関係のないことを記載したりすると、Googleから評価を下げられてしまう可能性があります。 ※ディスクリプションについてもっと詳しく知りたい方はこちらディスクリプションはSEOに有効?CTRを向上させる書き方についても紹介 4.コンテンツSEOのメンテナンス方法ここからは、コンテンツSEOで記事を作成した後のメンテナンス方法について紹介します。 リライト 記事を投稿してからも定期的にリライトすることで、SEO効果を高められます。ただ言葉を書き換えたり追加したりするのではなく、読者が求める情報を追加する、わかりやすい表現に書き換える、古くなった情報を更新するなど、今よりも良い記事になるように意識しましょう。 特に、上位表示されていない記事の場合、タイトルや見出しの変更が必要かもしれません。改めてユーザーが知りたい情報が何かを考え、検索ニーズを満たす単語や言い回しを使ってみましょう。 ※リライトについてもっと詳しく知りたい方はこちらSEOに効果的なリライト方法と上位表示の秘訣 内部対策の見直し 質のいいコンテンツを作り、定期的にリライトもしているのに順位が上がらない場合は、内部対策の見直しが必要かもしれません。 まず、SEO対策には「内部対策」と「外部対策」があり、前者はWebサイト内のHTMLの改善やキーワードの見直しによってGoogleが評価しやすい構造にすることを指し、後者は他Webサイトからの被リンクを獲得することを指します。 内部対策をしっかりと行えば、クローラーがWebサイト内をスムーズに巡回し、記事内容が正しくデータベースに登録されるので、適切に順位が付くようになります。 XMLサイトマップや構造化データのマークアップは少しテクニカルな内容ですが、同じWebサイト内でリンクを貼る「内部リンク」やアイキャッチなどの画像をクローラーに正しく認識させる「altタグ」はすぐに実施できるでしょう。 ※SEO内部対策についてもっと詳しく知りたい方はこちらSEOの内部対策とは?基本的な対策ポイントを解説 ※SEO外部対策についてもっと詳しく知りたい方はこちらSEOの外部対策とは?良質な被リンクを集める方法 5.ECマーケティング流!コンテンツSEOの成功事例!ここではECマーケティング独自のコンテンツSEOの成功事例を3つ紹介します。弊社独自の事例を集めたので、是非参考にしてみてください。 【事例①】メガネ系 毎月5本ずつ約2年間の実施こちらの企業は、以前からSEO対策に力を入れていて他社で様々な施策を行っていましたが、アクセス数が増えないことに悩みを抱えていました。長年SEO対策を行っていた結果もありドメインパワーは十分だったので、弊社では検索数の多いキーワードを中心にクライアントが長年培ってきた知識を盛り込みながら記事作成を行いました。 結果、コンテンツSEO実施時点では、38,133セッション/月だったのが、2年後には406,200セッション/月まで伸ばすことができました。実施時点と比べると、月のセッション数は10倍以上であり、かなりの成果といえるでしょう。 継続して質のいいコンテンツを作り続けることがコンテンツSEOの成功に繋がります。【事例②】宅配弁当系 毎月5本ずつ約2年間の実施こちらの企業で特出すべき点は、上位表示率の高さです。コンテンツ実施から1年後では、上位2位以内に入った記事が25本中9本だったのが、2年後には50本中23本になりました。約半分の記事が2位以内に入っており、この上位表示率には目を見張るものがあります。セッション数においても、実施当初は6,921セッション/月だったのが、約1年後には507,120セッション/月と約73倍伸びています。 これは、弊社が長年培ってきたノウハウを用いて、ビックキーワードの中でも順位が上がりやすいものを選定し、SEOに特化した記事を作成した結果です。また、Webサイトのリニューアルから広告、CRMまで任せていただいている企業なので、コンテンツSEOを長く続けていただけたことも成果に繋がったと考えられます。 コンテンツSEOはすぐに結果が出るものではないので、根気強く対策することで上位表示させられるでしょう。【事例③】不動産投資系 毎月10本ずつ約1年の実施こちらの企業では、Webサイトのリニューアル時点でSEOの内部対策を行い、その後コンテンツSEOを実施しています。 コンテンツを継続して実施するだけでなく、SEOの内部対策を強化することで、記事を着実に上位表示させられました。また、記事コンテンツだけでなく、アンケートコンテンツも実施することで実施から約1年でセッション数の伸び率249%を達成しています。 コンテンツを効率よく上位表示させていくためには、内部対策が効果的な場合もあるでしょう。また、記事だけでなくその他コンテンツも使いながら展開していくことで、より幅広い集客を行うことができます。※コンテンツSEOの失敗事例について詳しく知りたい方はこちらそのコンテンツ、SEO効果ある?~【残念すぎる】なんちゃってコンテンツSEO事例~ 6.まとめコンテンツSEOとは、ユーザーの検索意図に沿った良質なコンテンツを継続的に提供することで、検索エンジンからの評価を上げ、Webサイトのアクセス数増加を目指す施策であり、SEO対策やコンテンツマーケティングの一種です。 コンテンツSEOには長期間に渡って安定した集客を行うことができる、長期的にみた時のコスパが高いといったメリットの他に、効果が出るまでに時間がかかる、コンテンツ作成に労力と費用、工数がかかるといったデメリットがあります。 コンテンツSEOでは正しい方法で質のいいコンテンツを作ることが大切です。ペルソナ設計・キーワード選定・構成作成・ライティング・投稿といった順番で進めましょう。投稿した後も、定期的なリライトやSEOの内部対策を行うことで効果を高められます。 コンテンツSEOを成功に導くためには事例の研究も欠かせません。本記事で紹介している事例を参考に、自社で成功するためにはどうすればいいのか考えてみましょう。
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2024.02.21 コンサルタント
- WEBマーケティング歴20年の著者が選ぶ 本当に実力のあるECコンサルティング会社5選
- 企業とユーザーの接点がデジタルへとシフトし、ECサイトが主要なチャネルになっていることは、改めていうまでもありませんが、そのECサイトにおいて、部分部分のソリューションに特化したベンダーは数多く存在しています。しかし、それらを横断して何をどのようにすべきか方向性を提示し、かつ実務レベルに落とし込んで牽引してくれる、ノウハウを持った実力のあるコンサルティング会社は限られています。この記事では、実際にECサイトの運営(特に集客及びサイトの制作更新)において、具体的な改善策の提示、PDCAを回す業務をサポートしてくれるコンサルティング会社を、どのように見つけたら良いか、選定したらよいか、また選定の際のチェックリストはなにか、そしてWebly編集部おすすめのコンサルティング会社5選をご紹介します。1.おすすめのECコンサルティング会社一覧社名ECマーケティング株式以外いつも株式会社これから売れるネット広告社ネットショップ総研コンサル領域オールジャンル(コンサルに特化)モール中心自社ECに特化美容健康、リピート商材などD2C事業者コンサル単独よりも運営代行とあわせたソリューション提供費用月間数十万円~強み・業界経験が長い・コンサルに特化・専門性が高い・モールを含めた全体サポート・楽天、Amazon出身のコンサルが多い・自社ECに特化した通販支援・数百名規模の大組織・サブスク型D2C事業におけるノウハウ・美容関連の事業者とのつながり・ECコンサルとしての経験が長い・マルチチャネル戦略をカバーできる・コンサルだけでなく運営代行も可能弱み・少数精鋭で会社規模が小さい・自社ECへの支援は平均的・規模の大きさゆえ担当者によって当たり外れあり・規模の大きさゆえ担当者によって当たり外れあり・自然検索に弱い・広告に依存しやすい・規模が小さい・運営代行が中心なのでコンサル単独の外注は優先順位が下がる2.ECサイトを育成する際に必要な、業種別のアプローチと共通するアプローチの違いについて知るECサイトを育成する際の一つのポイントとして、業種別のアプローチと、業種に関係なく共通するアプローチの2種類があります。業種別に必要なアプローチは、業種ごとに得意なコンサルタントの方がいらっしゃると思います。しかしノウハウとしてはむしろ同業他社から学ぶ事が多く、WEBマーケティングよりも、事業自体のノウハウであることが多いです。弊社では、業種横断型の基礎的なアプローチについて次の章で解説したいと思います。3.業種横断的に共通するアプローチその1(WEBマーケティングの最適化とCV獲得の最大化)一般的に月商1,000万円くらいまでは、見込み客となるユーザーに、自分達のサイトに到達してもらうことがまず重要です。そのためのアプローチは、業種ごとによる強弱の違いはあっても、概ね共通しています。その共通しているアプローチは、以下の1)~6)になりますが、月商1,000万円までは、ほぼ例外なく、1)2)3)4)を地道に、ひたすらやり抜く、というのがほとんどのケースで勝ち筋となっていますが、なかなかそれができていない企業様が多いです。一流のプロ野球選手が「走り込み・素振りなどの基本動作が結局一番大切です」と言っている感覚に近いかもしれません。なかなかそれが出来ている会社さんは少ないです。これが、ECのコンサルティングを20年やってきて実感していることです。1)検索広告ECサイト立ち上げ時のテストマーケティング手段として有効です。検索広告をしっかりと運用することで、ターゲットとなるユーザーに対してどのような検索ワードを用いれば自分たちの事業や商品を届けられるのかシミュレーションすることができます。ただし、検索広告は立ち上げ時のテストマーケティング手段としては重要ですが、売上を大きく伸ばす主要な販売チャネルにはなり得ない事が多いです。ここで得た知見を 次の「自然検索」に横展開していくことが大切です。2)自然検索(SEO)ターゲット検索ワードを設定して、その検索結果で上位表示されることですが、Googleに対して、自分たちのサイト及び事業の価値を伝えることである、と言い換えることも可能です。一部の若年層をターゲットした商材(=Google検索よりSNS検索する世代)を除くと、日本のECサイトの集客活動においては最初から最後まで、自然検索がもっとも大きなチャネルとなります。サイトコンテンツの充実、自社でしかできないことをユーザー目線で表現する、こと。同じ検索結果で表示される他のサイトにないユニークな価値を提供するように商品設計を行うこと、などがこれらの具体的なタスクになります。3)比較サイト対策(及びアフィリエイト)自然検索に続いてここ数年、重要度が大幅にあがっているのが、この比較サイト対策(及びアフィリエイト)になります。比較サイトは複数社で比較した際の強みと弱みがまとまっているため、ユーザーにとっては時短で情報収集ができて、検討が捗るお役立ちツールの位置づけとなっています。特に「****おすすめ」で検索した際に上位表示される比較サイトは、10年前の飲食店における「王様のブランチ」くらいの影響の強さを持っています。「****おすすめ」で検索した際に上位表示されるサイトに対して掲載されるために必要なことをリストアップして、そこにアプローチする地道な作業を一つ一つ実行していく、というのが具体的なタスクになります。4)SNS運用(及び広告)ECサイト立ち上げ当初、売上がまだ小さいうちはSNSアカウントのフォロワー数も少ないことが想定されるので、SNSは広告をメインに使います。SNS特有のターゲティング機能、例えばIG/FB広告 では趣味趣向あるいは職業によるターゲティング、X(Twitter)広告では、特定のアカウント(競合アカウントや、インフルエンサーのアカウントなど)をフォローしているユーザーへの広告配信、などを行います。これらGoogle広告にない機能はECサイトの初期段階の集客ツールとして、重要な武器となります。ユーザー数が増え、SNSアカウントのフォロワー数が増えたら、メールやLINEなどとあわせて、既存客のCRMの接点としての活用の度合いを高めています。5)WEB PR・コンテンツマーケティング月商1,000万円になるまでは上記1)2)3)4)を中心に行います。ほぼ例外なく、この1)2)3)4)をオーソドックスに、やり抜くことが大切です。月商1,000万円を超えてくると、WEB PR やコンテンツマーケティングを立ち上げていき、直接自分たちの商品を探しているユーザー以外へのリーチを広げていく活動をしていくことになります。6)CRM月商が1億円を超え、会員数が1万人以上になったら、CRMがEC事業の主役に躍り出ます。顧客データと購買データを分析して、LTVを高めるための分析を行い、施策を立案し、遂行します。CRMに強いおすすめコンサル会社については、別記事で詳細に説明していますので、あわせてご参照ください。ツール提供だけではない、おすすめのCRMコンサル会社7選4.業種横断的に共通するアプローチその2(サイトユーザビリティ改善とCVR向上)月商1,000万円を超えてくると、サイトユーザビリティ改善の重要度が高まります。サイトユーザビリティを改善して、CVRを上げるためのアプローチとしては、以下の4つの手法が、専門的なユーザビリティコンサルティング会社が提供しており、おすすめです。ヤコブ・ニールセン博士が確立し、日本に定着した流れといえます。ヒューリスティック評価(エキスパートレビュー):コンサルタントによる経験則による改善点の抽出方法です。ベンチマーク評価:ヒューリスティック評価を競合他社・他業界のサイトと比較して行う手法です。アクセスログ解析:アクセスログ解析を単独で行うよりも、これらのユーザビリティ改善と合わせて実施することで有効な改善点の抽出につながります。またアクセスログ解析をサイトユーザビリティ改善のKPI策定のために行うのも重要な視点です。ユーザビリティテスト:ヤコブ・ニールセンが2000年に提唱した手法で「1セグメント5人のテスト」が業界標準となっています。ヒューリスティック評価とベンチマーク評価は<仮説・セオリー寄りの手法>です。他2つの手法と比較すると根拠が弱いですが、具体的な改善事項を短納期・低コストで抽出しやすい(ただし担当するコンサルタントの経験が豊富であれば、という前提で)、というメリットがあります。アクセスログ解析とユーザビリティテストは<調査寄り>というか調査そのものです。根拠が強いですが、コストと時間がかかるため、単独で十分有効な改善点を網羅することは実務的に困難な場合が多く、ヒューリスティック評価やベンチマーク評価と併用して行われることが一般的です。5.御社にあったECコンサルティング会社の選定方法(6つのチェックリストつき)担当者の経験に依存してしまう属人的要素が多いECコンサルでは、担当者の経験を見極めることが重要です。傾向として、営業が上手な会社と実務力が優れている会社が一致しない事が多いです。プレゼンが上手いかどうかに惑わされず、実際のプロジェクト経験があるかどうかを見極めて業者を選定されることを推奨します。以下のチェックリストに沿ってお選びください。会社のビジネスモデル:メインがツール販売でコンサルティングがサブであるか、コンサルティング自体がメインであるかを確認する。納品物に使用している資料:テンプレート/独自比率を見極める。一般的に実績豊富で大きな会社ほど、テンプレート比率が高まる。納品物の質と量:納品物において、方向性を提示するだけでなく、具体的なアクションを詳細な指示書レベルで提示されるかどうか、またその量はどのくらいかを見極める。担当者の実績:プレゼンの担当者や会社の実績ではなく、プロジェクト開始後にアサインされるメイン担当者の実績、経験と得意分野を確認する。担当者の能力:プロジェクト担当者が自分の業種や商品に対する理解を十分できそうか見極める担当者の目線:担当者が、ユーザー目線を持っているかどうか、ユーザー目線と企業のニーズを別の目線で区別して見ることができるかを見極める(両方必要)6.本当に実力のあるおすすめのECコンサルティング会社5選ECマーケティング株式会社強み:コンサルティングに特化している。弱み:少数精鋭でありリストアップした他の4社と比較して会社規模が小さい。株式会社いつも強み:モール(楽天、Amazon)を含めた全体サポートが強い。特に楽天、Amazonのモール運営において、楽天、Amazon出身者がコンサルタントに多く在籍し、外部に出ないノウハウも含めてサポートしてくれる。モールのノウハウは自社ECと違って、属人性が低いため、担当者の経験がそこまでなくても商材の強みと結びつけば成果を得られる可能性が相対的に高い。(※越境も)弱み:自社ECの通販支援は平均的(悪くはない)であること。組織が大きく育ってしまったので、実際にプロジェクトが始まると経験の浅い担当者をアサインされる割合がどうしても多くなってしまう。つまり担当者によって当たり外れが大きい。株式会社これから強み:自社ECに特化している点が株式会社いつもと対照的。自社ECに特化した通販支援コンサルとして、最大規模の数百名規模の組織であること。弱み:いつもと同様、組織が大きくなってしまったので、経験の浅い担当者がアサインされることがある。つまり担当者によって当たり外れが大きい。独自ドメインECサイトは担当する個人の経験がモール以上に重要であるため、その点は致命的。もちろん経験方法な担当者にあたればよいが、規模が小さい/予算が小さい場合、その確率は下がる。売れるネット広告社強み:主に美容健康関連商品において、初回トライアル獲得からの本品定期引き上げと、継続率向上とLTVを最大化するサブスク型D2C事業におけるノウハウ蓄積がもっとも蓄積しているエージェントであると考えられる(著者見解)。また、エージェントだけでなく、美容関連のサブスク型D2C事業者達とのコミュニティにもアクセスできることも強み。弱み:日本のEC市場において、ユーザーが商品を検索する際には、Google検索自体と、Google検索で上位表示される比較サイトでの比較検討が重要である。しかし売れるネット広告社は、おそらくわかっていながら、そこから距離をおいたところにノウハウを蓄積している。売れるネット広告社のコンサルティングを受けて事業運営している事業者の多くは、インターネット経由自然検索が弱い、広告に依存する事業モデルに陥りやすい。ネットショップ総研強み:日本のEC市場の黎明期から業界をリードしてきたコンサルタント集団であること。自社ECだけでなくAmazonをはじめとしたマルチチャネル戦略をカバーできること。コンサルティングだけでなく運営代行のアウトソーシングを含めてパートナーシップを模索している企業に最適な選択肢となりうる会社。弱み:これから、売れるネット広告社、いつもと比較して規模が小さい(これはECマーケティングと同様)。運営代行をサービスの中心に据えているため、コンサルティング単独での外注を検討している場合、優先順位が下がる。7.最後にいかがでしたでしょうか?御社サイトのEC事業育成、売上向上にお役立ていただけましたら幸いです。また、関連してこのような記事を作成してほしい、などご要望がありましたら、あるいは個別のプロジェクトについてご相談がありましたら、Webly編集部まで気軽にお問い合わせください。
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2024.01.12 CVR改善
- 【2024年最新】おすすめのユーザビリティ改善・CVR改善コンサル会社6選
- 企業とユーザーの接点がデジタルへとシフトし、接点となるWebサイトのUI/UXを充実させることの重要度が高まる中で、具体的な指標としてのCVR、そしてCVRを改善するためのサイトユーザビリティ改善、サイトリニューアルではなくサイトを運営しながらPDCAサイクルで改善していくプロセスが注目を浴びています。この記事では、実際にユーザビリティ改善・CVR改善をサポートしてくれるコンサルティング会社をどのように選定したらよいか、選定の際のチェックリスト、そしてWebly編集部おすすめのコンサルティング会社6選についてご紹介します。 1.おすすめのユーザビリティ改善・CVR改善コンサルティング会社6選Webコンサル会社は数多くありますが、質の高いサービスを提供してくれる会社を選ぶことは簡単ではありません。特に、ユーザビリティ改善コンサルティングは費用が高くなりやすいため、悩む方も多いでしょう。そこで、Webly編集部が厳選したおすすめのユーザビリティ改善・CVR改善コンサルティング会社を6社ご紹介。サービス料金や強み・弱みとあわせて解説します。 社名 ECマーケティング ビービット ミツエーリンクス ゴメスコンサルティング KAIZEN PLATFORM ペンシル主な導入実績 JAL、日本通運、NTT西日本、オルビス、ニッセン等 LIXIL、NEC、サントリー、楽天、ヤマハ等 日産、エスビー食品、ニチイ学館、エーザイ等 非公開 O-net、Usen、エイベックス、BMW等 ライオン、カゴメ、グリコ、大塚製薬等調査手法ヒューリスティック評価 ベンチマーク評価 アクセスログ解析 被験者テスト(ユーザーテスト)UXリサーチ 自社ツール(ユーザーグラム)導入伴走コンサルティングユーザーテスト エキスパートレビュー UXデザインワークショップ等ユーザーテスト ヒューリスティック分析 アクセスログ解析 KPI策定等サイトユーザビリティ改善の調査分析ではなくABテストのツール提供とその活用コンサルティングサービス。アクセスログ解析 各種ツール活用費用 スポット 100万円~400万円前後 800万円~ 800万円~ 30万円~1,000万円 800万円~ 400万円前後~伴走型 月額30万円前後~(規模による) 月額100万円以上~ 不明 不明 月額100万円以上~ 月額30万円前後~強み ECサイト、マーケティングサイトに特化しているため、売上アップ、リード獲得増加にフォーカスしたプロジェクトに強い。ROIなどを重視するプロジェクトに適している。 日本のサイトユーザビリティ業界の先駆的企業、自社ツールユーザーグラムを活用したプロジェクトに適している。 超大規模サイトのサイトリニューアルのプロジェクト実績が豊富。大企業でのワークショップのファシリテーションなどに向いている。大型案件が得意。 官公庁や金融機関などで同業他社とランキングを比較し、そのランキングを上げること自体がKPIである場合にベストな選択肢。ランキング型の元祖(トライベック・ストラテジー社もこの手法を踏襲)。 安価なABテストツールで満足できない企業、ABテストの運用サポートに年間数百万円を払える企業に向いているサービス。高機能なABテストツールに比較的手厚いサポートがついているパッケージサービス。 ある程度ユーザーニーズがすでに見えていて、アクセスログ解析を中心とした定量的な分析、サイト改善を伴走型で実施してくれる会社の中では比較的安価。弱み 評価体型が個別プロジェクト改善実践型なので、ゴメスコンサルティングやトライベックストラテジーのような、ユーザビリティランキング・評価点自体を重視するプロジェクトには向いていない。 現在は自社ツール販売の付加価値としてのコンサルテイングがメイン。大規模サイトリニューアルを視野に入れたプロジェクトでないと、ユーザビリティ調査単独での販売には消極的。コンペにも参加しないことが多い。 コンサルティング単独で受けてくれない可能性が高い。ゼネコン型。 業界別ユーザビリティ評価レポートの販売が中心で個別のソリューションが弱い。 ツール利用料自体がメインのサービスに対して、月額100万円近くを使うことに費用対効果が見出せない会社には向いていない。 ユーザーテストの実施サービス自体を積極的に営業していない。社員数が多いので小規模予算の場合、若手がアサインされる場合、ユーザーニーズが見えていない会社においては方向性を見出しにくい可能性がある。※2023年6月時点の情報です。 ①ECマーケティング株式会社ECマーケティング株式会社はECサイトやマーケティングサイトに特化したWebコンサルティング会社です。ヒューリスティック評価、被験者テスト、アクセスログ、競合調査の4つの視点でWebサイトの課題を全方位的に洗い出します。主な導入実績 JAL、日本通運、NTT西日本、オルビス、ニッセン等調査手法ヒューリスティック評価 被験者テスト(ユーザビリティテスト) アクセスログ解析 ベンチマーク評価(競合調査)費用スポット:100万円~400万円前後 伴走型:月額30万円前後~(規模による)強み ECサイト、マーケティングサイトに特化しているため、売上アップ、リード獲得増加にフォーカスしたプロジェクトに強い。結果ROIなどを重視するプロジェクトでの実績が多い。弱み 評価体型が個別プロジェクト改善実践型なので、ゴメスコンサルティングやトライベックストラテジーのような、ユーザビリティランキング・評価点自体を重視するプロジェクトには向いていない。[word_balloon id="2" size="M" position="L" name_position="under_avatar" radius="true" balloon="talk" balloon_shadow="true"]ECマーケティング株式会社では、月額30万円~の伴走プランも提供しています。日本を代表するようなEコマース企業から最近Webに力を入れている企業までコンサルティング可能です。[/word_balloon] ②株式会社ビービット株式会社ビービットは、テクノロジーを活用してUXを高める、クラウドサービスとコンサルティングを提供する会社です。20年以上にわたりUX改善を行ってきた先駆的企業ですが、サービス料金は比較的高めです。主な導入実績 LIXIL、NEC、サントリー、楽天、ヤマハ等調査手法UXリサーチ 自社ツール(ユーザーグラム)導入伴走コンサルティング費用スポット:800万円前後~ 伴走型:月額100万円~強み 日本のサイトユーザビリティ業界の先駆的企業弱み 現在は自社ツール販売の付加価値としてのコンサルティングがメイン。大規模サイトリニューアルを視野に入れたプロジェクトでないと、ユーザビリティ調査単独での販売には消極的。コンペにも参加しないことが多い。③株式会社ミツエーリンクス株式会社ミツエーリンクスは、国内屈指のコミュニケーション・デザイン・カンパニーです。UXサービスも提供しており、超大規模サイトでの実績が豊富です。主な導入実績 日産、エスビー食品、ニチイ学館、エーザイ等調査手法ユーザビリティテスト エキスパートレビュー UXデザインワークショップ等費用スポット:800万円前後~ 伴走型:不明強み 超大規模サイトのサイトリニューアルのプロジェクト実績が豊富。弱み コンサルティング単独で受けてくれない可能性が高い。④ゴメス・コンサルティング株式会社ゴメス・コンサルティング株式会社はWebサイトの客観的な調査・分析に強みのあるコンサルティング会社です。同業他社とランキングを比較し、順位を上げるというランキング型の元祖になります。主な導入実績 非公開調査手法ユーザビリティテスト ヒューリスティック分析 アクセスログ解析 KPI策定等費用スポット:30万円~1,000万円 伴走型:不明強み 官公庁や金融機関などで同業他社とランキングを比較し、そのランキングを上げること自体がKPIである場合にベストな選択肢。ランキング型の元祖。弱み 業界別ユーザビリティ評価レポートの販売が中心で個別のソリューションが弱い。⑤株式会社Kaizen Platform株式会社Kaizen Platformは、Webサイトの改善を推進/継続するABテストツールを提供する会社です。月額100万円~というサービス料金ですが、手厚いサポートがついているため、安価なABテストツールで満足できない企業に向いています。主な導入実績 O-net、Usen、エイベックス、BMW等調査手法 ABテストのツール提供とその活用コンサルティングサービス。※サイトユーザビリティ改善の調査分析ではない費用スポット:800万円~ 伴走型:100万円以上~強み 高機能なABテストツールに比較的手厚いサポートがついているパッケージサービス。安価なABテストツールで満足できない企業、ABテストの運用サポートに年間数百万円を払える企業に向いているサービス。弱み ツール利用料自体がメインのサービスに対して、月額100万円近くを使うことに費用対効果が見出せない会社には向いていない。⑥株式会社ペンシル株式会社ペンシルは、独自の「デジタル戦略成功シート」をもとにWebコンサルティングを提供しています。伴走型のコンサル会社の中では比較的安価ですが、社員数が多いため若手社員がアサインされるケースがあります。事前に確認しておいた方が良いでしょう。主な導入実績 ライオン、カゴメ、グリコ、大塚製薬等調査手法アクセスログ解析 各種ツール活用費用スポット:400万円前後~ 伴走型:月額30万円~強み ある程度ユーザーニーズがすでに見えていて、アクセスログ解析を中心とした定量的な分析、サイト改善を伴走型で実施してくれる会社の中では比較的安価。弱み ユーザビリティテストの実施サービス自体を積極的に営業していない。社員数が多いので小規模予算の場合、若手がアサインされる場合、ユーザーニーズが見えていない会社においては方向性を見出しにくい可能性がある。2.Webサイトを改善してコンバージョン率(CVR)を上げる方法、改善インパクトの試算方法Webサイトを改善してコンバージョン率(CVR)を上げる方法については、大きくわけて以下の3つのアプローチがあります。ユーザビリティ調査:ユーザビリティ課題と改善事項を抽出して改善を実装する 接客ツール・ポップアップツール:ユーザー体験を向上させる アクセスログ解析:課題の重要度を定量的に評価するとともに改善インパクトを試算するこれらを総合的に行うことがユーザー体験の向上、CVR改善のために重要なことですが、「接客ツール・ポップアップツール」では、多くのベンダーがサービスを提供しており、比較的安価で入手可能である一方、ツールを使いこなすこなすこと自体の方が重要度が高いです。また、「ユーザビリティ調査」と「アクセスログ解析」については、それらのノウハウを持っている会社自体があまり多くなく、同時にそれらのノウハウを持ってサポートしてくれるコンサルティング会社を見つけることは困難です。また、優秀な、自社にあったユーザビリティ改善・CVR改善コンサルティング会社を見つけるだけでなく、自社がどの程度の費用を投下すべきか、またどのように評価すべきかを試算することも同様に重要です。弊社が10年以上、数百のプロジェクトを行ってきた経験から、サイトユーザビリティを改善することによるインパクトは、外部要素を除外した自然検索流入のCVRで平均1~3割のCVRが改善されることが多いです。たとえば、年商3億円のECサイトで、CVRが10%改善すると、1年間で3000万円の改善インパクトになり、その効果は多くの場合に2年以上継続するため、改善インパクトは1億円前後と試算されます。その改善のために数百万円の調査を実施することは費用対効果の高い投資となります。これらの試算をすることが重要で、その試算をサポートしてくれるコンサルタントを見つけることが重要です。 3.Webサイトユーザビリティ改善の歴史1995年にアメリカの認知心理学者である、ヤコブ・ニールセン博士がWebサイトのヒューリスティック10原則というホワイトペーパーを公開しました。イード社が翻訳版のページを公開しています。ここから、サイトユーザビリティを改善するためのアプローチが普及するきっかけになりました。2000年にヤコブ・ニールセン博士がユーザビリティテストに必要な人数は5人と提唱 しました。これによって、比較的低コストでユーザビリティテストを実施することが可能になり、ユーザビリティテストを実施する会社が増えました。2006年に、「ユーザ中心ウェブサイト戦略 仮説検証アプローチによるユーザビリティサイエンスの実践 」という出版がされました。この著書を通じて、多くの日本のユーザビリティ調査ベンダーは ヤコブ・ニールセン博士の手法をフォローアップするきっかけとなりました。これらの流れによって、2000年代後半から2010年代前半に、サイトユーザビリティ調査・コンサルティングサービスを提供する会社が増えましたが、2010年代後半以降、サイトユーザビリティ調査・コンサルティングサービスを単独で提供する会社が減少しました。その理由は、以下のようなコンサルティング会社・業者側の都合によるものと著者は見ています。[btn class="simple"]コンサルティング単体で数百万円で販売するより、コンサルティングを見せ玉として数千万円のサイトリニューアルを受託した方がよい 予算の大きい、官公庁や金融機関などをターゲットした会社がゼネコン化し、ユーザビリティ単体で販売する必要性が低くなった 会社の成長をスケールさせるため、コンサルティングの受託販売ではなく、ノウハウをツール化してASPサービス・SaaSサービスとして販売する方がよい[/btn]そのため、なかなか質の高いコンサルティング会社を見つけることが難しい、という現状につながっている、と著者は見ています。一方で、これらの業者側の都合・メカニズムを知ることで、実際にコンサルティング会社を選定する際に役立ちます。 4.実際に用いられるサイトユーザビリティ評価の手法続いて、実際のサイトユーザビリティ改善プロジェクトで用いられる手法についてご紹介します。以下の4つの手法が用いられています。ヤコブ・ニールセン博士が確立し、日本に定着した流れ、といえます。ヒューリスティック評価(エキスパートレビュー):コンサルタントによる経験則による改善点の抽出方法です ベンチマーク評価:ヒューリスティック評価を競合他社・他業界のサイトと比較して行う手法です アクセスログ解析:アクセスログ解析を単独で行うよりも、これらのユーザビリティ改善と合わせて実施することで有効な改善点の抽出につながります。またアクセスログ解析をサイトユーザビリティ改善のKPI策定のために行うのも重要な視点です。 ユーザビリティテスト:ヤコブ・ニールセンが2000年に提唱した手法で「1セグメント5人のテスト 」が業界標準となっています。ヒューリスティック評価とベンチマーク評価は<仮説・セオリーよりの手法>です。他2つの手法と比較すると根拠が弱いですが、具体的な改善事項を短納期・低コストで抽出しやすい(ただし担当するコンサルタントの経験が豊富であれば、という前提で)、というメリットがあります。アクセスログ解析とユーザビリティテストは<調査より>というか調査そのものです。根拠が強いですが、コストと時間がかかるため、単独で十分有効な改善点を網羅することは実務的に困難な場合が多く、ヒューリスティック評価やベンチマーク評価と併用して行われることが一般的です。 5.ユーザビリティ改善・CVR改善コンサルティング会社の選定方法続いて御社にあったユーザビリティ改善・CVR改善コンサルティング会社の選定方法について、4つの視点と6つのチェックリストについてご紹介します。 視点1)提案する会社のビジネスモデル、狙いはなにか(サイト改善がメインか、それともただの餌か) 多くの場合に、サイトユーザビリティ上の課題指摘を営業フェーズでは提案してくるが、実際のプロジェクトが始まったら、その話がどこかに行ってしまう事が多いです。 ↓ 確認方法:納品物に、ユーザビリティ改善レポートと改善点の指摘が何ページ、何項目含まれるかを確認すること 視点2)予算が自社のビジネスモデルにマッチしているか、またその試算をサポートしてくれるか ユーザビリティ改善によるCVR改善効果の試算と、その経済合理性についてアドバイスしてくれるか。またその評価指標の策定とそのフォローアップについてサポートしてくれるか?の確認が必要です。 ↓ 確認方法:納品範囲に以下が含まれるか確認するユーザビリティ改善によるCVR改善効果の試算とその経済合理性についてのアドバイス ユーザビリティ改善による評価指標の策定 プロジェクト開始後の改善効果についてのフォローアップ視点3)優秀な担当者がアサインされるか、その担当者自身の実績はどうか 提案の際には優秀な人がプレゼンに登場しますが、多くのケースで、大手であればあるほど若手がプロマネとしてアサインされます。 ↓ 確認方法:プロジェクト開始後にアサインされるメイン担当者の経験を確認する 視点4)ユーザビリティテストを実施してユーザーの生の声を見ている会社・担当者かどうか 最後にもっとも重視したい点が、その会社・担当者が実際にユーザビリティテストを実施して、ユーザーの生の声を見ているかどうか、です。商売のもっとも本質的な部分ともいえ、一方ですべてが数値化できるウェブマーケティングにおいて軽視されがちな点です。業界歴23年の著者の経験上、この経験をどれだけあるかどうかが、担当するコンサルタントの力量とほぼ比例していると行っても過言ではありません。 ↓ 確認方法:ユーザビリティテストの実施経験の有無(会社全体と担当者自身)を確認する 5.ユーザビリティ改善・CVR改善コンサルティング会社選定のための7つのチェックリストこれまでの内容を踏まえ、ユーザビリティ改善・CVR改善コンサルティング会社を選定するためのチェックポイントを7つにまとめました。Webコンサル会社を選ぶ際は、下記をチェックしましょう。納品物に、ユーザビリティ改善レポートと改善点の指摘が何ページ、何項目含まれるかを確認する ユーザビリティ改善によるCVR改善効果の試算とその経済合理性についてのアドバイスが含まれるか確認する ユーザビリティ改善による評価指標の策定が含まれるか確認する プロジェクト開始後の改善効果についてのフォローアップが含まれるか確認する プロジェクト開始後にアサインされるメイン担当者の経験を確認する ユーザビリティテストの実施経験の有無を確認する(会社全体と担当者自身) ユーザビリティ改善の課題抽出と改善点の実装費用を別で発注できるか確認する6.最後に いかがでしたでしょうか?御社サイトのユーザー体験、UI/UX向上、CVR改善にお役立ていただけましたら幸いです。また、関連してこのような記事を作成してほしい、などご要望がありましたら、あるいは個別のプロジェクトについてご相談がありましたら、Webly編集部まで気軽にお問い合わせください。
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2022.07.04 検索エンジン最適化(SEO)
- そのコンテンツSEO効果ある?【泣ける】残念なコンテンツSEO事例※ノンフィクション
- 猫はヒトが隠したものを探しあてるのが得意です。そう、意外とよく見ているのです。ヒトだけでなく、コンテンツSEOも・・・[word_balloon id="unset" src="https://www.ecmarketing.co.jp/contents/wp-content/uploads/2022/03/icon_white-1-290x300.jpg" size="M" position="L" name_position="under_avatar" radius="true" balloon="talk_2" balloon_shadow="true"]コロナはウェブマーケティングにどんな変化をもたらしたのかニャ? 当初は先行きが見えず一気に広告費を削減した企業が多かったけど 緊急事態宣言解除以降、続々とウェブに注力する方針にシフトしたのだ。 これまでウェブに取り組んでいなかった業種の企業も続々と広告出稿を始めているけど、実際おおきく変化を拡大した施策はズバリ「コンテンツSEO」なのだ![/word_balloon]コロナによりほとんどの人が生活スタイルを変えた。それと同様に企業の販促予算や、web注力度なども大きく変貌を遂げたと言えよう。今回はその中でもSEO界隈での傾向と、あまりにも残念なコンテンツSEO事例を紹介したい。特定できぬよう一部ぼかしているが、全て涙なしでは語れない実話なのである。♣♣♣♣♣♣♣♣♣♣♣♣♣♣♣♣♣♣♣♣♣♣♣♣♣♣♣♣♣ 1.コロナ渦で伸びたウェブ施策 コロナを機にウェブマーケティング界隈で流行った施策の1つは確実に「コンテンツSEO」といえよう。コンテンツSEO施策(略してコンテンツSEO)は、過去に一度、盛衰退し、ここ2~3年で“第二次コンテンツSEOブーム”が再来しているのだ。通販サイト・サービスサイト・コーポレートサイト・ポータルサイト等、見渡す限りのウェブサイトがコンテンツ強化に力を入れていることはネット生活の中で実感しているだろう。よく見かける「コラム」「読み物」もコンテンツSEOの一端なのだ。 2.第一次コンテンツSEOブームの闇 ここで、改めて“第一次コンテンツSEOブーム”について話そう。Googleアップデートが繰り返されるなか、その評価基準は年々厳しくなり、従来のSEO対策(内部強化や外部リンク)だけでは通用しなくなった結果、各社コンテンツ強化の動きが活発となった。「キュレーションサイト」全盛期がこの時期だ。ところが、短期間に大量の良質なコンテンツを創作し続けるには限界がある。競争が過熱するうち、オリジナル性に欠ける無断転載コンテンツや、薬機法に抵触するコンテンツが溢れ出したのだ。今は無き「NAVERネイバーまとめ」や「WELQ」(ウェルク)は、問題の発端となったメディアの代表例だ。「NAVERまとめ」はコンテンツの無断転載が横行、「WELQ」(ウェルク)は医療・健康に関するキュレーションメディアでありながら嘘やデマまで掲載される始末。それらコンテンツが検索結果を覆っていたのだ。検索順位をあげる・検索流入を増やす・コンテンツSEOの手法を誤ったウェブサイトは他にも多く、Googleが緊急アップデート実施に至る事態に発展したのだ。なお、この一連の騒動はのちに「WELQ(ウェルク)アップデート」と呼ばれていた。 3.第二次コンテンツSEOブーム、何が違う? 再来に見られる傾向は、なんといっても「BtoB」企業の“本格的な参入”だ。今までウェブマーケティング全く取り組んでいなかった企業、ウェブ広告費0円企業が、続々とコンテンツ強化に乗り出しているのだ。ビッグワードよりミドル・テールワードを多数強化する傾向が高く、コンテンツの強みを、ターゲットが特殊な産業、など。一言で言えばウェブリテラシーが低い業界の企業ですら、コンテンツSEOだけは積極的なのだ。ちなみに、積極的な理由はおおよそ、下記2点だろう。・形として残るため予算がとりやすい(サイトの資産になる)・内製化のハードルが低そう(効果を一切問わなければ、文章を書くだけ、。パッと見、誰でもできそうな気がするやつ)だがしかし、実際のところ「コンテンツSEO」に取り組んでいるようで効果はイマイチ、上手くいっていない、できあがっただけで満足、効果検証すらできていない企業が大半なのだ。今回は残念なコンテンツSEO事例を紹介したい。 4.【残念事例1】50本も作ったのに・・コロナ渦でウェブを強化する方針となり、オウンドメディアを立ち上げたA社。コンテンツSEOにガチで本気出しちゃいました。50本の記事を数百万円かけて制作したが、効果検証をすることもなく、放置されていた。担当から相談を受け、記事100本の調査をしたところ、伸びしろが散見された。およそ3割の記事は順位が出ているものの、その全てがテールワードや意図しないワードばかり。これでは有効な集客量を確保できない。記事自体はパッと見、コンテンツSEO風なのだが、おそらくキーワード設計が曖昧な状態で量産されているように見受けられる。改善の方向性としては2つ想定される。1つはリライト。既存50本の記事をキーワード設計から見直し、書き直す方法。2つ目はきちんと効果の見込める記事を新規作成することだ。費用はどちらもほぼ同じだか、手間は現行の内容次第で変わってくる。土台が悪いとリライトよりゼロから作成したほうが効率的かつ効果発生が早い場合もある。コンテンツSEOの記事作成、一番重要なのは分析に基づく土台作り(構成表)なのです。 5.【残念事例2】一石二鳥だと思ったのに・・メールマガジンのアーカイブでコンテンツSEOに取り組んでいた企業の残念な事例。1年分の配信済みメルマガをサイトに掲載し続けるも、検索流入は増えず相談を受けた。拝見したところ、メルマガとしての内容は良いのだが、SEO対応度はゼロだった。 例えば、・テーマが1つに絞られていない・コンテンツごとにワードが設定されていない。・見出し、本文にワードが使われていない・画像ばかりでテキストがほぼない。・文中のリンクが切れている。といった課題が盛りだくさん。メルマガとコンテンツSEOでは、役割も評価基準も異なる。そのため、何も手を加えずそのまま掲載しても、サイト評価にはならず、上記のような課題を抱えているコンテンツであれば、かえってマイナス評価にも繋がりうるため気をつけたい。 6.【残念事例3】喜べないBIGワード第一次コンテンツSEOブームに立ち上げたオウンドメディアからの悲痛な相談。その後、サイトは月間PV数百万規模まで成長を遂げたそうだ。コンテンツ1本あたりの文字数は、一般的に必要とされている約3倍量で外注していた。立ち上げから大量記事作成に投じた費用総額、なんと4,000万円超え!! BIGワード順位も取れているが、残念なことに狙っているキーワードではなく、BtoC向けのキーワードなのだ。そのおかげで多数の問い合わせは来るが、1つもコンバージョンにつながらないという、BIGなのに残念なキーワード。なぜこうしたことが起こるのか、それは立ち上げ時に全体キーワード設計を行っていないからだ。コンテンツを何本作るにせよ、最初にキーワード群の洗い出しを行わないと、こうなってしまうことをよく覚えていてほしい。多額の投資を行ったにも関わらず、順がでているのはテールワードと収益に貢献しないBIGワード、まさに悲劇だ。厳しいことを言うが、このような企業は非常に多い。ぜひ、自社の取り組みが同じ状況に陥っていないか確認するきっかけになれば幸いだ。オウンドメディアを立ち上げたが効果を感じない、うちのコンテンツSEOは正しいの?と心配になった方、ぜひご相談ください。よくできているものは素直に褒めます!良いものは良い、だめなものはダメ、いずれも正直に評価いたします。♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥♥本記事を転載、ご紹介いただく際はひとこと「載せたよ」のお知らせいただけると嬉しいです。コチラ → https://www.ecmarketing.co.jp/contents/contact
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2022.06.14 WEB広告
- Instagram活用で効果を感じている企業は9割以上! 月商1億円未満の企業のInstagram運用担当者221人にアンケート調査を実施
- 今やSNSは一般的なコミュニケーションツールとして、ほとんどの方が利用しているのではないでしょうか。その中でもInstagramは、国内のアカウントが3,300万人を超えています(2019年3月時点)。アカウント数では、LINE:9,200万人(2022年3月時点)、Twitter:4,500万人(2017年10月時点)と比べると国内第3位のSNSとなりますが、その影響力は、LINE、Twitterを凌ぐとも言われています。そこで当社では、Instagramの法人アカウントを運用する担当者に対して、Instagramの効果や運用方法を調査してみました。小規模事業者の活用もあることから今回は年商1億円未満の企業に限定したものになっています。調査した企業の概要アンケート回答者: 月商1億円未満の企業のInstagram運用担当者221人 アンケート回答期間: 2022年5月2日~3日まずは、Instagramの運用期間を聞いてみました。 1.Instagram運用期間 設問:あなたが所属する企業では、Instagramをどのくらいの期間運用していますか。「1年半~2年未満」が一番多く40.4%、次いで「1年~1年半未満」が23.4%、「2年~3年未満」が20.6%という結果になりました。3年未満を合わせると86.7%と、最近運用を始めた企業が相当数いることがわかります。次は、各法人アカウントのフォロワー数を聞いてみました。 2.運用しているInstagram法人アカウントのフォロワー数 設問:あなたが担当しているInstagramの法人アカウントのフォロワー数は何人ですか。これを見ると、フォロワー数10,000人未満が82.8%、1,000人未満が45.7%と、半数近くがフォロワー数1,000人未満という結果になりました。次は、投稿頻度を聞いてみました。 3.Instagramへの投稿頻度 設問:あなたが所属する企業では、Instagramをおおよそどのくらいの頻度で投稿していますか。「1日に1回程度」が36.2%と一番多く、次いで「1週間に2~3回程度」が23.1%、「1日に2~4回程度」が19.5%となりました。約6割の企業が、1日に1回以上投稿していることなります。SNSを運用する企業は、情報提供の配信頻度を大切にしている企業が多くいるようです。次は、どんな情報を投稿しているのか聞いてみました。 4.Instagramへの投稿内容 設問:あなたが所属する企業では、Instagramでどのような情報を発信していますか。「既存商品・既存サービスの情報」「商品・サービスの使い方や活用方法」がともに45.7%で一番多く、次いで、「新商品・新サービスの情報」が37.1%、「商品・サービスとは無関係な個人的内容」が32.6%という結果になりました。法人アカウントのため、商品・サービスに関する情報提供が一番多い結果となりましたが、注目したいのは「セール情報」や「割引・クーポン情報」が少なかったことです。主に金額訴求ではなく、商品やサービスの認知や促進を目的としてInstagramを活用しているケースが多いようです。次は、よく使う機能についてです。 5.よく使うInstagramの機能 設問:あなたが所属する企業では、Instagramのどの機能をよく使いますか。一番多く使うのが「ストーリーズ」で60.2%、次いで、「フィード」が44.3%、「リール」が43.9%という結果になりました。一番使われているストーリーズは、通常のフィード投稿とは違って、24時間で消える投稿で、気軽でリアルタイム感があることから、フィード投稿よりもよく使うユーザーが増えている機能です。また、特徴的だったのは、「ライブ配信」を4割以上の方が活用していたことです。インスタライブとも呼ばれ、当初、芸能人などのフォロワーの多い一部の方が利用していましたが、今では、法人アカウントでもかなりの利用者がいるようです。次は、キャンペーンの実施有無を聞いてみました。 6.Instagramでのキャンペーン実施有無 設問:あなたが所属する企業では、Instagramでキャンペーンを実施したことがありますか。9割近い方が、キャンペーンを実施した経験があるという結果になりました。SNSはキャンペーンを実施・告知することによる情報のシェアも多いため、新規のフォロワー獲得にも利用されるケースが少なくありません。SNSを運用する場合は必須の施策かもしれません。次は、ユーザーからのコメントにアクションしているかどうかを聞いてみました。 7.Instagramでのコメントに対するアクション有無 設問:あなたが所属する企業では、Instagramでユーザーに直接アクション(いいね!やフォロー、コメントなど)を行っていますか。Instagramでユーザーにいいね!やフォロー、コメントなどをしている方は、9割近くいました。SNSは法人がユーザーと直接コミュニケーションをとれるツールとして、ユーザーへのアクションを大切にしている有名企業もたくさんあります。ユーザーとのコミュニケーションを強化することで、実際にファンを増やし売上が上がった企業も多く、成功事例として様々なところで紹介されています。そうしたことから「SNS運用=ユーザーとのダイレクトコミュニケーション」という認知は一般的に広がっているのかもしれません。次からは、Instagramの重要性や効果について聞いてみました。 8.Instagramの重要性 設問:Webマーケティングにおいて、Instagram運用はどのくらい重要だと思いますか。「とても重要だ」と「そこそこ重要だ」という方を合わせると92.3%にものぼります。今やInstagramはマーケティング施策として非常に重要なポジションにあると言っていいでしょう。重要だと答えた方のコメントを見てみましょう。【重要だと思う理由】お金をかけずに宣伝効果が得られるため これからの時代を見据えて考えていくことが重要だから これからはSNSの時代だから バズって拡散することが期待できるから ビジュアルで視覚的に訴求するには一番適したSNSだから ファンとの繋がりが重要だと思うから ユーザーの意見を直接いただけるから ターゲットの方々の目にとまるので 海外にも進出できるから 拡散が期待できるから 継続することで商売につながる可能性があるから 顧客からの意見収集ができるから 自社サービスに対する顧客のダイレクトな反応を知ることができるから 口コミ効果があるから 広告費を削減できるから 購買者のデータを収集することで継続的なアプローチや消費者分析に活かせるので 最新ニーズを常に監視することができるから 自社の商品を自由に宣伝できるため 自社ホームページを立ち上げていないのでWebでの情報発信手段がInstagramに限られているから 運用していくことで実際に売上が伸びているから 若い世代が使用しているため 情報発信を継続して集客が増えたため 商品をユーザーに直接伝えることが重要だと考えているから 潜在的な顧客アプローチにも使えるから 店に来てもらうきっかけがつくれるから 特定の顧客に対してアピールできるため 売上が伸びるから 売上に直結する可能性が高いから 売上に繋がるので 品質など商品の詳細をアピールができるから 幅広い層の顧客を獲得できるから 利益に直結するから 費用をあまりかけずに運用できるからこれを見ると、売上や集客に直結する点を挙げている方が目立ちます。それ以外には、ユーザーや顧客とのダイレクトなコミュニケーションが可能なこと、口コミの効果を期待できることなどの理由が多いようです。 9.Instagramの効果の有無 設問:Instagramの効果を感じたことがありますか。実に、91.9%の方が効果を感じているという結果になりました。それでは、どのように効果を感じたか、具体的な効果を見ていきましょう。 10.Instagramの具体的な効果 設問:Instagramの効果を感じていると答えた人にお聞きします。どんな点で効果を感じましたか。「店舗の売上が伸びた」が一番多く54.7%、ほぼ同列で「Webサイトへのアクセスが増えた」が53.7%、次いで、「Webサイト/ECサイトからの売上が伸びた」が38.4%、「店舗への集客が増えた」が36.5%という結果になりました。これを見ると、Instagramは、単にファンを増やすツールというわけではなく、売上や集客にも貢献できる施策だと言えます。最後に、Instagramの運用で困っていることを聞いてみました。 11.Instagram運用で困っていること 設問:Instagramの運用で悩んでいることや困っていることは何ですか?「運用する社内リソースが足りない」が42.1%で一番多く、次いで、「投稿内容のネタ不足」が37.1%、「投稿内容のエンゲージメントが期待するほど伸びない」が33.5%という結果になりました。アンケート結果では、売上に結び付いたという法人アカウントも相当数ありましたが、SNS運用は、広告と違い、何をどれだけやればどれくらいの売上が上がるかを想定することが非常に困難な一面があります。そうしたこともあって、専任の社内リソースを確保できる企業は少なく、もっと注力したいと考えてはいるが、社内リソースが割くことができないという現状が想定されます。また、SNS自体の運用ノウハウを持つ人が少なく、手探りで運用しているケースもあるかもしれません。 12.まとめ 今回は、月商1億円未満の企業のInstagram運用担当者に対して、自社のInstagram運用に関するアンケート調査を実施しました。フォロワー数はそれほど多くはないものの、投稿頻度が高い企業が多く、そのためか実際に売上や集客につながり、効果を実感している企業が非常に多い結果となりました。「社内リソース不足」「ネタ不足」など、まだまだ超えなければならない課題も多くあるようですが、まだ、Instagram運用を行っていなければ、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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2024.04.18 コンサルタント
- WEBマーケティング歴20年超の著者が選ぶ B2Bに強いWEBコンサルティング会社5選
- 各種企業におけるB2Bの販売活動の主力が従来型の人的なルート営業から、ウェブでのリード獲得に移りつつ有ります。また、業界ごとのプラットフォームでの販売だけでなく、自社での商流を自社ホームページで構築しようとする企業が増えています。Webマーケティングに関する部分部分の個別ソリューションに特化したベンダーは数多く存在します。しかしその一方で業種・業態ごとに異なるビジネスモデルを理解し、自社独自のマーケティングチャネルの構築方針を提示・統合して、何をどのようにすべきか、方向性を提示し、かつ実務を牽引してくれる、ノウハウを持った実力のあるコンサルティング会社は限られています。この記事では、B2B マーケティングのマーケティング活動・リード獲得の実務において、具体的な改善策の提示、PDCAを回す業務をサポートしてくれるコンサルティング会社を、どのように見つけたら良いか、選定したらよいか、また選定の際のチェックリストはなにか、そしてWebly編集部おすすめのコンサルティング会社5選についてご紹介します。1.B2BのWEBマーケティングに強い、コンサルティング会社一覧社名ECマーケティング才流ベイジ船井総合研究所電通B2BイニシアティブNTTマーケティングアクト主な導入実績日本通運、住宅金融支援機構、ビューティガレージ、ダスキン、製造業某大手等日立製作所、オムロン、NTT、伊藤忠、サイボウズ、freee等サイボウズ、農林中金、才流、アイレップ等比較的地方の中堅から大手企業が中心パナソニック、ヤマハ、旭化成等官公庁、地方自治体、大手ホテルチェーン、電気・電力、製薬メーカーなど超大手メイン事業領域WEBマーケティングコンサル(SEO、サイトユーザビリティ等)B2Bに特化・新規事業立ち上げ・ビジネスモデル構築コンサルB2Bに特化ホームページ設計・製作経営コンサル業務(中小、中堅企業向け)広告代理業務コールセンター導入支援強み・向いている企業・中小、中堅規模のB2Bリード獲得に強み・実務伴走型プロジェクトのサポートに最適・B2B特化・0->1 コンサルの実績、ノウハウ体系・中規模以上の資金調達が必要な新規事業開発プロジェクト等に最適・B2Bに特化・WEB制作の派生事業としてコンサルサービスを提供・業種ごとに優秀なコンサル・戦略立案のフレームワークが豊富・大企業におけるB2Bマーケティング・マスメディアへの出稿を伴うブランディングを含めた大規模プロジェクトに最適・コンタクトセンターの導入支援がメイン事業・コンタクトセンターでのCRM施策を実施する会社向け弱み・向いていない企業・B2B特化ではない・ビジネスモデル構築、サイト制作が主眼である場合はマッチしない可能性あり・会社規模が比較的小さい・SEO、サイトユーザビリティには特化していない・既存事業のPDCA精度を高める伴走型プロジェクトにはマッチしない可能性あり・継続的な伴走型コンサルティングは費用対効果を高めるのが難しい・実務実行までのサポートが弱い・担当コンサルタントによって成果が変動する・中堅・中小規模のWebマーケティング実務には向いていない・コールセンター以外にボトルネックがある企業には向いていない2.B2B Webマーケティング活動(リード獲得及びECサイト)に必要な要素を知る1)自社のマーケティングチャネル全般に占める自社サイトの位置づけを定義する(3ステップ)まず、営業組織の業務フローを踏まえて、全体のマーケティングの中にどのように位置づけられるかを設計し、それを踏まえた、マーケティングサイトを構築し、かつ運営することが重要です。具体的には、以下の3ステップによって進めます。ステップ1 役割の定義Webマーケティングの有する役割の定義として、以下の項目を明確にします。全体のリード獲得のうちWebのインバウンドで「_割」のリードを獲得するのかWebのインバウンドリードとそれ以外の営業獲得リードの「役割の違い」をどのように位置づけるかリード獲得に許容できるコストは「__円」かステップ2 Web検索市場におけるポジショニング既存の競合プレイヤー(営業で接触する競合)と、Web上でリード獲得する際に比較対象となる競合を洗い出し、その競合に対するバリューポジションを明確にします。ステップ3 アジャスト上記ステップ2の検討を踏まえて、ステップ1で行った役割の定義をアジャストします。2)リード獲得あたりのコストとLTVをバランスさせる次に実際にマーケティングを走らせながら、以下指標について仮説→検証→修正を繰り返し、PDCAを走らせます。リード獲得件数と獲得コスト有効商談率新規契約からの顧客生涯価値3)業界別プラットフォームや展示会の活用と限界を知る上記1)2)については、自社ホームページでのリード獲得についての骨子になりますが、業界ごとにメジャーな集客用のプラットフォームがあります。それらはもちろん活用しながらも、最終的には自社のリードとして、CRM対策をしていくことが重要です。→CRMについては、別途『ツール提供だけではない、おすすめのCRMコンサル会社7選』を参照ください。4)MAツール等の活用と限界を知るMAツールの導入を検討する企業は多数見られますが、ツール導入自体がメインとなって、ツールの運用まで行き届かないケースが多いです。MAツールのツールベンダーは基本的にはツールの導入と解約を防ぐことが主眼なので、ツールを活用したアドバイスについては、あまり期待できないと考えておいた方がよいです。3.御社にあったWEBマーケティング・ECコンサル会社の選定方法(6つのチェックリストつき)担当者の経験に依存してしまう属人的要素が多いWEBマーケティング・ECコンサルの業者選定では、担当者の経験を見極めることが重要です。傾向として、営業が上手な会社と実務力が優れている会社が一致しない事が多いです。プレゼンが上手いかどうかに惑わされず、実際のプロジェクト経験があるかどうかを見極めて業者を選定されることを推奨します。以下のチェックリストに沿ってお選びください。会社のビジネスモデル:ツール販売でコンサルティングがサブであるか、コンサルティング自体がメインであるかを確認する納品に使用している資料:使っている資料におけるテンプレート/独自比率を見極める(一般的に実績豊富で大きな会社ほど、テンプレート比率が高まる)納品物の質と量:納品物において、方向性を提示するだけでなく、具体的なアクションを詳細な指示書レベルで提示されるかどうか、またその量はどのくらいかを見極める担当者の実績:プレゼンの担当者や会社の実績ではなく、プロジェクト開始後にアサインされるメイン担当者の実績、経験と得意分野を確認する担当者の能力:プロジェクト担当者が自分の業種や商品に対する理解を十分できそうか見極める担当者の目線:担当者が、ユーザー目線を持っているかどうか、ユーザー目線と企業のニーズを別の目線で区別して見ることができるかを見極める(両方必要)4.B2BのWEBマーケティング、ECサイトに強い、おすすめのコンサルティング会社5選【ECマーケティング株式会社】強み:業界経験が長く、かつ、コンサルティングに特化しているため、専門性が高い。B2Bに特化した2社、才流(新規事業におけるビジネスモデル構築がメイン)やベイジ(制作がメイン)と異なり、”Webマーケティング”がメインであるため、B2Bで特に重要なSEO対策やサイトユーザビリティ等における実務的なソリューション提供能力と実務における伴走力が高い。弱み:少数精鋭でありリストアップした他の5社と比較して会社規模が小さい。B2Bに特化している後述の才流やベイジなどと比較すると、ビジネスモデル構築やサイト制作が主眼である場合には、ベストな選択肢ではない可能性がある。【株式会社ベイジ】強み:B2Bに特化したWEB制作会社で、その派生事業としてコンサルティングサービスも提供している。弱み:メインが制作会社である点。伴走型のコンサルティングを必要とする場合、経験豊富なスタッフがアサインされ、かつ継続的なサポートを費用対効果の高い契約プランで受けることが難しい可能性がある。【株式会社才流(サイル)】強み:新規事業創出に関する0->1コンサルティングにおいて、多くの実績と充実したフレームワーク、ノウハウ体系を有する。中規模以上の資金調達を実行しシード期~アーリーステージにおけるスタートアップ企業あるいは、大企業の新規事業開発プロジェクト等に適している。弱み:新規事業創出等に強みを置いている一方で、Webマーケティングの実務上重要になるSEOやサイトユーザビリティに関するノウハウにおいては強みとしてアピールしていない。したがって、事業が既に立ち上がっているB2Bマーケティングにおいて、よりPDCA精度を高めるための改善サポートを伴走型で提供するというプロジェクトにおいては、アンマッチとなってしまう可能性がある。【株式会社船井総合研究所(船井総研)】強み:業種ごとに優秀なコンサルタントが在籍、戦略立案のフレームワークが豊富である。弱み:戦略提示中心であり、実務実行までのサポートが弱い。担当するコンサルタントによって成果が変動する。【電通B2Bイニシアティブ】強み:大企業におけるB2Bマーケティングでかつ、マスメディアへの出稿を伴うブランディングを含めた大規模プロジェクトに適している。弱み:中堅・中小規模の会社のWebマーケティング実務には向いていない。【NTTマーケティングアクト ProCX】強み:コンタクトセンターの導入支援がメイン事業であるため、コンタクトセンターの導入支援を中心にCRM施策を実施する会社に向いている。弱み:コンタクトセンターの導入支援がメイン事業であるため、コールセンター以外にボトルネックや改善ポイントがある企業には向いていない。5.最後にいかがでしたでしょうか?御社におけるB2Bマーケティングにお役立ていただけましたら幸いです。また、関連してこのような記事を作成してほしい、などご要望がありましたら、あるいは個別のプロジェクトについてご相談がありましたら、Webly編集部まで気軽にお問い合わせください。
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2024.02.21 コンサルタント
- WEBマーケティング歴20年の著者が選ぶ 本当に実力のあるECコンサルティング会社5選
- 企業とユーザーの接点がデジタルへとシフトし、ECサイトが主要なチャネルになっていることは、改めていうまでもありませんが、そのECサイトにおいて、部分部分のソリューションに特化したベンダーは数多く存在しています。しかし、それらを横断して何をどのようにすべきか方向性を提示し、かつ実務レベルに落とし込んで牽引してくれる、ノウハウを持った実力のあるコンサルティング会社は限られています。この記事では、実際にECサイトの運営(特に集客及びサイトの制作更新)において、具体的な改善策の提示、PDCAを回す業務をサポートしてくれるコンサルティング会社を、どのように見つけたら良いか、選定したらよいか、また選定の際のチェックリストはなにか、そしてWebly編集部おすすめのコンサルティング会社5選をご紹介します。1.おすすめのECコンサルティング会社一覧社名ECマーケティング株式以外いつも株式会社これから売れるネット広告社ネットショップ総研コンサル領域オールジャンル(コンサルに特化)モール中心自社ECに特化美容健康、リピート商材などD2C事業者コンサル単独よりも運営代行とあわせたソリューション提供費用月間数十万円~強み・業界経験が長い・コンサルに特化・専門性が高い・モールを含めた全体サポート・楽天、Amazon出身のコンサルが多い・自社ECに特化した通販支援・数百名規模の大組織・サブスク型D2C事業におけるノウハウ・美容関連の事業者とのつながり・ECコンサルとしての経験が長い・マルチチャネル戦略をカバーできる・コンサルだけでなく運営代行も可能弱み・少数精鋭で会社規模が小さい・自社ECへの支援は平均的・規模の大きさゆえ担当者によって当たり外れあり・規模の大きさゆえ担当者によって当たり外れあり・自然検索に弱い・広告に依存しやすい・規模が小さい・運営代行が中心なのでコンサル単独の外注は優先順位が下がる2.ECサイトを育成する際に必要な、業種別のアプローチと共通するアプローチの違いについて知るECサイトを育成する際の一つのポイントとして、業種別のアプローチと、業種に関係なく共通するアプローチの2種類があります。業種別に必要なアプローチは、業種ごとに得意なコンサルタントの方がいらっしゃると思います。しかしノウハウとしてはむしろ同業他社から学ぶ事が多く、WEBマーケティングよりも、事業自体のノウハウであることが多いです。弊社では、業種横断型の基礎的なアプローチについて次の章で解説したいと思います。3.業種横断的に共通するアプローチその1(WEBマーケティングの最適化とCV獲得の最大化)一般的に月商1,000万円くらいまでは、見込み客となるユーザーに、自分達のサイトに到達してもらうことがまず重要です。そのためのアプローチは、業種ごとによる強弱の違いはあっても、概ね共通しています。その共通しているアプローチは、以下の1)~6)になりますが、月商1,000万円までは、ほぼ例外なく、1)2)3)4)を地道に、ひたすらやり抜く、というのがほとんどのケースで勝ち筋となっていますが、なかなかそれができていない企業様が多いです。一流のプロ野球選手が「走り込み・素振りなどの基本動作が結局一番大切です」と言っている感覚に近いかもしれません。なかなかそれが出来ている会社さんは少ないです。これが、ECのコンサルティングを20年やってきて実感していることです。1)検索広告ECサイト立ち上げ時のテストマーケティング手段として有効です。検索広告をしっかりと運用することで、ターゲットとなるユーザーに対してどのような検索ワードを用いれば自分たちの事業や商品を届けられるのかシミュレーションすることができます。ただし、検索広告は立ち上げ時のテストマーケティング手段としては重要ですが、売上を大きく伸ばす主要な販売チャネルにはなり得ない事が多いです。ここで得た知見を 次の「自然検索」に横展開していくことが大切です。2)自然検索(SEO)ターゲット検索ワードを設定して、その検索結果で上位表示されることですが、Googleに対して、自分たちのサイト及び事業の価値を伝えることである、と言い換えることも可能です。一部の若年層をターゲットした商材(=Google検索よりSNS検索する世代)を除くと、日本のECサイトの集客活動においては最初から最後まで、自然検索がもっとも大きなチャネルとなります。サイトコンテンツの充実、自社でしかできないことをユーザー目線で表現する、こと。同じ検索結果で表示される他のサイトにないユニークな価値を提供するように商品設計を行うこと、などがこれらの具体的なタスクになります。3)比較サイト対策(及びアフィリエイト)自然検索に続いてここ数年、重要度が大幅にあがっているのが、この比較サイト対策(及びアフィリエイト)になります。比較サイトは複数社で比較した際の強みと弱みがまとまっているため、ユーザーにとっては時短で情報収集ができて、検討が捗るお役立ちツールの位置づけとなっています。特に「****おすすめ」で検索した際に上位表示される比較サイトは、10年前の飲食店における「王様のブランチ」くらいの影響の強さを持っています。「****おすすめ」で検索した際に上位表示されるサイトに対して掲載されるために必要なことをリストアップして、そこにアプローチする地道な作業を一つ一つ実行していく、というのが具体的なタスクになります。4)SNS運用(及び広告)ECサイト立ち上げ当初、売上がまだ小さいうちはSNSアカウントのフォロワー数も少ないことが想定されるので、SNSは広告をメインに使います。SNS特有のターゲティング機能、例えばIG/FB広告 では趣味趣向あるいは職業によるターゲティング、X(Twitter)広告では、特定のアカウント(競合アカウントや、インフルエンサーのアカウントなど)をフォローしているユーザーへの広告配信、などを行います。これらGoogle広告にない機能はECサイトの初期段階の集客ツールとして、重要な武器となります。ユーザー数が増え、SNSアカウントのフォロワー数が増えたら、メールやLINEなどとあわせて、既存客のCRMの接点としての活用の度合いを高めています。5)WEB PR・コンテンツマーケティング月商1,000万円になるまでは上記1)2)3)4)を中心に行います。ほぼ例外なく、この1)2)3)4)をオーソドックスに、やり抜くことが大切です。月商1,000万円を超えてくると、WEB PR やコンテンツマーケティングを立ち上げていき、直接自分たちの商品を探しているユーザー以外へのリーチを広げていく活動をしていくことになります。6)CRM月商が1億円を超え、会員数が1万人以上になったら、CRMがEC事業の主役に躍り出ます。顧客データと購買データを分析して、LTVを高めるための分析を行い、施策を立案し、遂行します。CRMに強いおすすめコンサル会社については、別記事で詳細に説明していますので、あわせてご参照ください。ツール提供だけではない、おすすめのCRMコンサル会社7選4.業種横断的に共通するアプローチその2(サイトユーザビリティ改善とCVR向上)月商1,000万円を超えてくると、サイトユーザビリティ改善の重要度が高まります。サイトユーザビリティを改善して、CVRを上げるためのアプローチとしては、以下の4つの手法が、専門的なユーザビリティコンサルティング会社が提供しており、おすすめです。ヤコブ・ニールセン博士が確立し、日本に定着した流れといえます。ヒューリスティック評価(エキスパートレビュー):コンサルタントによる経験則による改善点の抽出方法です。ベンチマーク評価:ヒューリスティック評価を競合他社・他業界のサイトと比較して行う手法です。アクセスログ解析:アクセスログ解析を単独で行うよりも、これらのユーザビリティ改善と合わせて実施することで有効な改善点の抽出につながります。またアクセスログ解析をサイトユーザビリティ改善のKPI策定のために行うのも重要な視点です。ユーザビリティテスト:ヤコブ・ニールセンが2000年に提唱した手法で「1セグメント5人のテスト」が業界標準となっています。ヒューリスティック評価とベンチマーク評価は<仮説・セオリー寄りの手法>です。他2つの手法と比較すると根拠が弱いですが、具体的な改善事項を短納期・低コストで抽出しやすい(ただし担当するコンサルタントの経験が豊富であれば、という前提で)、というメリットがあります。アクセスログ解析とユーザビリティテストは<調査寄り>というか調査そのものです。根拠が強いですが、コストと時間がかかるため、単独で十分有効な改善点を網羅することは実務的に困難な場合が多く、ヒューリスティック評価やベンチマーク評価と併用して行われることが一般的です。5.御社にあったECコンサルティング会社の選定方法(6つのチェックリストつき)担当者の経験に依存してしまう属人的要素が多いECコンサルでは、担当者の経験を見極めることが重要です。傾向として、営業が上手な会社と実務力が優れている会社が一致しない事が多いです。プレゼンが上手いかどうかに惑わされず、実際のプロジェクト経験があるかどうかを見極めて業者を選定されることを推奨します。以下のチェックリストに沿ってお選びください。会社のビジネスモデル:メインがツール販売でコンサルティングがサブであるか、コンサルティング自体がメインであるかを確認する。納品物に使用している資料:テンプレート/独自比率を見極める。一般的に実績豊富で大きな会社ほど、テンプレート比率が高まる。納品物の質と量:納品物において、方向性を提示するだけでなく、具体的なアクションを詳細な指示書レベルで提示されるかどうか、またその量はどのくらいかを見極める。担当者の実績:プレゼンの担当者や会社の実績ではなく、プロジェクト開始後にアサインされるメイン担当者の実績、経験と得意分野を確認する。担当者の能力:プロジェクト担当者が自分の業種や商品に対する理解を十分できそうか見極める担当者の目線:担当者が、ユーザー目線を持っているかどうか、ユーザー目線と企業のニーズを別の目線で区別して見ることができるかを見極める(両方必要)6.本当に実力のあるおすすめのECコンサルティング会社5選ECマーケティング株式会社強み:コンサルティングに特化している。弱み:少数精鋭でありリストアップした他の4社と比較して会社規模が小さい。株式会社いつも強み:モール(楽天、Amazon)を含めた全体サポートが強い。特に楽天、Amazonのモール運営において、楽天、Amazon出身者がコンサルタントに多く在籍し、外部に出ないノウハウも含めてサポートしてくれる。モールのノウハウは自社ECと違って、属人性が低いため、担当者の経験がそこまでなくても商材の強みと結びつけば成果を得られる可能性が相対的に高い。(※越境も)弱み:自社ECの通販支援は平均的(悪くはない)であること。組織が大きく育ってしまったので、実際にプロジェクトが始まると経験の浅い担当者をアサインされる割合がどうしても多くなってしまう。つまり担当者によって当たり外れが大きい。株式会社これから強み:自社ECに特化している点が株式会社いつもと対照的。自社ECに特化した通販支援コンサルとして、最大規模の数百名規模の組織であること。弱み:いつもと同様、組織が大きくなってしまったので、経験の浅い担当者がアサインされることがある。つまり担当者によって当たり外れが大きい。独自ドメインECサイトは担当する個人の経験がモール以上に重要であるため、その点は致命的。もちろん経験方法な担当者にあたればよいが、規模が小さい/予算が小さい場合、その確率は下がる。売れるネット広告社強み:主に美容健康関連商品において、初回トライアル獲得からの本品定期引き上げと、継続率向上とLTVを最大化するサブスク型D2C事業におけるノウハウ蓄積がもっとも蓄積しているエージェントであると考えられる(著者見解)。また、エージェントだけでなく、美容関連のサブスク型D2C事業者達とのコミュニティにもアクセスできることも強み。弱み:日本のEC市場において、ユーザーが商品を検索する際には、Google検索自体と、Google検索で上位表示される比較サイトでの比較検討が重要である。しかし売れるネット広告社は、おそらくわかっていながら、そこから距離をおいたところにノウハウを蓄積している。売れるネット広告社のコンサルティングを受けて事業運営している事業者の多くは、インターネット経由自然検索が弱い、広告に依存する事業モデルに陥りやすい。ネットショップ総研強み:日本のEC市場の黎明期から業界をリードしてきたコンサルタント集団であること。自社ECだけでなくAmazonをはじめとしたマルチチャネル戦略をカバーできること。コンサルティングだけでなく運営代行のアウトソーシングを含めてパートナーシップを模索している企業に最適な選択肢となりうる会社。弱み:これから、売れるネット広告社、いつもと比較して規模が小さい(これはECマーケティングと同様)。運営代行をサービスの中心に据えているため、コンサルティング単独での外注を検討している場合、優先順位が下がる。7.最後にいかがでしたでしょうか?御社サイトのEC事業育成、売上向上にお役立ていただけましたら幸いです。また、関連してこのような記事を作成してほしい、などご要望がありましたら、あるいは個別のプロジェクトについてご相談がありましたら、Webly編集部まで気軽にお問い合わせください。
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2024.04.10 WEB広告
- 【2024年最新】データフィード会社おすすめ4選を徹底比較
- ダイナミック広告の運用に欠かせないデータフィードですが、自社で作成・管理するのはハードルが高く、初めて導入する企業であればツールや管理システムの導入は不可欠です。フィードを提供しているサービスはいくつか存在します。各社で強みや特徴が異なるため、自社のリソースや担当者のスキルに合ったものを選べるよう基礎的な情報を押さえておきましょう。本記事ではデータフィード管理システムを比較し、フィードの仕組みについて簡単にお伝えしつつ、各社の違いを分かりやすく解説します。1.【比較表】データフィードを提供している企業社名ECマーケティングフィードフォースニフティライフスタイルユニヴァ・ジャイロンサービス名ECMフィードdfplus.ioDF PLUSDFOマネージャーDFOプレミアムGyro-n DFMツール/アウトソーシングアウトソーシング型ツール型アウトソーシング型ツール型アウトソーシング型ツール型初期費用5万円0円10万円~0円13万円~非公開最低月額4万円/1媒体3万円/2媒体5万円/1媒体3万円/3媒体7万円/1媒体非公開上限アイテム数10万点10万点不明3万点不明5万点特徴技術的な対応範囲が広く、修正対応が迅速アウトソーシング型としては低コスト直感的かつ多機能、使いやすいUIの管理画面連携できるECシステムが多いフィード先駆者としての豊富な実績とノウハウを生かした広告運用ツール導入までのサポートが豊富多言語サイトにも対応可能独自仕様のカスタムフィード生成クローリングのオプション代がかからない2.データフィード・データフィード管理システムとは?データフィードはWeb広告、特にダイナミック(動的)広告には欠かせない仕組みです。ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、改めて基本情報を解説します。データフィードとは商品データなど広告の配信に必要なデータをプラットフォーム・媒体の形式に合わせて送信する仕組みを指します。各広告媒体に対応するデータを用意するには、本来広告運用への理解と柔軟性が必要です。いきなり何も知らない担当者がいきなり始められるものではなく業務上の負担も大きくなりがちですが、データフィード管理システムを活用することでフィード作成・メンテナンスの負担を大きく軽減できます。担当者の手間を減らすことで主要な業務に注力できるようになり、マーケティング全体の生産性アップにもつながるでしょう。代表的なデータフィード広告それぞれフィードの仕様や運用戦略が異なることも多いため、媒体ごとに特化した知識も必要になります。データフィード管理システムとは商品情報の収集やデータ加工などの処理を自動化し、一括で管理するためのシステムをデータフィード管理システムと呼びます。自社でフィード管理を行うための「ツール型」と外注で管理してもらう「アウトソーシング型」があります。ツール型ツール型は担当者自身がフィードの作成・運用を行うための管理画面を提供するサービスです。価格は比較的安めですが、一定の運用スキルが必要です。一定のフィード管理の知識があり、広告代理店を使わず社内で広告運用自体も行っている企業向け。担当自身が運用していればフィードの設定変更も直接行えるのは便利です。アウトソーシング型アウトソーシング型はデータフィードの作成・運用を委託し、初期設定やチューニング、運用開始後の変更設定まで全て任せるサービスです。社内にフィード作成スキルを持った担当者がいない、もしくは膨大な商品点数の情報管理や高度な処理が必要で運用に割くリソースが不足している企業向けです。フィード作成の作業を丸ごと任せられる分価格は比較的高くなりますが、導入のハードルは低く一定の予算があればどんな企業でも導入できるのがメリットです 。提供企業の得意分野によるところもありますが、ケーススタディが豊富な会社であれば動的広告の管理・運用に関して困った時にアドバイスを貰える点も心強いでしょう。3.データフィード管理システムを選ぶときのポイントデータフィード管理システム/ツールを提供するサービスはいくつかありますが、ホームページに載っている情報だけではなかなか判断がつきづらいものです。ツール型/アウトソーシング型まずはツール型とアウトソーシング型どちらを選ぶかが重要です。ツール型はフィード生成に関する専門的な知識がないマーケティング担当でも操作できるよう直感的なUIで作られています。コストを抑えて自社で完結させたい企業にはツール型がおすすめです。広告運用が初めての企業は、広告出稿までの工程をおおよそすべて任せられるアウトソーシング型の利用を推奨します。また、商品数が多いなどの理由でフィードの管理が難しい場合もアウトソーシング型を選ぶとよいでしょう。対応している媒体Google、Yahoo、Criteo、Meta(Facebook、Instagram)など主要な媒体はどの企業もカバーしていますが、希望する媒体によっては取り扱っていないこともあります。自社が取り入れたい広告を過去に取り扱った事例があるか、あらかじめ確認しておくことをおすすめします。事業形態に適したサポートがあるか特にツール型を利用する場合は、ツールが事業形態に適しているかが広告の効果に大きく表れます。例えばEC事業者は利用しているECシステムとの連携に対応しているか否かを確認しておくべきです。ECシステムと連携できていない状態からフィードを生成するのは難易度が高いため、思うように管理できない可能性があります。また、求人や不動産など特殊な検索エンジンに対応したフィードを作成する場合も、各業界の仕様に特化した機能があるか確認しておくことが大切です。アウトソーシング型の場合は事業形態に合ったフィードの作成を丸ごと任せられるので、基本的には気にしなくてよいでしょう。ただしフィードの質に影響してくる部分は少なからずあるため、自社の業種・業界に対する知見があるかどうかはチェックしておいた方が良いかもしれません。クローリングに対応しているかクローリングとは、ロボットがサイト上の情報を分析して自動で商品データを生成する仕組みのことです。効率的にフィードを生成するには欠かせない機能ですが、中には手動で商品データを入力する仕様のみでクローリングを導入していない企業もあります。特にアイテム数が多く、商品データの入力を手動で行うのが困難な場合はクローリングがあるかどうかでコストや時間が大幅に変わってきます。コスト面での条件意外とありがちなのが、月額の安さにつられて問い合わせてみたものの、いざ契約してみると後からオプションやトラブル、あとから変更を加えたい時に追加料金がかかってしまうケースです。先述したクローリングもオプションとして別料金がかかる企業も多いので、あらかじめ条件を確認しておきましょう。その他、オプション料金がかかりがちという意味で特に注意すべきなのはアイテム数上限と修正時の対応です。アイテム数上限例えばECサイトなら同じ商品でも色やデザインごとに異なるアイテムとみなし、不動産なら取り扱う物件がそれぞれ別アイテムとしてカウントされます。そのため、商材や規模によっては数万点のアイテムを取り扱う企業も少なくありません。データフィードを活用して運用するダイナミック(動的)広告は多様な種類の商品を登録することでユーザに合った広告を表示できるのがメリットですが、取り扱い点数が数万点規模になる場合は追加でオプション費用がかかることが多い傾向にあります。商品点数が多い場合は点数の上限が多い企業を選ぶとコストを抑えられるでしょう。修正時の対応主にアウトソーシング型を選ぶ場合は修正時の対応を調べておく必要があります。広告運用を続けていると、いずれサイトの改修や媒体側の仕様変更などにより、フィードに大幅な変更を加えることになります。その場合は追加でオプション料金がかかってしまうケースもあるので、あらかじめ修正対応をどのように行うかチェックしておくとよいでしょう。ツール型の場合は基本的に自社でフィードの修正を行うためオプション料金がかかったりすることはありません。しかし、担当者のスキルによってはツールを用いても適切に修正を反映させるのが難しい場合があります。自社のリソースで対応しうるか、サービス側でサポートがあるかは事前に確認しておくことをおすすめします。4.データフィードを提供しているおすすめ企業5選ツール型とアウトソーシング型どちらも提供している会社もあるので、サービスごとに分類してそれぞれ特徴やメリットをまとめました。ECマーケティングECMフィード(アウトソーシング型)クローリングの追加費用がかからない、アイテムの点数上限が10万点(超える場合は複数のクローラーを同時に走らせることで対応)と多く、コストを抑えた広告運用が可能なアウトソース型。リソース・予算を抑えつつ、広告で効果を出したい企業におすすめです。豊富な知見を有したエンジニアがさまざまな仕様のサイトに対応したフィードを作成するため、複雑な事情を抱えたサイトも追加費用ゼロでフレキシブルに対応しています。フィード修正の反映が即日~数日と迅速なのも大きな特徴。運用開始後の変更・調整など、細かいメンテナンスに対しても柔軟かつスピーディーに対応可能です。別途専門のマーケターによる広告運用も行っているので、広告運用自体のリソースがない企業にもおすすめ。フィードフォースdfplus.io(ツール型)2008年から展開しているフィード作成ツールの先駆け的なサービス。「管理画面のUIが直感的かつ多機能で使いやすい」と高い評価を受けているツール型の管理システムで、ツール利用の経験がない事業者に人気です。連携できるECシステムが多いので、フィード管理を内製化できるリソースがあるEC事業者や広告代理店におすすめです。ただしクローリングには対応していないので、その点には注意してください。DF PLUS(アウトソーシング型)フィード管理ツール先駆者としての豊富な実績とノウハウを生かしたサポートが強みです。各媒体とのつながりを生かして、担当者向けに定期的にフィード管理に関するセミナーなども開催しています。ただ、フィードフォースのメイン事業はツール型サービス(dfplus.io)の提供なので、こちらはあくまで一定の知見がある担当者向けにツール利用を支援するサービスと捉えたほうがよいでしょう。こちらもクローリングには対応していないので、あらかじめ商品データを作成する必要があります。ニフティライフスタイル株式会社(旧:コマースリンク)DFOマネージャー(ツール型)DFOマネージャーはツール型のサービスですが、初期設定代行オプションなどもあって「一部だけ代行してもらいたい」などの需要に柔軟に対応できます。最低金額は1媒体あたり1万円でクローリングはオプションで対応しているなどプランのカスタマイズが幅広いのですが、ややオプションでの追加料金が高い傾向にあります。DFOプレミアム(アウトソーシング型)データフィード作成から最適化、運用・管理までを全て任せられます。多言語サイトにも対応しており、独自仕様のカスタムデータフィードの構築ができるカスタマイズ性の高さが強みです。クローリングの追加料金もかからないのも大きなメリット。ユニヴァ・ジャイロンGyro-n DFMツール型だがデフォルトでクローリングに対応しており、商品データの管理を自動で行ってくれるのが大きな特徴で、各媒体に合わせた自動タグ生成が可能で複雑なタグのカスタマイズにも対応しています。また、求人/不動産/ホテルなど特殊な検索エンジンに特化したフィード生成ツールを提供しています。ツール型のサービスを利用したいけれど複雑な仕様に対応できるか不安という企業におすすめです。5.まとめデータフィード管理システムは大きくツール型・アウトソーシング型の2種類に分類されます。月額料金だけで比較するのではなく、クローリングの有無やアイテム数上限などサービスの内容も含めて検討することをおすすめします。自社のリソース、担当者のスキルに合わせて適切なサービスを選ぶとよいでしょう。
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2024.04.10 WEB広告
- 【基礎解説】WebPRとは?メリット・デメリットや配信方法、KPIの設定方法を解説
- 「WebPR」は、Web広告やコンテンツSEOなどと比べて認知度が高くないものの、幅広い層に認知を拡大できる有効な施策のひとつです。マスメディアより勢いのあるWebメディアを活用するWebPRとは、一体どのようなものなのでしょうか?この記事では、WebPRの概要とメリット・デメリット、実際に行うときの流れや効果測定に使える指標まで、詳しく解説します。 1.WebPRとは?広告との違い WebPRとは、「Webメディアに自社商品・サービスなどの情報を掲載してもらうPR手法」を指す言葉です。従来、PRというとテレビや新聞、雑誌などのマスメディアにテレビ番組や記事として取り上げてもらうための手法が中心でしたが、デジタル化が進む今、WebPRの重要性は高まっています。2018年に内外切抜通信社が行った調査によると、ニュースサイトの媒体数は2018年時点で4,018サイト。2009年から約2.7倍に増加しています。一方、新聞・雑誌の発行部数は2018年で1億2,339万部と2009年から約0.8倍に減少しており、紙メディアよりもWebメディアの勢いが強いことがわかります。WebPRと似たアプローチ方法としてWeb広告があげられますが、Web広告は媒体の広告枠を購入するのに対し、WebPRは「PRしてもらえるような情報を流し、Webメディアが自主的に取り上げてくれる」ことがゴールになるため、全く異なる販促方法だといえるでしょう。 2.WebPRを実践する3つのメリット Webマーケティングを行う上で欠かせないWebPRですが、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。3つご紹介します。 最新情報を届けやすい 雑誌などの紙媒体と比べて、WebPRは最新の情報をすぐに拡散できることが強みです。例えば、イベント当日にレポートを作成してプレスリリースを配信すれば、当日にWebメディアに掲載されるといったケースもあります。新聞などの日刊紙を除くと、企画から公開まで数週間~1ヶ月以上かかる紙メディアと比べると、新鮮な情報を発信できる力は強いといえます。 拡散力がある スピーディーに情報発信ができるため、最新トレンドに敏感なユーザーによってSNSで拡散されることも期待できます。総務省の情報通信白書によると、2019年の国内SNS利用率は69.0%とされているため、影響力の高いインフルエンサーに取り上げてもらえば、自社の存在を知らなかった潜在層にまで広く情報を届けられるはずです。 信頼性が高い 当事者である企業が配信する広告より、第三者であるWebメディアが記事を掲載することで、その情報の信頼性が高まるメリットもあります。ITリテラシーの高いインターネット利用者が増え、敏感に広告を避けるユーザーも増加傾向にあるといわれています。Web広告は目先の効果が出やすいものの、出稿しすぎるとブランドイメージを損なう恐れも少なくありません。一方、WebPRはある程度の客観性が担保されており、ユーザーに与える安心感が大きいという特徴があります。広告・宣伝色を控えられ、ユーザーからの信頼を得やすいでしょう。 3.注意!WebPRの3つのデメリット WebPRには良い面ばかりある訳ではありません。WebPRを検討する際にチェックしておきたい3つのデメリットも確認しておきましょう。 掲載可否はメディアに決定権がある お金を支払えば必ず掲載される広告と違い、WebPRはメディア側がその商品やサービスを取り上げるかどうかの決定を持ちます。掲載されるか否かはメディア側の判断に委ねられるため、プレスリリースを配信しても掲載されない可能性もあります。そのため、WebPRは「メディアの関心を引くような内容」で「興味を持ってくれそうなメディア」に配信することが重要です。 掲載内容をコントロールできない アピールしたい内容をどのような文章で配信するかもメディア側に決定権があります。発信した情報をもとに編集、加筆して記事をアップするため、こちらが意図していない情報が配信される恐れもあるのです。掲載内容をコントロールできないため、意図が正しく伝わるようなプレスリリースを作成するようにしましょう。 取り下げや訂正は難しい 誤情報の発信や表記のミスなどもWebPRで気をつけるべきポイントです。間違った情報を発表し、すぐメディアに取り上げられると取り下げや訂正をすることは非常に困難です。信頼性を失いかねないので、事前にしっかりと原稿をチェックしましょう。 4.WebPR配信の基本的な流れとコツ ここからはWebPRを配信する際の基本的な流れとそれに伴うコツを紹介していきます。これからWebPRに取り組みたい方、興味のある方は参考にしてください。 ①.プレスリリースの作成 まずはタイトルとサブタイトルを決めます。タイトルはユーザー(=メディア)の興味を引くようなコピーを短く30字程度にまとめ、サブタイトルで具体的な数字などを用いるとよいでしょう。次に記載するリード文では「いつ・誰が・何をしたか」という結論をまず簡潔に記載し、記事を読む「価値」があることをしっかりアピールします。本文では、配信に至った経緯や背景、商品・サービスの特徴などをしっかりと紹介することがカギです。また、配信内容の具体的なイメージが湧きやすいように、目を引く画像を1〜2枚ほど入れておくのもポイントのひとつといえます。 ②.メディアリストの作成 プレスリリースが作成できたら、次にメディアリストを作成します。これはプレスリリースを配信するメディアをピックアップしたリストのことで、配信内容に興味を持って取り上げてくれそうなメディアを選択することがポイントです。ニュースリリースの内容に沿ったジャンルやカテゴリーを参考にして作成するとよいでしょう。 ③.プレスリリースの配信 最後にプレリリースを配信します。配信する際は大手ポータルサイトなどと提携している配信サービスを選ぶことをおすすめします。大手ポータルサイトなど閲覧者数が多いメディアと提携している配信サービスからプレスリリースを配信することで、より多くの掲載が見込め、商品やサービスの認知促進が実現します。 5.WebPRにおける効果測定の方法 配信した後は、効果測定も忘れずに行いましょう。最後に、WebPRの効果測定でよく用いられる4つの指標をご紹介します。 閲覧数・訪問者数 実際にどのくらいの注目度があったのかを知るために、まずは自社が出したWebPRの閲覧数(PV数)と訪問者数(UU数)を確認してみましょう。リリース直後だけでなく、数週間ほどの数値の変化を追うと、注目度の推移を知ることができます。 メディア掲載数・転載数 プレスリリースを掲載・転載したメディア数で、プレスリリースが認知拡大に貢献した度合いを計測できます。他にも、どんな媒体で露出したか、メディアのジャンルや傾向を把握しておくと次回配信時のメディアリストの作成で役に立つでしょう。 広告換算費 広告換算費とは、WebPRと同等の露出を広告で行った場合の費用の参考値のことで、コスト面で評価する際の指標になります。あくまでも費用対効果を掴む数値なので、プレリリースに対する評価ではない点に注意しましょう。 SNS拡散数 SNSでのいいね数、拡散数も非常に重要です。近年SNSで情報を集めている人も多く、ユーザーの反応・反響をリアルタイムで掴めるようになっています。素早く次の施策につなげるためにも、ぜひ確認しておきたい指標のひとつです。 6.まとめ WebPRとは、「Webメディアに自社商品・サービスなどの情報を紹介してもらい、その商品・サービス認知拡大を図る手法」のことで、紙メディアに比べてWebメディアの勢いが増す昨今、重要度の高いマーケティング手法として注目を集めています。WebPRはリリースした情報がメディアに取り上げられない可能性もありますが、情報をリアルタイムで届けられること、拡散力が強いこと、広告より信頼性が高いことなどのメリットがあります。リリースを配信した後は、閲覧数・訪問者数、メディア掲載数・転載数、広告換算費、SNS拡散数などの指標を用いて効果測定を行い、次回以降のWebPRに役立てましょう。
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2024.04.10 WEB広告
- DX推進に欠かせないWebマーケティングスキル|育成すべき6職種
- DX(デジタルトランスフォーメーション)と聞くと、社内にデジタルツールを導入するなど単なるデジタル化のことと考える方が多いようです。しかし、本来の意味では、DXとは、デジタルを通して企業のビジネスモデルを変え競争力を勝ち得ること、ひいては人々の生活によい変化をもたらすことを指します。それでは、企業においてDXを推進していく人材には、どのようなスキルが求められているのでしょうか。今回の記事では、特にWebマーケティングにおいて、担当者に必要とされている6つのDXスキルを紹介していきます。 1.DX推進に向けて社内で育成できるスキルとは アフターコロナにおいて、DXを推進していきたい企業の多くは人材の育成に課題を抱えています。独立行政法人情報処理推進機構(IPA)では、DX推進には6つの職種が必要だとしていますが、どのような職種か見てみましょう。プロデューサー ビジネスデザイナー アーキテクト データサイエンティスト(AIエンジニア) UXデザイナー エンジニア(プログラマ)IPAの調査によると、このうち全体を統括するプロデューサーとDXビジネスの企画立案をするビジネスデザイナーについては、ほかの職種と比較して「自社で人材を育成したい」と考えている企業が多いようです。プロデューサーは自社ビジネスへの深い理解や組織を巻き込む力が必要であり、ビジネスデザイナーは既存の企画・営業・マーケティング部門などのスキルを持った自社の人材を活かせると考えられるためです。しかし、多くの企業ではDX導入の際に上記6つの職種を充実させることは難しく、包括したDX専門部署やDX担当者を置くに留めることも少なくありません。では、より総合的な能力が求められるDX担当者になるにあたり、具体的にどのようなスキルを身につけると良いでしょうか。Webマーケティングを例にして解説していきます。 2.Webマーケティング担当者に欠かせない6つのDXスキル Webを活用するWebマーケティングは、DX推進がこれからという企業でも始めやすいため、多くの企業が専門部署を立ち上げています。既存の人材が対応するケースも多いWebマーケティングの担当者の仕事には、Webサイト制作、Web広告、コンテンツマーケティング、UI改善などWebを通して施策を行い、自社のサービスや商品が売れる仕掛けを作ることなどがあります。そのWebマーケティング担当者には、主に以下の6のDXスキルが必要になります。 ①.Webリテラシー リテラシー(literacy)は「特定の分野の知識」を意味する英単語で、Webリテラシーは、Webに関する知識や活用能力を指します。Webマーケティング担当者は、インターネットの仕組みや手法を理解して、効果的に応用する力が求められます。 ②.Webサイト制作スキル Webサイトのアクセス解析を行い、修正・改善をするWebマーケティング担当者は、Webサイトの制作スキルも備えておく必要があります。特に、Webサイトで新しいコンテンツなどを公開するときには、ディレクションを任せられることも考えられるため、プログラミングやセキュリティ対策、Webデザイン、ライティングに関する基礎知識があるとよいでしょう。 ③.マーケティングに関する知識 消費者の購買行動を促進するために、Webマーケティング担当者には基本的なマーケティングの知識も求められます。マーケティングに関わる業務としては、Webを使った市場調査や消費者動向分析、競合調査、販売戦略などが考えられます。Webマーケティング担当者は、様々な分析手法を学んでいく必要があるでしょう。 ④.データ分析スキル 自社サイトのデータを分析することは、Webマーケティング担当者の大切な仕事のひとつです。ユーザーの流入経路や離脱率を把握し、検証を行い改善していくためには、データ収集と解析の知識を備えなければなりません。またデータ分析には様々なツールを用いるため、ツールを使用し運用する能力も必要です。 ⑤.コミュニケーション能力 Webマーケティング担当者には、コミュニケーション能力も求められます。コンテンツを制作するときは、自分たちの部署だけではなく、他部署と協力をして進めていく必要があるからです。また近年では、SNSを介した企業とユーザーとのコミュニケーションも増えており、Webマーケティング担当者がその役割を担うケースが多いくあります。 ⑥.マネジメントスキル Webマーケティング業務はチームで行うことも多いため、全体の進捗管理や業務の振り分けなど、高度なマネジメントスキルが必須になります。特に、他部署と連携してプロジェクトを進める場合には、Webマーケティング担当者がリーダーとなりチームマネジメントを行うケースが多いでしょう。 3.マーケティングリテラシーのスキルアップが今後を左右する 多様化を見せるWebマーケティングの世界で最も重要なのは、マーケティングリテラシー(解析力と応用力)、そしてWebリテラシーにあたる能力です。マーケティングの手法は、消費者の行動やイノベーションによって中長期的に移り変わるため、常に市場変化に適応しなければなりません。そのため様々なマーケティング手法とその効果を知り、自社の顧客情報の変化を捉えて応用することが重要です。新型コロナの流行で、消費行動は大きく変化しています。これからどのような手段が有効で、自社にどう活用できるのかを瞬時に見極めていくために、Webマーケティング担当者のマーケティングリテラシー能力の向上が急がれています。 4.ECマーケティングのDXプラン WebマーケティングにおいてDXを推進していくためには、高いデータ分析スキルやマーケティングリテラシーを持った担当者が求められます。しかし、自社に高いスキルを備えた人材がいない、あるいは育成ができない場合もあるでしょう。そのような場合には、外部のプロにサポートを依頼してみてはいかがでしょうか。現在、ECマーケティング株式会社では、短期・長期あわせて6プランからなるクラウド型DX支援サービスを提供し、ECサイトなどのWebサイトをベースにWebマーケティングの強化をサポートしています。メインとなる「WebマーケティングDX支援サービス」は、研修プランやWeb集客、メールマーケティング、Webサイト改善などをサポートする6カ月プランです。https://www.ecmarketing.co.jp/contents/archives/535より気軽にDXを始めたいというお客様のご要望に合わせ、3か月のトライアルプランもご用意し、UI改善やWebマーケティングに関するDX研修を支援いたします。https://www.ecmarketing.co.jp/contents/archives/582DXパートナーをお探しの企業や、DXに強い人材育成の必要がある企業は、是非お気軽にご連絡ください。 5.まとめ これからますますデジタルシフトしていく世の中で企業が生き残っていくには、DXを推進が必要不可欠です。そして、DXを牽引していく人材には、高いマーケティングスキルが求められます。自社で人材を用意できない場合には、外部の力を借りてDXを推進し、同時に人材を育成していくことがおすすめです。ECマーケティング株式会社ではDX推進と人材育成をサポートする様々なプランを提供していますので、興味がある場合にはぜひお問い合わせください。
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2024.04.10 WEB広告
- Web広告で成果を出すための効果測定方法|指標の測り方を徹底解説
- Web広告を出しているものの、計測できるデータが多いため何を重視すればいいのか分からなくなることはありませんか? 一般的には、クリック数・率やコンバージョン数や売上金額が指標とされますが、必ずしもそれだけで効果を判断できるわけではありません。 この記事では、Web広告で期待できる効果を踏まえた上で、確認したい指標や注意したいポイントなどについてご紹介します。 1.Web広告で期待できる効果 Web広告はさまざまな効果が期待できますが、実は広告の種類によって得意分野が違います。ここではWeb広告で得られる3つの効果と、それを得意とする広告の種類をご紹介します。 認知効果 Web広告の出稿で、まず期待できるのは「認知効果」です。認知とは、自社の商品やサービス、ブランドについて知ってもらうことを指します。 手法にもよりますが、Web広告は顕在顧客だけではなく潜在顧客にまで、広く情報を発信できるので、より多くの人に認知してもらえるという特徴があります。 認知効果をもっとも得意とするのは、ディスプレイ広告や純広告です。 例えば、Yahoo!トップページのサイドバーに表示される広告枠を一定期間買い取り、アプリゲームの広告を出したとしましょう。 Yahoo!の検索画面を利用するほぼ全ての人に表示することができ、すでに興味を持っているかどうかは関係なく、多くの人に商品やサービスを知ってもらうきっかけを作ることができるのです。 心理効果 「心理効果」とは、名前くらいは知っている、少し興味があるといったユーザーに、商品理解を深めてもらう効果です。リスティング広告やSNS広告が得意としています。 例えば、「無料 RPG アプリ」というキーワードでリスティング広告を出稿すると、「無料で遊べるアプリのRPGゲーム」というジャンルに興味があるユーザーに対して広告が表示されるため、興味関心の高い客層に情報提供することができます。 売上効果 Web広告が直接的なきっかけとなって購入や問い合わせにつながることを「売上効果」と言い、リターゲティング広告や心理効果でも挙げたリスティング広告がそれを得意としています。 リターゲティング広告とは、サイトを訪れたユーザーを追跡して配信する広告です。 例えば、ゲームアプリの配信サイトを訪れた経歴のあるユーザーに、別のサイトでそのゲームアプリの広告を配信するものです。 一度Webサイトを訪れているユーザーは、ゲームに対する十分な理解と興味があると推測されるため、コンバージョンにつながる可能性が高いと考えられます。 Web広告では取り組んでいる広告施策の目的を踏まえて、その目的に適した広告の種類と成果指標をみることが大切です。 2. Web広告の効果測定で確認したい成果指標 それでは、Web広告の効果測定で確認したい指標を、広告の効果ごとにご紹介します。 認知効果を測る成果指標 認知効果の測定には、広い認知拡大ができているかを見る必要があります。以下のような指標を確認しましょう。 インプレッション 広告が表示された回数。回数が多いほどネットユーザーの目に入る機会が増えます。 リーチ 広告を1回以上見た人数のこと。インプレッションでは同じ人間が複数回みた数もカウントされますが、リーチは重複のない数が測定できます。ユニークユーザーやユニークリーチと呼ばれることもあります。 フリークエンシー 一人のユーザーに同じ広告が表示された回数。1日1回、1時間に1回など、ユーザーへの配信頻度、接触頻度を表しています。 心理効果を測る成果指標 商品理解を深めてもらう心理効果の測定には、ランディングページへの誘導が上手くできているかが指標となります。 クリック数 ユーザーが広告をクリックした回数。回数が多いほど誘導率が高いといえます。 クリック率 ユーザーに広告が表示されたインプレッション数に対し、何回クリックされたかを示す割合。「クリック数÷インプレッション数×100%」で算出します。 クリック単価 リスティング広告などにおいて、1回クリックされるごとに発生する広告単価のこと。「広告費÷クリック数」で算出します。単価が低ければ、低予算で効率的に誘導できていることになります。 売上効果を測る成果指標 売上効果の測定は、ランディングページがどのくらい成果を獲得しているかを確認します。 こちらはコンバージョンが指標としてよく使われます。 コンバージョン数 広告を経由してサイトを訪問したユーザーが、商品の購入や資料請求、登録などを行った数。 コンバージョン率 広告経由で訪問したユーザーのうち、コンバージョンに至った割合のこと。「コンバージョン数÷訪問数」で算出します。 必ず費用対効果もチェックする Web広告を出稿したら、効果測定を行うとともに、必ず費用対効果もチェックしましょう。施策と指標を比較することで、その広告の費用対効果を確認できます。 費用対効果を検討するときに必要となる3つの指標をご紹介します。 ROAS ROASは「Return on Advertising Spend」の略語で、広告費に対する売上の割合を%で示したもの。「広告による売上÷広告費×100」で算出します。ROASが100%以上であれば、広告費以上の売上が立っているということです。 CPA CPAは「Cost per Acquisition」の略語で、1件のコンバージョンまでにかかった広告コストのこと。「顧客獲得単価」とも呼ばれていて、「広告費÷コンバージョン数」で算出します。数値が低ければ、広告への投資効果は高いといえます。 ROI ROIは「Return of Investment」の略語で、広告費に対する利益率を見る指標です。「利益÷広告費×100」で算出します。ROIの数値が高いほど、広告が効率的に利益を生みだしていることになります。 Web広告の費用対効果は、今後の改善や新たな施策を選ぶ際に役立ちます。 3. Web広告の効果測定をするときに注意したいこと Web広告の効果を測定するときに注意するべきことが2つあります。 アトリビューションやアシスト効果も忘れない Web広告の効果は直接的なコンバージョンだけではありません。 広告から訪問したユーザーがコンバージョンせずに、後に別経路からコンバージョンに至る「クリックスルーコンバージョン」や、クリックはしなかったが広告が気になり、別経路からコンバージョンする「ビュースルーコンバージョン」なども発生します。 これは「アトリビューション/アシスト効果(間接効果)」と呼ばれます。Web広告はユーザーに見せること自体が効果を生み出すのです。 前章で紹介した効果測定では採算が悪いと判断された広告も、もしかしたらアトリビューション効果は高い可能性があります。認知系の広告では、特に注視する必要があります。 ユニットごとに効果測定をする 効果測定の後は、次の施策や改善に向けて課題点を見つけなければなりません。 その課題分析を行うときは、媒体や目標など大きな単位で見るのではなく、広告種別、クリエイティブ別、キーワード別などさまざまな単位で見るように心がけることが大切です。 できるだけ小さなユニットまで分析することで、細部まで行き届いた具体的な改善策が生まれ、効果的な広告戦略となります。 4.まとめ Web広告は種類ごとに得意な効果があり、認知効果、心理効果、売上効果など目的に適した広告を選んだ上で効果測定を行うことが重要です。 Web広告のユーザー効果や費用対効果は指標で把握することができますが、指標に表れないアトリビューション効果を忘れてはいけません。広告はユーザーの目に触れるだけで間接的にも効果を生み出しています。 指標で広告の効果測定をしつつ、広い視野と小さなユニットで改善策を重ねていきましょう。
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2024.04.10 WEB広告
- 【決定版】Web広告の種類おすすめ7選・選び方を徹底解説!自社に合った広告を利用するには
- Web広告を出稿したい、でもどのWeb広告が良いのか分からないと困ってはいないでしょうか。なんとなくで選ぶと、狙った効果が出ずコストを無駄にしてしまうかもしれません。Web広告には大まかに7種類あり、それぞれ特徴が違うため、比較検討したうえで自社の目的にあった広告を選ぶことが大切です。この記事では、Web広告の基本7種類について、ポイントを押さえて紹介していきます。 1.自社に合ったWeb広告の選び方 多くの種類があるWeb広告。選び方が分からないからと安く始められる広告や流行っている媒体を安易に選んではいけません。種類こそ多いもののメリット・デメリットは異なるため、Web広告を出稿する目的に合わせて使い分けることが大切です。現在Web広告は、大きく分けて以下の7種類に分けられます。リスティング広告 ディスプレイ広告 SNS広告 動画広告 ネイティブ広告 メール広告 アフィリエイト広告次章から、それぞれの特徴を紹介していきます。 2.リスティング広告 リスティング広告は、別名「検索連動型広告」とも呼ばれ、ユーザーが検索したキーワードに合わせて検索エンジンに表示される広告です。広告であることが分かるアイコンが表示されるため、自然検索よりクリック率は下がる傾向があります。しかし広告を出稿するキーワードを自社で決め、興味を持って検索したユーザーに広告を表示できるため、顕在層にアプローチでき、クリックやコンバージョンにつながりやすいメリットがあります。リスティング広告のメリットを活かすためには、キーワードの選定を含め、ある程度の運用ノウハウを学ぶ必要があるでしょう。リスティング広告については『代表的なWeb広告!リスティング広告の基本を押さえよう』で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。3.ディスプレイ広告 Webサイトやブログなどの広告枠に広告を掲載するディスプレイ広告は、大きく分けて3種類あります。 アドネットワーク広告 アドネットワーク広告は、複数のWebサイトに広告を掲載できる方式です。従来はWebサイトごとに広告掲載を依頼する必要がありましたが、アドネットワークの仕組みができたことにより、サイトを横断して広告を掲載できるようになりました。入稿すると一度に複数媒体に向けて大量出稿ができ、すべての効果測定データを一括で確認できますが、アドネットワークごとに特徴が異なるため、運用スキルが求められ、効果測定がしづらいという側面もあります。 DSP広告 DSP広告は、DSP(Demand Side Platform)を通し、指定した属性のユーザーに対してリアルタイムに広告を配信することができます。広告の進化で「面から人へ」と言われますが、メディアの枠に広告を出すのではなく、メディアに来たユーザー(=人)に対して広告を出すことが可能です。配信種類が豊富で最新の広告技術により多くのターティングが行えることがメリットです。デメリットとしては、配信された広告がどのメディアのどの枠に出たか広告主側が把握できない点です。航空機事故のニュース面の広告枠に、航空会社の広告が掲載される可能性はゼロではありません。そのため最近ではブランドセーフティと呼ばれる機能で、企業にとって不適切なコンテンツに広告を配信しないようにフィルタリングするすることもできるので、そうしたことが可能なDSPを選ぶと良いでしょう。また、デメリットではありませんが、DSPは提供する企業によって、配信先メディアやターゲティングに大きな違いがあります。各社のDSPの機能をきちんと把握して選定することが必要になります。DSP広告については『Web広告の新定番!DSPの仕組みや選ぶときのポイント』で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。純広告 純広告は、アドネットワーク広告とは異なり、Webサイト内の決められた枠を一定期間買い取って広告を出稿する方法です。ターゲティングや時間帯指定も可能で、自社商品やサービスを知らないユーザーの画面にも広告が表示されるため、認知拡大という点で優れています。その反面、効果が出なくても決まった費用が発生するため、ターゲットがはずれた場合には、費用対効果がよくないことも少なくありません。 4.SNS(ソーシャルメディア)広告 SNS広告は、TwitterやInstagram、FacebookといったSNSに掲載する広告のことです。広告を出稿することで自社のアカウントがフォローされたり、広告自体が拡散されたりする可能性があり、ユーザーとのつながりができるのが魅力的なポイントです。ほかのWeb広告と比較すると低予算で出稿できますが、成果を出すには拡散されやすい広告作りのノウハウが必要になるでしょう。 5.動画広告 広告のなかでも、動画を使った広告をまとめて「動画広告」と呼びます。視覚だけではなく聴覚にも訴えられるのは動画広告のみですが、同時にユーザーの時間を拘束するため、ユーザーの行動を阻害して悪い印象を与える可能性もあります。一口に動画広告と言っても、以下の5種類に分けられます。インフィード広告 WebサイトやSNSのコンテンツ一覧内に表示される インストリーム広告 YouTubeといった動画サイト内で再生される インバナー広告 純広告の枠に出稿するもので、画面内に動画が入らなくても再生される インスクロール広告 スクロールして動画が自動再生される インリード広告 スクロールして動画が自動再生されるものだが、インスクロールと違いコンテンツ一覧内に表示される 6.ネイティブ広告 SNSやニュースメディアの記事タイトルやコンテンツに溶け込ませて表示するのがネイティブ広告です。一定数のユーザーが広告に対して悪いイメージを持っているとされていますが、ネイティブ広告はコンテンツに自然に溶け込んでいるため、ユーザーにストレスを与えずにクリックしてもらえる可能性が高いことが特徴です。 7.メール広告 ユーザーに向けて、メールで配信する広告をメール広告と呼びます。メール広告にはメルマガに広告を貼り付けるものと、ユーザーの趣味嗜好に合わせた広告メールを配信するものがあります。メールは消去されない限りユーザーのもとに残り続けますが、そもそも開封されない、開封されたとしても最後まで読まれない可能性もあります。他の広告と違い、一定期間掲載されるというものではなく、メールによる単発での配信のため、ターゲットを誤ると全く効果が出ないケースもあります。 8.アフィリエイト広告 アフィリエイト広告は、アフィリエイターと呼ばれる媒体主のWebサイトやブログに広告を掲載してもらうものです。アフィリエイト広告には成果報酬型やクリック型などの種類がありますが、成果に結びついたら費用を払うという成果報酬型が一般的です。そのため費用対効果が高い広告と言えますが、どの広告を載せるかはアフィリエイター次第のため、想定していたサイトに掲載してもらえない可能性があります。アフィリエイト広告については『アフィリエイト広告の基本〜仕組み・種類・メリット・向いているサイト〜』で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。9.まとめ Web広告にはさまざまな種類があり、それぞれ少しずつ特徴が異なります。そのため自社の目的やターゲット層、また予算などに合わせてどの広告を出稿するかを決めることが大切です。小規模予算からスタートでき、効果測定もしやすいインターネット広告を活用し、収益の拡大をめざしましょう。
検索エンジン最適化(SEO)
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2024.04.10 検索エンジン最適化(SEO)
- スニペットとは?SEOにおける重要性や具体的な設定方法を解説
- Webサイトの説明文であるスニペットは設定しなくても、Googleが自動で本文から抽出して表示してくれるので、わざわざやらなくてもいいと思っていませんか? 実はスニペットには、SEOと深い関連性があります。 今回は、スニペットとSEOにはどのような関連性があるのか、スニペットの種類や設定方法とあわせて詳しく解説します。 1.スニペットとは? スニペットとは、検索エンジンで検索したときに、タイトルとともに表示される内容説明のテキストを指します。もともとは「断片」や「切れ端」を意味する言葉で、SEOにおいては、検索エンジンでの検索結果で、タイトルやURLの下に表示される短い説明文を指します。 2.SEOとスニペットの関係性 検索結果で上位表示されるとクリック率が上がる傾向はありますが、スニペットによってもクリック率が変わる可能性があるため、SEOとも密接に関係しているといえるでしょう。 2010年と少し古い情報になりますが、Dynamical.bizが翻訳したアイトラッキングの調査データによると、検索結果に表示されたページタイトルよりも、スニペットに視線が固定される時間の方が長いという結果が出ています。 つまり、ユーザーはページをクリックするかどうかを決める際に、タイトルよりもスニペットを重視しているといえます。そのため、スニペットが表示されるの仕組みを理解し、適切な内容が表示されるように対策することはSEOを行う上で非常に重要だといえるのです。 3.スニペット・リッチスニペット・強調スニペットの違い スニペットには、通常のスニペットのほかに、リッチスニペットと強調スニペットがあります。それぞれの違いを確認しておきましょう。 スニペット 通常、スニペットは検索結果でページタイトルの下に表示される、ページの内容を説明する短いテキストのことを指します。 これにはmeta descriptionに記載したテキストか、Googleが本文から自動的に抽出した内容が表示されます。 リッチスニペット リッチスニペットも検索結果でページタイトルの下に表示されますが、通常のテキストのみのスニペットと異なり、以下のようなものを表示できます。写真や画像 レビュー件数や星評価 パンくずリスト 価格 イベント日時 検索窓通常のスニペットよりも情報量が増えるため、クリック率が上がりやすいといわれています。また、ユーザーが欲しい情報を探しやすくなり、検索結果から閲覧するWebサイトを選択する際の利便性が高まります。 ただし、リッチスニペットを表示させるには、マークアップすることが必要になります。 強調スニペット 強調スニペットは、検索キーワードに対する回答として表示されるスニペットです。検索結果の最上部に表示されるうえに、表示枠や文字が大きく目立つため、ほかのスニペットよりも多くのトラフィックを見込めます。表示される内容は該当ページからGoogleが抽出したテキストや画像と、ページタイトル、URLです。 ただし強調スニペットは、すべての検索結果に表示されるわけではありません。Googleのアルゴリズムによって抽出されるので、ほかのスニペットのように設定することはできません。 4.それぞれのスニペットの設定方法 ここからは、それぞれのスニペットの設定方法を説明します。 スニペットの設定方法 通常のスニペットを設定する場合は、metaタグのmeta descriptionの記述内容を編集します。 HTMLで設定する場合には、<head>タグ内に、以下のタグを埋め込みます。 <meta name="description" content="~~~~~~~~~"> 実際には「~~」の箇所に、ページの概要を記載します。WordPressを使用している場合には、プラグインを使って簡単に設定できます。 meta descriptionは、ユーザーとGoogleのクローラーにページ内容を伝える役割があります。ただし、metaタグを設定しても必ず表示されるわけではないということは知っておきましょう。 meta descriptionについては『ディスクリプションはSEOに有効?CTRを向上させる書き方についても紹介』で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。 リッチスニペットの設定方法 リッチスニペットを設定するには構造化マークアップ(検索エンジンが情報を正しく認識できるようHTMLプログラムなどで意味づけしていくこと)を行い、Googleにコンテンツを適切に理解してもらう必要があります。構造化マークアップはHTMLで記述するか、データハイライターを使う方法があるので任意で選択しましょう。 HTMLで記述するときには、対象を定義する「ボキャブラリー」と記述方式の「シンタックス」の指定が必要です。Googleではボキャブラリーにschema.orgを、シンタックスにJSON-LDが推奨されています。 データハイライターを使う場合はサーチコンソール内から設定できます。項目一覧の「検索での見え方」から「データハイライター」を選択して設定を進めましょう。 どちらで設定した場合も、必ずリッチスニペットに表示されるわけではありません。Googleのガイドラインに準拠していることや検索クエリとの関連性の高さなど、表示されるにはいくつか条件を満たす必要があります。 強調スニペットの設定方法 強調スニペットはGoogleのアルゴリズムによって自動で抽出されるため、サイト制作側での設定はできません。 しかし、強調スニペットとして表示されているコンテンツのほとんどが以下の条件を満たしています。①.上位表示している②.検索キーワードに対する回答を簡潔かつ的確に記載している③.適切にHTMLマークアップを用いている 上記を意識して対策すると、強調スニペットに表示される可能性が高くなると考えられます。 5.まとめ スニペットは検索結果でページタイトルの下に表示される、ページの内容を説明する短いテキストです。ユーザーがクリックするときの参考になるため、SEO対策としても重要になります。 通常のスニペットはもちろん、画像や星評価などを表示できるリッチスニペットも設定すれば、情報が増えるためクリック率の改善が期待できます。 また、設定はできませんが、ユーザーの疑問に的確に答えるコンテンツを制作し検索順位の上位に入っていれば、強調スニペットとして表示される可能性もあります。
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2024.04.10 検索エンジン最適化(SEO)
- 直帰率とは?SEOに与える影響と直帰率が高い場合の改善施策8選
- 一般的に直帰率とは、外部からWebサイトのページに流入し、アクセスした最初のページだけを見てサイトを離れる割合を指します。一方、直帰率とよく混同される離脱率は、1セッション(訪問)でそのページを最後に離脱した割合を意味します。 いずれもSEOとの因果関係はないにもかかわらず、なぜか検索順位に影響すると主張される場合もあります。 このような解釈が生まれてしまう原因はどこにあるのでしょうか? そこで今回は直帰率とSEOの関係を確認するとともに、直帰率を改善する方法を紹介します。 1.SEOと直帰率の関係性 SEOに取り組む人のなかでも、直帰率が検索順位に影響すると誤解している人は多くいます。しかしGoogleのWebspam元責任者のMatt Cutts氏は、「直帰率は検索順位に影響しない」と否定しています。 Googleが直帰率を評価対象としない理由はいくつか考えられます。 例えば、直帰率は滞在時間を考慮していないためユーザーエンゲージメントを正確に測れないという点です。Googleアナリティクスでは離脱する直前にいたページの滞在時間が計測されないため、直帰した場合は滞在時間が0秒となります。計測できない以上、評価対象として取り上げない方が公平だと考えられます。 また、Googleアナリティクスを利用していないWebサイトがあるという点もあります。直帰率はGoogleアナリティクスを利用しているWebサイトからしかデータが取れないため、これを評価項目に加えるのは公平とはいえません。 このように、直帰率はSEOに影響しない理由があるにもかかわらず、なぜ今でも勘違いが起こるのでしょうか? 2.なぜ直帰率がSEOに関係すると勘違いされるのか? SEO要因での弱さがユーザー体験を阻害して直帰率の高さに表れることがあり、これがSEOと直接関係あると誤解させる一因として挙げられます。 例えば、以下はGoogleの評価項目に含まれますが、同時に直帰率の上昇にも関係します。読み込み速度が遅い 低品質なWebデザイン 検索KWとコンテンツ内容が一致していない モバイルフレンドリーではない また、このようなコンテンツは同時にSEOとしてもマイナス要素であるため、検索順位を下げる要因になります。 このように直帰率とSEOに相関性はあると考えられますが、因果関係があるとはいえないでしょう。 3.直帰率を改善する8つの方法 SEOと直接の関係はない直帰率ですが、直帰率を改善することで結果的に検索結果の上位表示につながることはあります。ここからは、直帰率を改善する方法を8つ紹介します。 ①.記事コンテンツに画像や動画を埋め込む 記事の理解を深める画像や動画をコンテンツに掲載しましょう。テキストだけのコンテンツは変化に乏しく、ユーザーが読み疲れてしまう可能性があります。 特にページに動画を入れるのはおすすめです。動画のないページと比較して直帰率が下がり、滞在時間が長くなるといわれています。 ②.ページの読み込み速度を改善する ページの読み込み速度を改善することも直帰率の改善に効果的といえます。Googleが2017年に行った調査によると、ページの表示速度が1秒から3秒になっただけで32%も直帰率が増加したそうです。さらに5秒になると直帰率は90%にまで増加したと報告しています。 この調査からもわかるように、読み込み速度が遅いと直帰率は高くなってしまいます。画像を圧縮する、不要なプラグインを削除するといった対策で、少しでも読み込み速度を速めましょう。 ③.ファーストビューに目立たせたい情報を表示する ページのファーストビューに興味を引く内容が記載されていなければ、ユーザーはスクロールせずに離脱すると考えられます。 下までスクロールして目を通してもらえるよう、ファーストビューには重要な情報やユーザーの関心を惹く内容を表示します。 ④.改行や箇条書きを活用する 改行や箇条書きを活用して読みやすい文章を心がけましょう。どれだけ内容が有益であっても、文字が連なっていると読みにくく、ユーザーは離脱してしまいます。 テキストには適宜改行を入れて読みやすくするとともに、重要なポイントは箇条書きにすると一目で把握しやすくなります。 ⑤.ユーザーの検索意図を満たすページを作成する ページの内容は、ユーザーの検索意図をしっかりと反映したものが最適です。ユーザーの検索意図と異なる内容だと直帰率が高くなる可能性があります。 例えば「猫用ソファ」と検索してランディングしたページに人間用のソファしか紹介されていないと、ユーザーは猫用ソファを探すために離脱してしまうことが想像できます。 検索キーワードから、ユーザーがどんな情報を求めているものを読み解き、コンテンツに反映させるのがコツです。 ⑥.内部リンクを設置する 内部リンクを設置すると、ユーザーをサイト内の関連ページへ誘導できるため、回遊率が上がり直帰率が下がります。 例えばECサイトの場合、商品ページに関連するおすすめ商品のページや使い方を紹介したコラムを設置すると有効です。 ⑦.アンカーリンクで目次を設置する ユーザーが情報を探して迷わないように、アンカーリンクで目次を設置しておきます。 ほとんどのユーザーは必要な情報がすぐ見つからなければ、そのまま直帰してしまいます。ほしい情報をすぐに与えられるようにすれば直帰率も改善できるはずです。 ⑧.モバイルフレンドリーにする 運用しているWebサイトがスマートフォンに対応していない場合は、モバイルフレンドリーに対応してスマホユーザーの直帰率を下げましょう。 PC用のサイトしかない場合、スマホユーザーが見にくいと感じて離脱してしまう恐れがあります。また、2021年3月末以降に延期されていますが、直近で全WebサイトのMFIへの強制移行が予定されているため、今後の検索順位にも大きく影響が出る可能性があります。 まだ対応していない場合は、モバイルフレンドリーへの移行を急ぎましょう。 4.まとめ Googleは直帰率を検索順位の評価項目とはしていません。しかしユーザーの利便性と満足度を上げるような直帰率の改善は、間接的にSEOにも良い影響を与えます。 直帰率の改善には以下の8つの方法があります。コンテンツに画像や動画を使う ページの読み込み速度を改善 興味を引くファーストビュー 改行や箇条書きを活用する 検索意図を満たすコンテンツ作成 内部リンクの設置 アンカーリンクで目次を設置 モバイルフレンドリー対応検索結果の上位表示にもつなげられるように、直帰率を改善する工夫を行いましょう。
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2024.04.10 検索エンジン最適化(SEO)
- 【初心者向け】コンテンツSEOの始め方・効果を出すための手順を詳細解説
- 「コンテンツSEOとSEO対策、コンテンツマーケティングの違いがわからない」「コンテンツSEOをやりたいけど知識がなく手詰まりになっている」と悩んでいる人もいるかもしれません。 実際にコンテンツSEOを実施していても、なかなか集客やCVに繋げられず、課題感があるというWeb担当者も多いことでしょう。 そこで今回は、コンテンツSEOとは何なのか、SEO対策やコンテンツマーケティングとの違い、メリット・デメリットといった基礎知識から、実際に成果を出すための記事作成手順や成功事例といった実務に役立つ情報まで「コンテンツSEO」の全てを解説します。 1.コンテンツSEOとは?コンテンツSEOについて知るには、まず「SEO」について理解する必要があるでしょう。SEOとはSearch Engine Optimizationの略称であり、「検索エンジンの最適化」を意味します。 検索エンジンの最適化とは、広告欄を除いた検索結果(オーガニック検索)において自社のWebサイトが上位に表示されるよう対策することです。一般的に、Webサイトが上位表示されればされるほどクリック率も上がるため、集客に繋がりやすいと考えられています。 ※「SEO」についてもっと詳しく知りたい方はこちら初心者でもわかるSEO対策!検索エンジンの仕組みやSEOの重要性を解説 SEOを対策すると、オーガニック検索を通して、Webサイトへのアクセス数を増やすことができるでしょう。 SEO対策にはいくつか方法があり、「コンテンツSEO」もその一種です。ユーザーの検索意図に沿った良質なコンテンツを継続的に提供することで、検索エンジンからの評価を上げ、Webサイトのアクセス数増加を目指します。 コンテンツSEOと混同されやすい施策にコンテンツマーケティングがあります。 コンテンツマーケティングは、コンテンツSEOで提供するいわゆる記事コンテンツだけでなく、動画やメルマガ、ホワイトペーパーなど様々なコンテンツを発信することで、ユーザーに認知してもらい、顧客になるように育成する一連の手法です。 主に記事を扱うコンテンツSEOはコンテンツマーケティングの手法の1つと考えられます。 [caption id="attachment_2157" align="aligncenter" width="654"] コンテンツSEOの位置づけ[/caption] 現代において検索エンジンからの効率的な集客を目指すのであれば、コンテンツSEOは必須の施策といえるでしょう。 2.コンテンツSEOのメリット・デメリットコンテンツSEOをより効果的に実施するためにも、メリット・デメリットを知っておくことは大切です。 コンテンツSEOの【メリット】 コンテンツSEOを実施するメリットは以下の6つです。 長期間に渡って安定した集客を行うことができる コンテンツSEOで作成した記事コンテンツはWeb広告などと違って一度公開するとずっとネット上に残り続けます。上位表示させ続けられれば、長期に渡って検索エンジンから安定した集客を行うことができるでしょう。 長期的にみた時のコスパが高い 長期的にみた時のコストパフォーマンスが高いのもメリットの1つです。 リスティング広告ならクリックされるたびに費用が発生し、継続すればするほどコストがかさみます。TVや新聞などのマス広告はある程度の予算がかかるため、継続して実施するのは難しいかもしれません。コンテンツSEOであれば費用をかけるのは記事作成の1度切りで済むため、続ければ続けるほどコストパフォーマンスが上がっていきます。 顧客を育成することができる コンテンツSEOは、自社の顧客に対して興味を引くような記事を作成しリーチするだけでなく、プレスリリースやLP、ホワイトペーパーなど様々なコンテンツと連携することで、顧客を育成(ナーチャリング)できるのが特徴です。 顧客は、自社の扱う商品ジャンルに対して興味が薄く知識も少ない「潜在層」、自社の扱う商品ジャンルに対して興味はあるが、自社のことを認知していない「準顕在層」、自社の扱う商品ジャンルに対して興味や知識があり、実際に商品の比較検討をしている「顕在層」の3種類に分けられます。 コンテンツを読んでもらうことで自然と自社の商品やサービスへの知識が深まり、「潜在層から準顕在、準顕在層から顕在層…」といったようにナーチャリングができるでしょう。 コンテンツが資産となり蓄積する コンテンツを作れば作るほど会社の資産となって蓄積するといったメリットもあります。自社の知見を活かした質のいいコンテンツは、顧客を育成してくれるだけでなく、営業資料や提案書としても使用することができるでしょう。 自社のブランディングができる コンテンツSEOでは自社の専門性や理念を伝えることもできます。読者に自社の技術力や事業方針などを上手く理解してもらえればブランディングに繋がるでしょう。 また、優良なコンテンツとして記事が上位表示されていれば、営業でのアピールポイントになり信頼を得られるかもしれません。 SNSでの拡散が期待できる 読者の悩みを的確に解決する記事やその時々の流行を盛り込んだ記事を書けば、SNSで拡散されるかもしれません。SNSからの流入なら、本来ならば自社の記事を検索しないはずの潜在層にもリーチすることできます。 記事の拡散により自然な被リンクが集まれば、さらなるSEO効果も期待できるでしょう。 コンテンツSEOの【デメリット】 コンテンツSEOを実施するデメリットは以下の3つです。 効果が出るまでに時間がかかる コンテンツSEOは効果の持続性と安定性は高いですが、効果が出るまでに時間がかかるといったデメリットがあります。これは、Googleがサイトを評価して検索順位を決定するまでにいくつかのプロセスが必要だからです。 検索順位が決定するには、「クローラー」と呼ばれるロボットがWebサイトを巡回して様々な情報を収集し、その情報を基にデータベースへの登録(インデックス)が行われる必要があるでしょう。 コンテンツを蓄積する必要がある 作った記事を上位表示させるためには、Webサイトにある程度ドメインパワーが必要です。ドメインパワーとは、検索エンジンからの信頼度を表したもので、コンテンツの質や量、被リンク、更新頻度などによって評価されます。これを向上させるためには、質の高いコンテンツをある程度蓄積する必要があるでしょう。 コンテンツ作成に労力と費用、工数がかかる コンテンツSEOでは、ペルソナ設計やKW選定、ライティング、編集など様々な手順があり、労力や費用がかかります。良質なコンテンツを作るなら尚更です。また、一度作ったら終わりではなく、継続して成果を出したいのなら定期的にリライトするなどメンテナンスも必要になるでしょう。 3.コンテンツSEOの記事作成手順 ここからは、実際にコンテンツSEOで記事を作成する手順を紹介します。 ペルソナ設計 コンテンツを作成する前に、誰に対して記事を書くのか明確にする必要があります。自社が提供している商品・サービスについて強みや弱み、他社との違いを洗い出し、どのような顧客をターゲットにするのかを決定しましょう。 その際に行うのがペルソナ設計です。「ペルソナ」とはマーケティングで使用される概念で、自社の製品やサービスのターゲットになる人物像を具体的なイメージに落とし込んだものです。 ペルソナを作る際は、自社の顧客として想定される人物像を詳細に設計します。年齢や性別、職業、収入、家族構成といった基本情報から、生活パターンや性格、情報収集の方法など細かい部分まで設計しておきましょう。これらを元にペルソナが抱えている悩みや不満を洗い出し、どのようなコンテンツを発信すればいいかを決定するのです。 ペルソナをしっかりと作っておけば、誰に対して発信するコンテンツかが明確にでき、自社の顧客となる人に記事を読んでもらいやすくなるでしょう。 ※ペルソナ設計についてもっと詳しく知りたい方はこちらペルソナの作り方~設定の目的や注意点も解説~ キーワード選定 コンテンツを上位表示させるために最も重要なことの1つはキーワード選定です。 まずは、自社の商品・サービスに関するキーワードを思いつく限りピックアップしてカテゴライズします。次に、カテゴリごとにペルソナの悩みに最もマッチしたキーワードを選定しましょう。最後に、選定したキーワードのサジェストキーワードや関連キーワードを見ながら膨らませてきます。 こうすることで、ユーザーのニーズと自社が発信したい情報をすりあわせられ、自社コンテンツに適したキーワードを選定することができるでしょう。中々キーワードが決められないという場合は、競合企業のサイトから情報収集するのも良いかもしれません。 また、検索ボリュームについても考える必要もあります。多くの人に認知されたいからといって、いきなり検索ボリュームの多いキーワードばかりを狙っていると、競合が多く上位表示させるのは難しいでしょう。始めは検索ボリュームが小さくても、自社に適した内容を発信できるキーワードから選ぶようにしてください。 検索ボリュームが小さいものから徐々に大きなものへ満遍なく対策していくことで、Webサイトの評価を高めながら効率よくコンテンツを展開することができるでしょう。 ※キーワード選定についてもっと詳しく知りたい方はこちらコンテンツマーケティングに効果的なキーワード選定の方法 事前準備や注意点も! 構成 キーワードが決まったら、いきなりライティングを始めるのではなく、まずは記事の骨組みとなる「構成」を作成します。記事の筋道や最終的な目標が定まることによって方向性のブレが少なくなり、より質の高い記事を作れるでしょう。 構成では、作成する記事のキーワードに対してペルソナを意識しながらどのような流れで文章を進めるかを明確にします。 まずは、「なぜ読者はこの記事を読むのか」と「この記事を読んで読者はどうなりたいのか」を考えましょう。次に、この情報を元に読者の課題解決に必要な要素を過不足なく集め、見出しに分けて自然な流れで進行できるように整えます。 要素を並列で紹介する場合は、粒度を合わせることで納得感の高い文章にできるでしょう。 ライティング 構成を元にライティングをします。記事のボリュームは対策するキーワードによっても変わってきますが、実際に上位表示されている記事を目安としましょう。1つのコンテンツに対して十分な情報を入れ込みながらも、無駄な情報の無い記事が理想的です。 タイトルは他の記事と差別化する必要があります。一目で何の記事なのかがわかるようにしつつも、上位表示されている記事と似通ったものにならないように工夫しましょう。 記事はリード文・本文・まとめの流れで作成します。SEOを意識しすぎて読みにくい文章にならないように注意してくだい。Googleが最も評価する記事は読者の役に立つ、高品質な記事です。結論から書く、伝えたいことが複数ある場合は箇条書きにする、簡潔な文章を心がけ3行を目安に改行するなど、読者にとって読みやすい文章を書きましょう。 ※ライティングの方法についてもっと詳しく知りたい方はこちらSEOライティングの基本 事前準備や練習方法、SEO効果を上げるコツを解説! 投稿設定 記事ができたら次は投稿ですが、ただアップするだけでは上位表示は難しいかもしれません。 まずは、適切に見出しタグ(hタグ)を設定する必要があります。見出しタグとは、Webページにおいてコンテンツを読みやすくするために、テーマを強調させるタグのことです。見出しタグを正しく設定すれば、ユーザーにとってもGoogleにとってもわかりやすい記事にできるでしょう。 見出しタグはh1タグからh6タグまであり、最も重要な大見出しにh1タグ、小見出しをh2タグ、次の小見出しをh3タグというように、必要に応じてh1タグから順番にh6タグまでを使い分けながら、正しい順序で設定することが重要です。 次に、ディスクリプションの設定です。ディスクリプションとは、記事の要約や概要を記載したテキストで、タグを設定することで検索結果画面のタイトル下(スニペット)に表示させられます。 正しく設定することでクリック率(CTR)が向上し、SEOにも役立つと考えられています。スマホなら75字以内、PCなら120字以内と簡潔に記載し、キーワードはできるだけ前に配置しましょう。 記事を適切に要約しつつ、読者の期待感を高められるような文章が最適です。記事をそのままコピペしたり、記事に関係のないことを記載したりすると、Googleから評価を下げられてしまう可能性があります。 ※ディスクリプションについてもっと詳しく知りたい方はこちらディスクリプションはSEOに有効?CTRを向上させる書き方についても紹介 4.コンテンツSEOのメンテナンス方法ここからは、コンテンツSEOで記事を作成した後のメンテナンス方法について紹介します。 リライト 記事を投稿してからも定期的にリライトすることで、SEO効果を高められます。ただ言葉を書き換えたり追加したりするのではなく、読者が求める情報を追加する、わかりやすい表現に書き換える、古くなった情報を更新するなど、今よりも良い記事になるように意識しましょう。 特に、上位表示されていない記事の場合、タイトルや見出しの変更が必要かもしれません。改めてユーザーが知りたい情報が何かを考え、検索ニーズを満たす単語や言い回しを使ってみましょう。 ※リライトについてもっと詳しく知りたい方はこちらSEOに効果的なリライト方法と上位表示の秘訣 内部対策の見直し 質のいいコンテンツを作り、定期的にリライトもしているのに順位が上がらない場合は、内部対策の見直しが必要かもしれません。 まず、SEO対策には「内部対策」と「外部対策」があり、前者はWebサイト内のHTMLの改善やキーワードの見直しによってGoogleが評価しやすい構造にすることを指し、後者は他Webサイトからの被リンクを獲得することを指します。 内部対策をしっかりと行えば、クローラーがWebサイト内をスムーズに巡回し、記事内容が正しくデータベースに登録されるので、適切に順位が付くようになります。 XMLサイトマップや構造化データのマークアップは少しテクニカルな内容ですが、同じWebサイト内でリンクを貼る「内部リンク」やアイキャッチなどの画像をクローラーに正しく認識させる「altタグ」はすぐに実施できるでしょう。 ※SEO内部対策についてもっと詳しく知りたい方はこちらSEOの内部対策とは?基本的な対策ポイントを解説 ※SEO外部対策についてもっと詳しく知りたい方はこちらSEOの外部対策とは?良質な被リンクを集める方法 5.ECマーケティング流!コンテンツSEOの成功事例!ここではECマーケティング独自のコンテンツSEOの成功事例を3つ紹介します。弊社独自の事例を集めたので、是非参考にしてみてください。 【事例①】メガネ系 毎月5本ずつ約2年間の実施こちらの企業は、以前からSEO対策に力を入れていて他社で様々な施策を行っていましたが、アクセス数が増えないことに悩みを抱えていました。長年SEO対策を行っていた結果もありドメインパワーは十分だったので、弊社では検索数の多いキーワードを中心にクライアントが長年培ってきた知識を盛り込みながら記事作成を行いました。 結果、コンテンツSEO実施時点では、38,133セッション/月だったのが、2年後には406,200セッション/月まで伸ばすことができました。実施時点と比べると、月のセッション数は10倍以上であり、かなりの成果といえるでしょう。 継続して質のいいコンテンツを作り続けることがコンテンツSEOの成功に繋がります。【事例②】宅配弁当系 毎月5本ずつ約2年間の実施こちらの企業で特出すべき点は、上位表示率の高さです。コンテンツ実施から1年後では、上位2位以内に入った記事が25本中9本だったのが、2年後には50本中23本になりました。約半分の記事が2位以内に入っており、この上位表示率には目を見張るものがあります。セッション数においても、実施当初は6,921セッション/月だったのが、約1年後には507,120セッション/月と約73倍伸びています。 これは、弊社が長年培ってきたノウハウを用いて、ビックキーワードの中でも順位が上がりやすいものを選定し、SEOに特化した記事を作成した結果です。また、Webサイトのリニューアルから広告、CRMまで任せていただいている企業なので、コンテンツSEOを長く続けていただけたことも成果に繋がったと考えられます。 コンテンツSEOはすぐに結果が出るものではないので、根気強く対策することで上位表示させられるでしょう。【事例③】不動産投資系 毎月10本ずつ約1年の実施こちらの企業では、Webサイトのリニューアル時点でSEOの内部対策を行い、その後コンテンツSEOを実施しています。 コンテンツを継続して実施するだけでなく、SEOの内部対策を強化することで、記事を着実に上位表示させられました。また、記事コンテンツだけでなく、アンケートコンテンツも実施することで実施から約1年でセッション数の伸び率249%を達成しています。 コンテンツを効率よく上位表示させていくためには、内部対策が効果的な場合もあるでしょう。また、記事だけでなくその他コンテンツも使いながら展開していくことで、より幅広い集客を行うことができます。※コンテンツSEOの失敗事例について詳しく知りたい方はこちらそのコンテンツ、SEO効果ある?~【残念すぎる】なんちゃってコンテンツSEO事例~ 6.まとめコンテンツSEOとは、ユーザーの検索意図に沿った良質なコンテンツを継続的に提供することで、検索エンジンからの評価を上げ、Webサイトのアクセス数増加を目指す施策であり、SEO対策やコンテンツマーケティングの一種です。 コンテンツSEOには長期間に渡って安定した集客を行うことができる、長期的にみた時のコスパが高いといったメリットの他に、効果が出るまでに時間がかかる、コンテンツ作成に労力と費用、工数がかかるといったデメリットがあります。 コンテンツSEOでは正しい方法で質のいいコンテンツを作ることが大切です。ペルソナ設計・キーワード選定・構成作成・ライティング・投稿といった順番で進めましょう。投稿した後も、定期的なリライトやSEOの内部対策を行うことで効果を高められます。 コンテンツSEOを成功に導くためには事例の研究も欠かせません。本記事で紹介している事例を参考に、自社で成功するためにはどうすればいいのか考えてみましょう。
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2024.04.10 検索エンジン最適化(SEO)
- 効果的なSEOライティング|上位表示を狙うために必要な8つの手順を解説
- Googleに上位表示されるような記事を書きたくても、SEOを意識したライティングができず苦戦しているかもしれません。 SEOライティングと聞くと日々変化するアルゴリズムに対応したり、上位表示に必要なテクニックを駆使したりと難しい印象を受けるかもしれません。しかし、実際はライティング前の準備と基本の書き方を覚えれば誰でも実践できるようになります。 そこで今回は、押さえておきたい基本的なSEOライティングの知識を、事前準備と実際の書き方に分けて詳細に解説します。SEO効果を上げるコツやライティング力を上げる練習方法も紹介しているので、ぜひご一読ください。 1.SEOライティングとは SEOライティングとは、特定のキーワードで検索エンジンの上位表示を狙い、結果的に作成したページから集客を実現するためのライティング方法のことです。 Googleは、ガイドラインで「ユーザーファーストなコンテンツを上位表示させる」と明言しています。つまり、ユーザーにとって読みやすく有益なコンテンツを作成することが、SEOライティングで最も重要なことと言えます。 ただWeb上のユーザーは、飛ばし読みをしたり、興味がなくなるとすぐに離脱したりする特性があります。そのため、彼らが読んでくれるタイトルや構成を考える必要があります。 しかし、いくら読みやすくても、ユーザーにとって有益なコンテンツでなければ、Googleからの評価を得ることはできません。検索クエリから検索意図を推測し、ユーザーが知りたい情報を提供しつつ、読みやすく、オリジナリティがある文章に仕上げることが重要です。 2.ライティング前の準備4ステップ 成果の上がるSEOコンテンツを書くためには、まず事前準備をしっかりと行うことが大切です。4つのステップに分けて見ていきましょう。 準備①.キーワード分析・選定 まずは、何のキーワードで上位表示を目指すかを決めましょう。これは、これから作成する記事の主軸となるテーマに当たるものです。 キーワードはキーワードプランナーなどのツールを利用すると便利です。キーワードを打ち込むとサジェスト・関連キーワードや検索ボリュームを提示してくれるため、キーワードごとの集客効果や競合性を推測できます。この中から、高いアクセスが期待できそうなもの、無理なく記事が作成できそうなものを、対策キーワードとして選定します。 ただし、実際に検索してみて、上位に表示されているページが非常に強いサイトのコンテンツである場合は、そもそも上位表示が難しいため、上位表示が可能なキーワードを選定することも必要です。 また、対策キーワードが決まったら、共起語の調査も行うことがおすすめです。共起語は必ず使用しなければならないものではありませんが、適切に文章に盛り込むと豊かな表現になり、ユーザーにとって良質なコンテンツを作成しやすくなります。 準備②.ペルソナを設定する 対策キーワードから大まかなユーザーのニーズを推察し、記事を読むであろうペルソナを設定しましょう。同じキーワードから作成されるコンテンツでも、読み手の年齢や性別、専門知識の有無によって、文章の切り口や用語の選び方は異なります。 設定したペルソナが何を知りたいか、どのようなシチュエーションで検索しているかを考えてコンテンツを作成すると効果的です。 準備③.競合サイトの調査 選定したキーワードで実際に検索してみて、上位表示されている競合サイトのコンテンツを調査しましょう。タイトルのつけ方やコンテンツの質・量、使われている用語などを分析することで、どのようなサイトが検索エンジンから評価されやすいかを把握できます。 ただし、SEOコンテンツの作成において最も重視すべきなのは、ユーザーニーズに合致するか否かです。競合サイトの調査はあくまでも参考にとどめ、ペルソナが興味・関心を持つコンテンツを作成しましょう 準備④.記事の目的と構成を決める 最後に、競合調査の結果と設定したペルソナのニーズを踏まえて、記事の方向性(目的)と構成を決めます。自サイトに訪れたユーザーに、主軸のテーマを理解してもらいたいだけなのか、理解してもらった上で商品やサービスの宣伝につなげたいのかで、記事のゴールは異なります。 最終的な記事の目的をしっかりと定めることで、構成の作成途中で方向性がブレる可能性を減らすことができます。記事を通してペルソナにどう感じてもらい、どうアクションしてほしいかを考えて構成を作成しましょう。 3.SEOライティングの基本 記事の目的が定まり構成の作成が終わったら、いよいよ記事の作成に入ります。スムーズに執筆を進めるためにも、SEOライティングの基本をしっかりと押さえておきましょう。 基本①.タイトル 一般的に、タイトルには選定したキーワードを入れた方が良いとされています。ただし、絶対のルールではないため、扱うテーマや記事を掲載するコンテンツによって柔軟に対応しても構いません。 タイトルは、パッと見て記事の内容が伝わるように、本文の要点を簡単にまとめると良いでしょう。 また、媒体によって異なりますが、検索エンジンで表示されるタイトルは最長で30~40字程度とされています。長いタイトルは後半が省略されてしまうので、約30字を目安に収めましょう。 ただし、ユーザーの目を引こうと記号を使いすぎる、煽る文言ばかりを盛り込むなど過剰に演出しすぎると、記事内容と齟齬が生まれる可能性があるためあまりおすすめはしません。 基本②.書き出し ユーザーの悩みやニーズに共感して、続きを読みたくなるような文章を考えましょう。また、内容を端的に紹介し、読後に得られる結果を提示することも有効です。 書き出しはユーザーが最初に読む文章となります。ここでユーザーの興味を惹き付けて最後まで読んでもらえる文章にしましょう。 基本③.本文 本文を書く時には、まず結論から入るようにします。記事を書く側としては、順序立てて説明をした後に結論を述べたくなりますが、ユーザーの大半が上から下にスライドして読んでいくため、最初に答えを記載したほうが後に続く説明や考察にも目を通してもらえる可能性が増えます。 もし、伝えたいことが複数ある場合は、最初に概要を記載する、あるいは箇条書きにするなどの工夫を通してユーザーに分かりやすいように書きます。 また、長文よりも簡潔な文章が続いた方が、ユーザビリティの観点から良いとされています。3行(あるいは108字以内)を目安に1段落とし、本記事のように改行を適宜はさみながらライティングしていくことをおすすめします。 基本④.まとめ 最後のまとめでは、ここまでに書いてきた記事内容を簡潔に要約します。あくまで記事全体の「要約」なので、ここで初めて記載する情報があってはなりません。どうしても必要な情報であれば、きちんと本文の中で伝えるようにしましょう。 SEOライティングでは、リライトのスキルも求められます。リライトに関しては「SEOに効果的なリライト方法と上位表示の秘訣」をご覧ください。 4.SEO効果を上げるライティングのコツ ここでは、SEO効果を上げるライティングのコツを紹介します。SEOライティングの基本と合わせて覚えておくと、より効果的です。 E-E-A-Tを意識する ライティングをする時はE-E-A-Tを意識しましょう。E-E-A-TとはExperience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trust(信頼性)の頭文字を取った言葉です。Googleの検索品質評価ガイドラインでは、「ページ品質評価の最重要項目」と定義されており、近年SEO対策をするにあたって最も重要視するべき評価基準といえます。 Experience(経験)を意識した文章を書くためには、自分が実際に体験したことをテーマにするのが良いでしょう。また、実際に経験した人にインタビューをしてから記事を書くという方法もあります。 Expertise(専門性)の高い文章を書くためには、ライティングするテーマについて詳しくなる必要があります。文章を書き始める前に本や資料を読み込んで知識を深めましょう。投資や医療など専門的な記事を書く際は専門家に監修してもらうのがおすすめです。 Authoritativeness(権威性)を高めるには自分が伝えたいことを書くのではなく、読者が知りたい情報を書くことが大切です。権威性は他サイトからどれだけ被リンクされたかによって判断されるといわれています。読者に有益な情報を長期的に書き続けることが重要です。 文章にTrust(信頼性)を持たせるためには情報の確実性や鮮度を意識することが大切です。データを参照して書く場合は、国の省庁が発表しているものや大学の教授が発表している論文などを使用しましょう。 ユーザーファーストを意識する ユーザーファーストを意識することはSEOライティングで最も重要なことです。文章を書くときは読み手となるユーザー目線で考えて、読みやすいように情報が伝えられているかを確認しましょう。 ユーザー目線に立っているつもりでも、自分の常識を当てはめてライティングしてしまうことはよくあります。ユーザーの心理状態や知識レベルなどを考慮して、書く内容や使用する言葉を使い分けることが大切です。 また、必要に応じて太文字や色文字、箇条書き、表、グラフなどを使用して、読み手の視認性を高めるようにしましょう。 5.ライティング力を上げるための練習方法 ライティングスキルはすぐに習得できるものではありませんが、日々努力すれば徐々に上達していきます。ここでは、ライティングスキルを上げるための練習方法を紹介します。 ライティングのハウツー本を読む まずはライティングのハウツー本を読んで基礎を固めましょう。近年は、ライティングをする人が増えている影響もあって、様々なライター向け書籍が出版されています。 中でも、Web専門のライティング本は、SEOライティングの練習におすすめです。SEOについて解説しているケースが多いので、検索エンジンのアルゴリズムや上位表示されやすい文章を学べるでしょう。 難しい本をじっくり読んで知識を蓄えるよりも、初心者向けの本を読んですぐに実践してみる方が上達速度は上がります。書いていて疑問点が出てきたら本を読んで解消すると効率的です。 また、隙間時間に他サイトのSEOコンテンツを読むだけでも勉強になります。自分が狙いたいキーワードの上位記事を読んで情報収集しておけば、実際に書く時にも役立つでしょう。 印象的な文章を書き写す 印象的な文章はノートに書き写すようにしましょう。SEOライティングにおいて目を引く表現を身に着けることは非常に重要です。Webの文章は斜め読みされることが多く、インパクトのある文章でないと読み飛ばされやすくなります。 日常生活で触れるTVや新聞、書籍、SNS、コラムなど様々な媒体や形式の文章から、心に残ったものをノートに書きだして、どこに惹かれたのかを分析しましょう。これを繰り返すことで徐々に印象的な文章を作れるようになります。 また、汎用的なフレーズを書き出しておけば文章の幅を広げることもできるでしょう。 書きながらPDCAを回す PDCAサイクルはライティングでも役立ちます。ただ書いて投稿するだけではなく、アクセス数や読者の反応を分析しながらPDCAを回すことでSEOに効果的なライティングができるようになるでしょう。 まず、掲載したコンテンツのアクセス数や平均滞在時間を測定することが大切です。アクセス数の多い記事と少ない記事を比較して、どのような文章が伸びやすいのか分析しましょう。分析の結果を基に仮説を立ててライティングを進めます。 PDCAは1度やったら終わりではなく、繰り返し行うことが大切です。新しいコンテンツが掲載できたら、効果検証をして次のライティングに活かすというサイクルを回しましょう。 5.まとめ 検索エンジンで上位表示を目指し、最終的に集客を実現するSEOライティングでは、キーワードの選定やペルソナ設定、競合サイトの調査、記事構成の作成といった事前準備が重要です。事前準備を踏まえた上で、タイトルからまとめまで基本を押さえながら執筆します。 また、E-E-A-Tやユーザーファーストを意識してライティングをすればより効果的にSEO対策を実施できるでしょう。ライティング力を身に着けるためには、まずライター向けの書籍を読んで知識をつけてから何度も書いてPDCAを回すことが大切です。 ぜひこの記事を参考に、よりユーザーの心に響くSEOコンテンツの作成にチャレンジしてみてください。
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2024.04.10 検索エンジン最適化(SEO)
- SEOの内部対策とは|重要な理由、効果を出すための具体的施策
- SEOとは、Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)の略で、特定のキーワードを検索エンジンで検索した際に、自社のWebサイトを検索結果で上位表示させるための施策です。 このSEOは、大きく「内部対策」「外部対策」の2種類に分けられますが、中でも内部対策はSEOの基盤となるとても大切な施策です。 そこで今回はSEO対策の中でも特に重要度の高い「内部対策」について詳しく解説していきます。 1.内部対策がSEOで重要な理由 そもそもSEOの内部対策とは、サイト構造の整理やHTMLタグの最適化などを行うものです。 内部対策をきちんと行うと、クローラー(Webサイトを巡回し情報を検索エンジンのデータベースに登録するプログラム)がスムーズにWebページを読み取り、ページの内容を正しく検索エンジンに正確に伝えられるようになります。 検索エンジンの順位付けの仕組み検索エンジンは大きくわけて以下の順序でWebページの順位付けを行います。クローラーによるWebサイトの巡回 インデックス(クローラーがページ内容をデータベースに登録すること) 順位付け内部対策は、①と②が適切に行われるようにWebページのHTMLプログラムをチューニングするもので、非常に重要な対策といえます。 それでは、次章から「クローラーの巡回を促すためにできること」「適切にインデックスされるためにできること」の2つに分けて、最低限行いたい内部対策についてお話しします。 2.クローラーの巡回を促す【内部対策1】 まずはクローラーを自社サイト内の隅々まで巡回させるためにできる6つの対策をご紹介します。 XMLサイトマップ XMLマップを作成し、サーチコンソールから送信しましょう。 XMLサイトマップとは、自社サイトのページURLをリストアップしたXMLファイルのことで、クローラーにWebサイト全体のページを知らせるものです。 必ずしも作成する必要はありませんが、Googleの検索セントラルには、以下のサイトではXMLサイトマップが必要になることがあると記載されています。サイトのサイズが大きい。 サイトのどこからもリンクされていない。または適切にリンクされていないコンテンツページのアーカイブが大量にある。 サイトが新しく外部からのリンクが少ない。 サイトに動画や画像などのリッチメディア コンテンツが多数含まれている、またはサイトが Google ニュースに表示されている。≪詳しくはこちら≫ サイトマップの作成と送信 | Google 検索セントラル≪詳しくはこちら≫ サイトマップについて|Google 検索セントラル 構造化データのマークアップ 構造化データは、Webサイトの内容をわかりやすく伝えるためのHTMLコードのことで、構造化タグとも呼ばれます。 構造化データのマークアップを行うと、クロールを促進するだけでなく、検索結果のリッチスニペットに表示されるメリットもあります。 ≪詳しくはこちら≫ 構造化データの仕組みについて | Google 検索セントラル パンくずリスト パンくずリストとは内部リンクの一つで、Webサイト内での現在地を表したものです。このパンくずリストを設置することで、クローラーがWebサイトの構造を掴みやすくなり、巡回が促されます。 ただし、階層を深くしすぎてしまうとクロール漏れが発生する可能性があるため、パンくずリストを設置したからといって階層を増やしすぎないように注意しましょう。 ≪詳しくはこちら≫ パンくずリスト | Google 検索セントラル 内部リンク 内部リンクとは同じWebサイト内の他ページに誘導するリンクで、設置するとリンクを辿ってクローラーが巡回しやすくなります。 関連性の高いページ同士を内部リンクで繋げると、検索エンジンにも関連度の高さを伝えられるため、相互にページの評価を高めやすくなります。 アンカーテキストを設定する際は「こちらへ」「このページ」などの表記は避けて、リンク先の内容を簡潔に表した内容を表示させるとさらに効果的です。 URLの正規化 同じ内容のコンテンツが複数ある場合や、[www.xxx.jp]と[www.xxx.jp/index.html]で同一ページに遷移する場合には、検索エンジンが評価するページをひとつだけ指定するなどしてください。これをURLの正規化といいます。 正規化をしないと、重複コンテンツと見なされる、本来1ページに集約されるはずだった評価が分散される、クロールに時間がかかるといったデメリットが生じます。 301リダイレクトやcanonicalタグを用いて、URLの正規化を忘れずに行うことをおすすめします。 robots.txtの使用 robots.txtとは、検索エンジンのクロールを制御するファイルを指す言葉です。会員限定のコミュニティページや重複コンテンツなどにrobots.txtを設置することで、重要度の高いページを優先的にクロールさせられるようになります。 「クロールの優先順位付け」ができるため、短時間でSEO効果の向上を期待できます。 ≪詳しくはこちら≫ robots.txt の概要とガイド | Google 検索セントラル 3.適切にインデックスされる【内部対策2】 クロールの巡回を促進できても、ページ内容を正しく理解してもらえなければ、適切な評価は受けられません。ページの意図を正しく伝えるためには何ができるのでしょうか。適切にインデックスされるための4つのコツをご紹介します。 titleタグに対策キーワードを含める ページタイトルを示すtitleタグに対策キーワードを含めることはSEOの基本です。Googleの検索結果に表示される文字数を基準として32文字以内でタイトルを作成します。スマートフォンだと表示文字数はもっと短くなるので、対策キーワードや重要な内容はできるだけ前半部分に記載しましょう。 meta description meta descriptionはコンテンツの概要を記載するタグのことで、検索エンジンやユーザーにページ内容を伝える役割を持っています。 100%ではありませんが、検索結果のタイトル下に説明文として表示されることもある、重要な記述です。 表示される文字数はPCだと120文字程度、スマホだと70文字程度とされているので、h1タグと同じく、文字数を調整しながら設定しましょう。ページ内容と合った文章にするだけでなく、ユーザーの興味を引くような文章にすることも大切です。 見出しタグの最適化 文章の構造を検索エンジンに伝える見出しタグは<h1><h2>…<h6>まであります。ページタイトルがh1であることからもわかる通り、数字が小さいほど重要度の高い見出しであるという意味合いになります。 h2→h4→h6のように断続的に使用せず、基本的にh1から順番に使用します。見出しタグの中にも対策キーワードを入れると効果的です。 altタグ altタグとはサイト内に埋め込んだ画像の内容を検索エンジンに理解してもらうために設定するタグです。クローラーは画像に映った情報までは理解できないため、altタグを使って代替テキストで伝える必要があります。 4.まとめ SEO対策の基礎ともいえる内部対策は、クローラーの巡回を促し、正しくインデックスされるために必要な施策です。テクニカルで難しく感じるWeb担当者も少なくありませんが、検索エンジンに適切に順位付けしてもらうためにも、コツコツと取り組みましょう。 代表的な内部対策は下記の通りです。<クローラーの巡回を促す>XMLサイトマップ 構造化データのマークアップ パンくずリスト 内部リンク URLの正規化 robots.txtの使用<適切にインデックスされる>titleタグに対策キーワードを含める meta description 見出しタグの最適化 altタグ
CVR改善
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2024.04.10 CVR改善
- ユーザビリティ改善の分析4手法・改善における重要ポイントをプロが解説
- Webサイトのユーザビリティを改善したいと思い立っても、何から手を付けていいかわからない方も多いのはないでしょうか。 ユーザビリティを改善するには、まず、Webサイト上で何が問題となっているかを把握するために課題抽出から始める必要があります。 この記事では、ユーザビリティ改善に有効な4つのサイト分析方法をご紹介します。 1.ユーザビリティが高いサイトとは ユーザビリティは、一般的に「使い勝手のよさ」「使いやすさ」と訳されますが、代表的な定義にはwebユーザビリティの第一人者であるヤコブ・ニールセンの言葉があります。 ヤコブ・ニールセンはユーザビリティを決定する要素を次のように説明しています。学習しやすさ 効率性 覚えやすさ エラー発生率 使用満足度これらの項目をまとめて考えると、「目的を果たすために、ユーザーがストレスなく満足して利用できる」Webサイトがユーザビリティの高いWebサイトであると言えます。 2.ユーザビリティ改善のためのサイト分析方法 Webサイト上の課題を発見する分析方法やツールは数多くあります。まずは分析方法の種類を簡単にご紹介しておきましょう。 ヒューリスティック評価 ユーザビリティ分析のプロがノウハウや経験に基づいて、Webサイトを主観的に分析し、Webサイト上の課題を抽出する方法です。 アクセスログ解析 WebサイトにGoogleアナリティクスなどのアクセスログ解析ツールを導入してユーザーの行動を記録し、そのデータを解析して改善点をピックアップする分析方法です。 被験者によるユーザビリティテスト 数名の被験者に対象のWebサイトを利用してもらい、どの部分で操作に不便を感じているのかなどの課題をヒアリングしながら分析していく方法です。 ベンチマーク(競合)調査 競合他社や、異業種ではあっても規模や売上が同程度のサイトを選び、それらのWebサイトを比較しながら自社Webサイトの課題を分析する方法です。 アイトラッキングによる調査 アイトラッカーと呼ばれる特殊な機械を使って、人間の眼球の動きを追跡して、視線の動きから分析する方法です。 このようにユーザビリティを改善するための分析方法は数多くありますが、ECマーケティングでは、これからご紹介する4つの方法により、800サイト以上のユーザビリティ改善を実現しています。 3.ヒューリスティック評価 ヒューリスティック評価では、ユーザビリティ分析のプロのノウハウによりサイトを主観的に分析します。「ヒューリスティック評価」のメリットと、この方法でWebサイトを評価する際の注意点をご説明します。 ヒューリスティック評価のメリット ヒューリスティック評価でWebサイトを分析する最大の魅力は、短期間に、しかも低コストで評価できることです。また、プロが経験の基づき分析するため、幅広い範囲での分析・評価が可能なところです。 ヒューリスティック評価で注意するポイント ヒューリスティック評価は、チェック項目を決めていれば自社での取り組みも可能ですが、自社のWebサイトの場合は、どうしても主観的になやすく、課題点を見落とす可能性があるため、第三者に依頼する方が客観的な課題をピックアップできます。外部へ委託する場合は、分析者のリテラシーによって判断結果が左右されてしまうため、実績のある分析者かは確認が必要です。 また、Webサイトに来訪するユーザーやWebサイト改善の目的によってユーザビリティの善し悪しの基準が変わる可能性があるため、分析者と事前にすり合わせしておきましょう。 4.アクセスログ解析 Webサイトへのユーザーの利用状況を記録し、分析するアクセスログ解析にはどのようなメリットがあるのでしょうか。 アクセスログ解析のメリットと、導入時の注意点を見ていきましょう。 アクセスログ解析のメリット アクセスログ解析は、ユーザーがWebサイトに訪問してからのユーザー動線を把握でき、さらにそれぞれのコンテンツが機能しているのかを数値で確認できます。 分析者の主観に左右されるヒューリスティック評価やベンチマーク評価とは異なり、判断の根拠となる数値があるためPDCAが回しやすく、Webサイト改善後に成果がでなくても原因を究明しやすいといったメリットもあります。 アクセスログ解析で注意するポイント アクセスログ解析は、アクセス数やユーザーの流入経路、見られているページなどの数値情報を入手できるため、ユーザビリティ改善だけでなく広告の効果測定やSEOなどにも活用できます。 そのなかからユーザビリティに特化して改善を行うためには、データを見極めてWebサイト上の問題点を抽出し、ユーザビリティ改善につなげるノウハウが必要になります。 5.被験者によるユーザビリティテスト 被験者によるユーザビリティテストは、被験者に対象のWebサイトを実際に訪問してもらい、どの部分で迷っているのかなどを抽出して分析する方法です。 被験者によるユーザビリティテストのメリットと注意ポイントをご紹介します。 被験者テストのメリット 被験者テストの最大の魅力は、ユーザーの生の声が聞けることです。 これまでにご紹介した方法では把握できなかったユーザーの意見を取り入れることができるため、他の分析方法で見つからなかった課題を見つけられる可能性があります。 被験者テストで注意するポイント 被験者テストを行うためには、実際のユーザーかペルソナに近い属性の人を探して採用するコスト、記録するカメラなどの機材の準備、シナリオの準備など、手間やコストがかかります。 また人がいると意見を言いにくい被験者もいるため、経験を積んだモデレーター(司会進行者)が緊張をほぐす雰囲気を作りながら、本音を聞けるように上手く誘導する必要もあります。 6.ベンチマーク評価 ベンチマーク評価は、競合他社や規模・売上が類似しているWebサイトをベンチマークサイトとして、自社サイトと比較しながら分析する方法です。ベンチマーク評価のメリットと注意するポイントを確認しましょう。 ベンチマーク評価のメリット ベンチマーク評価は、ヒューリスティック評価と同様に、分析者さえいればすぐにWebサイトを評価することができます。また、Web活用で成功している会社のWebサイトを分析することで、自社サイトに応用できるのも良いポイントです。 さらに同業種のサイトをベンチマークすることで、業界のトレンドを掴めたり、競合他社の傾向を掴んで差別化を行ったりできる点も、ベンチマーク評価の魅力でしょう。 ベンチマーク評価で注意するポイント ベンチマーク評価を採用するときの注意点は、ヒューリスティック評価と同様に、分析者の経験や知識レベルによってそのクオリティが異なることです。 あらかじめ評価軸を明確にし、判断結果が分析者の主観に偏りすぎないようにしておく必要があります。 また、同業他社のサイトだけをピックアップするとWebサイトが類似する可能性があるため、他業種かつ規模・売上が似ているWebサイトなどもベンチマークすることをおすすめします。 7.まとめ 「目的を果たすために、ユーザーがストレスなく満足して利用できること」というユーザビリティの定義を満たすWebサイトに改善するためには、まず現状を分析する必要があります。 分析方法にはさまざまな種類がありますが、ECマーケティングでは、ヒューリスティック評価、ベンチマーク評価、アクセスログ解析、被験者テストで、多くのユーザビリティを改善してきました。 分析方法ごとのメリットと注意点を事前に把握し、自社サイトに合う方法でユーザビリティ改善に活かしてみてください。
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2024.04.10 CVR改善
- ECサイトにおける平均コンバージョン率(CVR)は?改善施策5選を紹介
- ECサイトを運営していて、気になるもののひとつがコンバージョン率ではないでしょうか。自社のコンバージョン率の上下に一喜一憂し、どうすれば少しでも上げられるのかを毎日一生懸命考えている方も多いでしょう。 この記事では、気になるECサイトの業界別平均コンバージョン率やコンバージョン率が下がる原因、改善方法について詳しく解説します。 1.【業界別】ECサイトの平均コンバージョン率 まずは、ECサイトにおける業界別の平均コンバージョン率を紹介します。 日本のデータがないためアメリカのデータとなりますが、Adobe Digital Index Consumer Electronics Report 2020の調査結果を見てみましょう。※参照元:https://www.slideshare.net/adobe/adi-consumer-electronics-report-2020 レポートによると、ECサイトの平均コンバージョン率は3.0%。ギフト、ヘルスケア、アパレルの3つの業界が4%を超える高いコンバージョン率を示しおり、スポーツ業界も平均値以上の3.1%となっています。 反対に、自動車やホームセンター、家電の3業界が低く、とくに家電については1.4%と全体平均の半分にも届いていません。その他にも、ジュエリー・コスメやインテリア業界も3%を下回る数字です。 下位に属する業界を見る限り、上位と比較すると高価格帯の商品を多く取り扱っているため、容易に購入に結びつかないからではないかと推測できます。 2.ECサイトのコンバージョン率が下がってしまう原因 ECサイトのコンバージョン率が下がってしまうのにはどのような理由があるのか、考えられる原因を2つ説明します。自社に当てはまる点がないかを確認してください。 ECサイトの設計・デザインがターゲットに合っていない ECサイトに限りませんが、Webサイトを自社都合で作ってしまうことが、コンバージョン率が上がらない理由の一つとして考えられます。ユーザー視点に立って、どのような商品やサービスが求められているのかを考えることなく、「自社が売りたい」商品を前面に押し出してしまうとなかなか購入に至りません。 例えば、ブランドカラーを意識しすぎて、購入ボタンが目立たないなど視認性が悪くなっているケースも多く見受けられます。ECサイトを作るときには、ユーザー目線に立ってWebサイトを設計することが大切です。 Web広告のターゲティングがずれている とにかく集客したいとWeb広告を出したものの、ターゲットがズレてしまっている場合もあります。 コンバージョン率は、コンバージョンした数をセッション数で割って算出するため、コンバージョン数が変わらなくても、分母であるセッション数が増えれば数値はどんどん下がるのです。 認知拡大のために出稿するディスプレイ広告などは別ですが、効率的な集客を目的にWeb広告を出す場合は、広告文や出稿先、Web広告の種類をターゲットにあわせて、自社のターゲット層やペルソナにマッチする人だけを効率よく集客する工夫をしましょう。 3.ECサイトのコンバージョン率を改善させる方法 ECサイトのコンバージョン率を改善させる方法は、前述した2つ以外にもたくさんあります。ここからは数多くの手法の中から、5つを選んで紹介します。 ペルソナを設定する いまやインターネット上には数え切れないほどのECサイトがあります。ペルソナを明確に設定して作り込まなければ、「万人に向けたECサイト=誰にも刺さらないECサイト」になってしまいます。 ペルソナとは、自社のターゲットユーザーとして具体的に作りこんだ人物像のことです。このペルソナを細かく作りこみ、ペルソナに合わせたECサイトにするほど、そのユーザーの心に刺さり購買欲アップにもつながります。 ユーザーの満足度も上がるため、購入率の高いリピーターも生まれやすいでしょう。 商品画像・動画を工夫する ECサイトでは、商品を手に取って見ることができないため、写真や動画で商品を見極めます。そのため、他社と同じ商品を扱っていても、見やすく工夫された画像や使い方の説明動画などがあるほうが、商品理解が進みコンバージョンにつながるでしょう。 商品の写真は1枚だけでなく、さまざまな確度から撮影したものを複数枚掲載することがおすすめです。視覚的なイメージが湧くため、ユーザーも購入ボタンを押しやすくなります。 レコメンドを表示する 商品掲載ページには、レコメンドを表示することも効果的です。閲覧した商品が購入されなくても、ユーザーの趣味嗜好にあった商品への導線があれば、そのままサイト内を回遊して購入につながる可能性が高くなります。 商品の付属品や、一緒に購入したら便利なアイテムなどをレコメンドとして表示すると、クロスセルされ購入価格の上積みも期待できるでしょう。ユーザーが必要な商品をおすすめすることで、満足度アップにつながることもポイントです。 レビューを集める 商品の紹介ページには、できるだけ多くのユーザーレビューを集めましょう。 ユーザーが商品を購入するときには、企業からの売り込みではなく、同じ購入者目線の意見を参考にする人が多いものです。多くのユーザーが高評価をしている商品は、購入への安心材料になります。 レビューを増やすためには、レビュー投稿でポイント贈呈といったキャンペーン企画が有効です。SNSを活用して、UGC(ユーザーによって作られたコンテンツ)を増やすのもおすすめです。 決済手段の候補を増やす ユーザーが購入意思を固めても、決済方法が振り込みや代金引換しかないなど、選択肢が少なければ、カゴ落ちする可能性が高くなってしまいます。 ユーザーが好む決済方法は、年代によって異なる傾向がありますが、最低限クレジット決済の導入は必須です。とくに若い世代が多い場合には、Amazon PayやPayPay、LINE Payなどのスマホ決済をできる限り取り入れるようにすると良いでしょう。 4.まとめ コンバージョン率は、業界や販売している商品の種類、価格帯によって異なりますが、1~3%というのは目安になるでしょう。自社で取り扱っているのが高価格商品でもないのにコンバージョン率が低ければ、なんらかの対策が必要と考えられます。 商品を見直すまえに、まずはECサイトそのものが、ターゲット層にマッチしたものになっているかを確認するようにしてください。サイトを見直すときには、ユーザー視点に立つことが大切です。
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2024.01.12 CVR改善
- 【2024年最新】おすすめのユーザビリティ改善・CVR改善コンサル会社6選
- 企業とユーザーの接点がデジタルへとシフトし、接点となるWebサイトのUI/UXを充実させることの重要度が高まる中で、具体的な指標としてのCVR、そしてCVRを改善するためのサイトユーザビリティ改善、サイトリニューアルではなくサイトを運営しながらPDCAサイクルで改善していくプロセスが注目を浴びています。この記事では、実際にユーザビリティ改善・CVR改善をサポートしてくれるコンサルティング会社をどのように選定したらよいか、選定の際のチェックリスト、そしてWebly編集部おすすめのコンサルティング会社6選についてご紹介します。 1.おすすめのユーザビリティ改善・CVR改善コンサルティング会社6選Webコンサル会社は数多くありますが、質の高いサービスを提供してくれる会社を選ぶことは簡単ではありません。特に、ユーザビリティ改善コンサルティングは費用が高くなりやすいため、悩む方も多いでしょう。そこで、Webly編集部が厳選したおすすめのユーザビリティ改善・CVR改善コンサルティング会社を6社ご紹介。サービス料金や強み・弱みとあわせて解説します。 社名 ECマーケティング ビービット ミツエーリンクス ゴメスコンサルティング KAIZEN PLATFORM ペンシル主な導入実績 JAL、日本通運、NTT西日本、オルビス、ニッセン等 LIXIL、NEC、サントリー、楽天、ヤマハ等 日産、エスビー食品、ニチイ学館、エーザイ等 非公開 O-net、Usen、エイベックス、BMW等 ライオン、カゴメ、グリコ、大塚製薬等調査手法ヒューリスティック評価 ベンチマーク評価 アクセスログ解析 被験者テスト(ユーザーテスト)UXリサーチ 自社ツール(ユーザーグラム)導入伴走コンサルティングユーザーテスト エキスパートレビュー UXデザインワークショップ等ユーザーテスト ヒューリスティック分析 アクセスログ解析 KPI策定等サイトユーザビリティ改善の調査分析ではなくABテストのツール提供とその活用コンサルティングサービス。アクセスログ解析 各種ツール活用費用 スポット 100万円~400万円前後 800万円~ 800万円~ 30万円~1,000万円 800万円~ 400万円前後~伴走型 月額30万円前後~(規模による) 月額100万円以上~ 不明 不明 月額100万円以上~ 月額30万円前後~強み ECサイト、マーケティングサイトに特化しているため、売上アップ、リード獲得増加にフォーカスしたプロジェクトに強い。ROIなどを重視するプロジェクトに適している。 日本のサイトユーザビリティ業界の先駆的企業、自社ツールユーザーグラムを活用したプロジェクトに適している。 超大規模サイトのサイトリニューアルのプロジェクト実績が豊富。大企業でのワークショップのファシリテーションなどに向いている。大型案件が得意。 官公庁や金融機関などで同業他社とランキングを比較し、そのランキングを上げること自体がKPIである場合にベストな選択肢。ランキング型の元祖(トライベック・ストラテジー社もこの手法を踏襲)。 安価なABテストツールで満足できない企業、ABテストの運用サポートに年間数百万円を払える企業に向いているサービス。高機能なABテストツールに比較的手厚いサポートがついているパッケージサービス。 ある程度ユーザーニーズがすでに見えていて、アクセスログ解析を中心とした定量的な分析、サイト改善を伴走型で実施してくれる会社の中では比較的安価。弱み 評価体型が個別プロジェクト改善実践型なので、ゴメスコンサルティングやトライベックストラテジーのような、ユーザビリティランキング・評価点自体を重視するプロジェクトには向いていない。 現在は自社ツール販売の付加価値としてのコンサルテイングがメイン。大規模サイトリニューアルを視野に入れたプロジェクトでないと、ユーザビリティ調査単独での販売には消極的。コンペにも参加しないことが多い。 コンサルティング単独で受けてくれない可能性が高い。ゼネコン型。 業界別ユーザビリティ評価レポートの販売が中心で個別のソリューションが弱い。 ツール利用料自体がメインのサービスに対して、月額100万円近くを使うことに費用対効果が見出せない会社には向いていない。 ユーザーテストの実施サービス自体を積極的に営業していない。社員数が多いので小規模予算の場合、若手がアサインされる場合、ユーザーニーズが見えていない会社においては方向性を見出しにくい可能性がある。※2023年6月時点の情報です。 ①ECマーケティング株式会社ECマーケティング株式会社はECサイトやマーケティングサイトに特化したWebコンサルティング会社です。ヒューリスティック評価、被験者テスト、アクセスログ、競合調査の4つの視点でWebサイトの課題を全方位的に洗い出します。主な導入実績 JAL、日本通運、NTT西日本、オルビス、ニッセン等調査手法ヒューリスティック評価 被験者テスト(ユーザビリティテスト) アクセスログ解析 ベンチマーク評価(競合調査)費用スポット:100万円~400万円前後 伴走型:月額30万円前後~(規模による)強み ECサイト、マーケティングサイトに特化しているため、売上アップ、リード獲得増加にフォーカスしたプロジェクトに強い。結果ROIなどを重視するプロジェクトでの実績が多い。弱み 評価体型が個別プロジェクト改善実践型なので、ゴメスコンサルティングやトライベックストラテジーのような、ユーザビリティランキング・評価点自体を重視するプロジェクトには向いていない。[word_balloon id="2" size="M" position="L" name_position="under_avatar" radius="true" balloon="talk" balloon_shadow="true"]ECマーケティング株式会社では、月額30万円~の伴走プランも提供しています。日本を代表するようなEコマース企業から最近Webに力を入れている企業までコンサルティング可能です。[/word_balloon] ②株式会社ビービット株式会社ビービットは、テクノロジーを活用してUXを高める、クラウドサービスとコンサルティングを提供する会社です。20年以上にわたりUX改善を行ってきた先駆的企業ですが、サービス料金は比較的高めです。主な導入実績 LIXIL、NEC、サントリー、楽天、ヤマハ等調査手法UXリサーチ 自社ツール(ユーザーグラム)導入伴走コンサルティング費用スポット:800万円前後~ 伴走型:月額100万円~強み 日本のサイトユーザビリティ業界の先駆的企業弱み 現在は自社ツール販売の付加価値としてのコンサルティングがメイン。大規模サイトリニューアルを視野に入れたプロジェクトでないと、ユーザビリティ調査単独での販売には消極的。コンペにも参加しないことが多い。③株式会社ミツエーリンクス株式会社ミツエーリンクスは、国内屈指のコミュニケーション・デザイン・カンパニーです。UXサービスも提供しており、超大規模サイトでの実績が豊富です。主な導入実績 日産、エスビー食品、ニチイ学館、エーザイ等調査手法ユーザビリティテスト エキスパートレビュー UXデザインワークショップ等費用スポット:800万円前後~ 伴走型:不明強み 超大規模サイトのサイトリニューアルのプロジェクト実績が豊富。弱み コンサルティング単独で受けてくれない可能性が高い。④ゴメス・コンサルティング株式会社ゴメス・コンサルティング株式会社はWebサイトの客観的な調査・分析に強みのあるコンサルティング会社です。同業他社とランキングを比較し、順位を上げるというランキング型の元祖になります。主な導入実績 非公開調査手法ユーザビリティテスト ヒューリスティック分析 アクセスログ解析 KPI策定等費用スポット:30万円~1,000万円 伴走型:不明強み 官公庁や金融機関などで同業他社とランキングを比較し、そのランキングを上げること自体がKPIである場合にベストな選択肢。ランキング型の元祖。弱み 業界別ユーザビリティ評価レポートの販売が中心で個別のソリューションが弱い。⑤株式会社Kaizen Platform株式会社Kaizen Platformは、Webサイトの改善を推進/継続するABテストツールを提供する会社です。月額100万円~というサービス料金ですが、手厚いサポートがついているため、安価なABテストツールで満足できない企業に向いています。主な導入実績 O-net、Usen、エイベックス、BMW等調査手法 ABテストのツール提供とその活用コンサルティングサービス。※サイトユーザビリティ改善の調査分析ではない費用スポット:800万円~ 伴走型:100万円以上~強み 高機能なABテストツールに比較的手厚いサポートがついているパッケージサービス。安価なABテストツールで満足できない企業、ABテストの運用サポートに年間数百万円を払える企業に向いているサービス。弱み ツール利用料自体がメインのサービスに対して、月額100万円近くを使うことに費用対効果が見出せない会社には向いていない。⑥株式会社ペンシル株式会社ペンシルは、独自の「デジタル戦略成功シート」をもとにWebコンサルティングを提供しています。伴走型のコンサル会社の中では比較的安価ですが、社員数が多いため若手社員がアサインされるケースがあります。事前に確認しておいた方が良いでしょう。主な導入実績 ライオン、カゴメ、グリコ、大塚製薬等調査手法アクセスログ解析 各種ツール活用費用スポット:400万円前後~ 伴走型:月額30万円~強み ある程度ユーザーニーズがすでに見えていて、アクセスログ解析を中心とした定量的な分析、サイト改善を伴走型で実施してくれる会社の中では比較的安価。弱み ユーザビリティテストの実施サービス自体を積極的に営業していない。社員数が多いので小規模予算の場合、若手がアサインされる場合、ユーザーニーズが見えていない会社においては方向性を見出しにくい可能性がある。2.Webサイトを改善してコンバージョン率(CVR)を上げる方法、改善インパクトの試算方法Webサイトを改善してコンバージョン率(CVR)を上げる方法については、大きくわけて以下の3つのアプローチがあります。ユーザビリティ調査:ユーザビリティ課題と改善事項を抽出して改善を実装する 接客ツール・ポップアップツール:ユーザー体験を向上させる アクセスログ解析:課題の重要度を定量的に評価するとともに改善インパクトを試算するこれらを総合的に行うことがユーザー体験の向上、CVR改善のために重要なことですが、「接客ツール・ポップアップツール」では、多くのベンダーがサービスを提供しており、比較的安価で入手可能である一方、ツールを使いこなすこなすこと自体の方が重要度が高いです。また、「ユーザビリティ調査」と「アクセスログ解析」については、それらのノウハウを持っている会社自体があまり多くなく、同時にそれらのノウハウを持ってサポートしてくれるコンサルティング会社を見つけることは困難です。また、優秀な、自社にあったユーザビリティ改善・CVR改善コンサルティング会社を見つけるだけでなく、自社がどの程度の費用を投下すべきか、またどのように評価すべきかを試算することも同様に重要です。弊社が10年以上、数百のプロジェクトを行ってきた経験から、サイトユーザビリティを改善することによるインパクトは、外部要素を除外した自然検索流入のCVRで平均1~3割のCVRが改善されることが多いです。たとえば、年商3億円のECサイトで、CVRが10%改善すると、1年間で3000万円の改善インパクトになり、その効果は多くの場合に2年以上継続するため、改善インパクトは1億円前後と試算されます。その改善のために数百万円の調査を実施することは費用対効果の高い投資となります。これらの試算をすることが重要で、その試算をサポートしてくれるコンサルタントを見つけることが重要です。 3.Webサイトユーザビリティ改善の歴史1995年にアメリカの認知心理学者である、ヤコブ・ニールセン博士がWebサイトのヒューリスティック10原則というホワイトペーパーを公開しました。イード社が翻訳版のページを公開しています。ここから、サイトユーザビリティを改善するためのアプローチが普及するきっかけになりました。2000年にヤコブ・ニールセン博士がユーザビリティテストに必要な人数は5人と提唱 しました。これによって、比較的低コストでユーザビリティテストを実施することが可能になり、ユーザビリティテストを実施する会社が増えました。2006年に、「ユーザ中心ウェブサイト戦略 仮説検証アプローチによるユーザビリティサイエンスの実践 」という出版がされました。この著書を通じて、多くの日本のユーザビリティ調査ベンダーは ヤコブ・ニールセン博士の手法をフォローアップするきっかけとなりました。これらの流れによって、2000年代後半から2010年代前半に、サイトユーザビリティ調査・コンサルティングサービスを提供する会社が増えましたが、2010年代後半以降、サイトユーザビリティ調査・コンサルティングサービスを単独で提供する会社が減少しました。その理由は、以下のようなコンサルティング会社・業者側の都合によるものと著者は見ています。[btn class="simple"]コンサルティング単体で数百万円で販売するより、コンサルティングを見せ玉として数千万円のサイトリニューアルを受託した方がよい 予算の大きい、官公庁や金融機関などをターゲットした会社がゼネコン化し、ユーザビリティ単体で販売する必要性が低くなった 会社の成長をスケールさせるため、コンサルティングの受託販売ではなく、ノウハウをツール化してASPサービス・SaaSサービスとして販売する方がよい[/btn]そのため、なかなか質の高いコンサルティング会社を見つけることが難しい、という現状につながっている、と著者は見ています。一方で、これらの業者側の都合・メカニズムを知ることで、実際にコンサルティング会社を選定する際に役立ちます。 4.実際に用いられるサイトユーザビリティ評価の手法続いて、実際のサイトユーザビリティ改善プロジェクトで用いられる手法についてご紹介します。以下の4つの手法が用いられています。ヤコブ・ニールセン博士が確立し、日本に定着した流れ、といえます。ヒューリスティック評価(エキスパートレビュー):コンサルタントによる経験則による改善点の抽出方法です ベンチマーク評価:ヒューリスティック評価を競合他社・他業界のサイトと比較して行う手法です アクセスログ解析:アクセスログ解析を単独で行うよりも、これらのユーザビリティ改善と合わせて実施することで有効な改善点の抽出につながります。またアクセスログ解析をサイトユーザビリティ改善のKPI策定のために行うのも重要な視点です。 ユーザビリティテスト:ヤコブ・ニールセンが2000年に提唱した手法で「1セグメント5人のテスト 」が業界標準となっています。ヒューリスティック評価とベンチマーク評価は<仮説・セオリーよりの手法>です。他2つの手法と比較すると根拠が弱いですが、具体的な改善事項を短納期・低コストで抽出しやすい(ただし担当するコンサルタントの経験が豊富であれば、という前提で)、というメリットがあります。アクセスログ解析とユーザビリティテストは<調査より>というか調査そのものです。根拠が強いですが、コストと時間がかかるため、単独で十分有効な改善点を網羅することは実務的に困難な場合が多く、ヒューリスティック評価やベンチマーク評価と併用して行われることが一般的です。 5.ユーザビリティ改善・CVR改善コンサルティング会社の選定方法続いて御社にあったユーザビリティ改善・CVR改善コンサルティング会社の選定方法について、4つの視点と6つのチェックリストについてご紹介します。 視点1)提案する会社のビジネスモデル、狙いはなにか(サイト改善がメインか、それともただの餌か) 多くの場合に、サイトユーザビリティ上の課題指摘を営業フェーズでは提案してくるが、実際のプロジェクトが始まったら、その話がどこかに行ってしまう事が多いです。 ↓ 確認方法:納品物に、ユーザビリティ改善レポートと改善点の指摘が何ページ、何項目含まれるかを確認すること 視点2)予算が自社のビジネスモデルにマッチしているか、またその試算をサポートしてくれるか ユーザビリティ改善によるCVR改善効果の試算と、その経済合理性についてアドバイスしてくれるか。またその評価指標の策定とそのフォローアップについてサポートしてくれるか?の確認が必要です。 ↓ 確認方法:納品範囲に以下が含まれるか確認するユーザビリティ改善によるCVR改善効果の試算とその経済合理性についてのアドバイス ユーザビリティ改善による評価指標の策定 プロジェクト開始後の改善効果についてのフォローアップ視点3)優秀な担当者がアサインされるか、その担当者自身の実績はどうか 提案の際には優秀な人がプレゼンに登場しますが、多くのケースで、大手であればあるほど若手がプロマネとしてアサインされます。 ↓ 確認方法:プロジェクト開始後にアサインされるメイン担当者の経験を確認する 視点4)ユーザビリティテストを実施してユーザーの生の声を見ている会社・担当者かどうか 最後にもっとも重視したい点が、その会社・担当者が実際にユーザビリティテストを実施して、ユーザーの生の声を見ているかどうか、です。商売のもっとも本質的な部分ともいえ、一方ですべてが数値化できるウェブマーケティングにおいて軽視されがちな点です。業界歴23年の著者の経験上、この経験をどれだけあるかどうかが、担当するコンサルタントの力量とほぼ比例していると行っても過言ではありません。 ↓ 確認方法:ユーザビリティテストの実施経験の有無(会社全体と担当者自身)を確認する 5.ユーザビリティ改善・CVR改善コンサルティング会社選定のための7つのチェックリストこれまでの内容を踏まえ、ユーザビリティ改善・CVR改善コンサルティング会社を選定するためのチェックポイントを7つにまとめました。Webコンサル会社を選ぶ際は、下記をチェックしましょう。納品物に、ユーザビリティ改善レポートと改善点の指摘が何ページ、何項目含まれるかを確認する ユーザビリティ改善によるCVR改善効果の試算とその経済合理性についてのアドバイスが含まれるか確認する ユーザビリティ改善による評価指標の策定が含まれるか確認する プロジェクト開始後の改善効果についてのフォローアップが含まれるか確認する プロジェクト開始後にアサインされるメイン担当者の経験を確認する ユーザビリティテストの実施経験の有無を確認する(会社全体と担当者自身) ユーザビリティ改善の課題抽出と改善点の実装費用を別で発注できるか確認する6.最後に いかがでしたでしょうか?御社サイトのユーザー体験、UI/UX向上、CVR改善にお役立ていただけましたら幸いです。また、関連してこのような記事を作成してほしい、などご要望がありましたら、あるいは個別のプロジェクトについてご相談がありましたら、Webly編集部まで気軽にお問い合わせください。
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2021.06.25 CVR改善
- ユーザビリティ上の課題と改善の方向性(地方自治体のWebサイトの事例) 〜マイナンバーカード申請をしながら課題の分析をやってみた〜
- こんにちは、ECマーケティング株式会社でUIUXコンサルタントをしております、伊藤です。突然ですが皆さん、マイナンバーカードの申請はお済みでしょうか?私は普段、「売上をあげたい」「申し込みを増やしたい」というECサイト・マーケティングサイトにおけるユーザビリティの改善をお客様に提案しています。そこで今回は、「マイナンバーカードを申請してほしい」と国からご要望をいただいたと仮定して、自分のマイナンバーカード申請をしながらユーザビリティ上の課題を分析。改善策を考えてみました。 1.ことのはじまり 私が「マイナンバーカードを申請しよう」と思い立つタイミングは突然やってきました。普通の人であれば、転職で身元証明をしなければ…とか、助成金の申請に必要だ、といった理由で申請しようと思うのかもしれませんが、私は特に理由もなくふと作ってみようと思いました。正直なところ、手続きをどうやるかということは知りませんでしたが、オンラインで申請できそうというのはニュースか何かで見た気がするので、在宅ワークの休憩時間10分ほどでできるだろう、そう高をくくっていたのが、その後の悲劇につながりました…。 2.実際にマイナンバー申請にチャレンジ!でもなぜか申請ができない… 私が思い立ってから、まずは、Googleで「マイナンバーカード申請」と検索してみました。そしてPCで見ていたので、「パソコンで」をクリックしました。そして「PCで申請」を選択。中に入っていくと、該当らしきメニュー「オンライン申請用サイトはこちら」とあるので、おお、親切でわかりやすいなと思いながらクリックしました。そしてここで最初に「?」が浮かびました。表示は「申請書IDを入力してください」となっています。さて、申請書IDとはなんでしょうか?その存在を知らない私は、右上の「よくあるご質問」から申請の手順を見ると、なるほど、「交付申請書を受け取る」が「オンライン申請」の前に必要なのだとわかりました。 しかし、ここで2回目の疑問が浮かびあがります。交付申請書はどこで受け取ればいいのでしょうか?こんなことではめげない私はGoogleで「マイナンバーカード交付申請」と検索しました。しかし、出てきたのは先ほどと同じサイトです。そしてさっきと同じ疑問…の無限ループになってしまいました。そうこうしている間にリモートワークの休憩時間が終わり、申請できませんでした。マイナンバーカード申請って予想以上に難易度高いですね。 3.[原因分析と改善の方向性] なぜマイナンバーが申請できないのか? 言わずもがな、マイナンバーカードは私のような中年はもちろん、若者やお年寄りなど、多くの国民に広くあまねく必要な手続きです。しかし、通常想定されるユースケースにおいて、わずかこれだけの手続きで3回も行き止まりになってしまいました。ユーザビリティのコンサルタントとして、改善策を考えずにはいられなかったので、お客様(設計者)が国だとして、まずは課題と原因の究明をしてみようと思います。なお、課題に基づく具体的な改善イメージは次の章で書きます。 課題①「用語が初めて登場するにも関わらず補足がない」 先ほどの手続きで、「申請書ID」「交付申請書」など、私自身が初めて目にする言葉がありました。しかし、それに対する説明がなく、サイト設計者は”ユーザーが手続きの全体を知らない”という前提を見落としているのではないでしょうか?課題①「用語が初めて登場するにも関わらず補足がない」 →原因:ユーザーが手続きの全体を知らない状態で入ってくるという前提が欠けているこの課題に対しての改善の方向性としては2つです。改善の方向性1)「申請書ID」にヘルプをつける(申請書IDとは?) 改善の方向性2)「申請書ID」を取得するための手続きページへのリンクを貼るユーザー目線に立てば、きっとこういった理解の補足をすることができるはずです。具体的な改善後の画面イメージは後ほどお見せするとして、ここでは方向性のみお伝えします。 課題②「次の手続きに進むリンクが設置されていない」 手続きを進めようとしたところ、手続き全体を知らない私は次にどこに進んでいいのかわからなくなっていましました。これも「みんな手続き全体を知っている」という前提でサイトを設計してしまっていることが原因なのではないでしょうか?課題②「次の手続きに進むリンクが設置されていない」 →原因:ユーザーが手続きの全体を知らない状態で入ってくるという前提が欠けている(2回目)2つめの課題の原因も同じく、ユーザーが手続きについて詳しく知らないことへの認識不足だと考えられますね。ここでの改善の方向性も考えてみましょう。改善の方向性)「交付申請書を受け取る」ための手続きページへのリンクを貼るここにリンクが1つあるだけで、スムーズに次に進めますね。 課題③「ラベリングが明示的でない」 先ほど交付申請書をどこで受け取ればいいか分からなかった私は、Googleで「マイナンバーカード交付申請」と検索して、再び同じサイトへとたどり着く無限ループに陥ってしまい、休憩時間はあえなく終了しました。実はこのとき、「交付申請書が簡易書留で届きます」という表記がページにあったものの、文字が小さく気づいていなかったのです。課題③「ラベリングが明示的でない」 →原因:マイナンバー交付申請書が簡易書留で届きます、という説明が実際にはあるが、ラベリングが不明確なので気づきにくい改善の方向性)ラベリングを「マイナンバーカード交付申請書を受け取る」とするここは、「申請書が簡易書留で届きます」という文章を読んでもらえるように、ラベリングを改善するという方向性がいいのではないでしょうか。 4.[厚生労働省様へご提案] すぐにでもできるユーザビリティ改善のイメージ さて、前の章で課題と改善の方向性を示したので、具体的な画面イメージをもとに提案してみたいと思います。 改善画面その1)「唐突に登場する新用語「申請書ID」についての補足説明と関連手続きへのリンクを設置する。」 改善後の画面の提案1つ目は、「申請書ID」についての補足説明・関連手続きへのリンクを貼ってみました。こうすることで、「申請書IDってなんだっけ?」とユーザーが壁に直面しても、自分で理解・解決することができます。できればページ遷移なくポップアップ表示がベストですね。 改善画面その2)「交付申請書を受け取っていないユーザー向けの導線を設置する」 改善後の画面2つ目として、「オンライン申請手順」のページに交付申請書の受け取り方の動線を設置してみました。こうすることで、交付申請書ってなんだっけ?と手順を見て思った人は、申請書の再申請への手続きに誘導することができます。 改善画面その3)「ラベリングを、「申請方法と申請の流れ(マイナンバーカード交付申請書を受け取る)」とする」 改善後の画面最後です。交付申請書はどうやって受け取ればいいの?と思いながらこのページに入ってきた人向けに、ラベリングを明示的にしてみました。こうすることで、このラベルが目に付いた人が内容を読み進めて「なるほど、簡易書留で届くのか」と理解することができます。 5.まとめ 私が仕事の休憩中にふと始めたマイナンバー申請ですが、気づいたら課題発見・改善提案を始めてしまいました。今この記事を読みながら、「そういうことあるある」と思っている事業会社のマーケターの皆さん、ひょっとしてあなたの会社のサイトも、ユーザー目線で「使いにくいな・・・」と思わせていませんか?実は自分の会社のサイトでも、ユーザー目線が欠けているがゆえに、同じような課題を大事なお客さまに突きつけてしまっているかもしれません。ECマーケティング株式会社では、客観的な目線でマーケティングサイトの改善点を洗い出し、CVR、ひいては売り上げを上げる「ユーザビリティコンサルティング」を提供しています。すでに課題を感じているお客様も、まずサイトを客観的に見て欲しいというお客様も、ぜひまずはお問い合わせください。私が直接コンサルティングさせていただきます。>>サイトユーザビリティ改善サービスはこちら<<もちろん、この記事をご覧になった行政のご担当者様からのお問い合わせも、お待ちしております!
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2020.10.28 CVR改善
- ユーザビリティ改善によるコンバージョン最適化をサポート!課題抽出からサイトリニューアルまでお任せください
- ECマーケティングでは、これまで800サイト以上のユーザビリティ改善を実施し、時流に合わせたノウハウを蓄積してきました。そんなユーザビリティのプロが、定性評価・定量評価を実施し網羅的にサイトを評価することで、平均110%~160%のCVR向上を実現しています。(業種やWebサイトの状況によって、平均は大きく変化します。) ECマーケティングのユーザビリティ改善実績 まずは、私たちの改善実績をご紹介します。ECサイト・サービスサイト・BtoB・BtoCなど、ビジネスモデルや業界に縛られず、様々なWebサイトで成果を上げています。 こんな悩みはありませんか? 私たちは、Webマーケティング全般の支援を行っているため、Webサイト・ECサイト運営について、次のようなご相談をよくいただきます。サイトの離脱理由がわからない。 PVは伸びてきたが、売上、申し込みにつながらない。 サイトの滞在時間を伸ばしたい。 流入からの成果率(購入・申し込み)を拡大したい。こうした悩みを解決する最も効果的な手法の1つがユーザビリティ改善であり、Webサイトの状況に応じて、最大4つの分析手法を用いて、課題点の洗い出し及び改善の方向性決めを実施しています。 ECMのユーザビリティ改善の強み 私たちのサービスの強みを一言で表すと、「改善の方向性と重要度が明確に分かる」ことだと考えています。実際に自社や他社サービスを使って、ユーザビリティ改善を試みたことがあるクライアントから、「結局、改善方法が分からず、実践しても効果があるのかよく分らない」というご相談をよくいただきます。ユーザビリティ改善は、一つ一つの改善項目が些細であるケースが非常に多く、少し実践した程度ではあまり成果を感じることはできません。そうした中、手探りで施策の重要度や貢献度を判断し、細かな修正を繰り返していくことは非常に難しいのではないでしょうか。私たちはこうした疑問を生まないような工夫を施し、基本的には効果・難易度・ブランディングという3つの視点で、施策実施の可否を決めることができます。また、AIツールなどを使った改善ではなく、私たちの知見やGoogleアナリティクスのデータ、被験者テストなどを用いて多角的にWebサイトを分析していくため、より精度の高いユーザビリティ改善が可能です。 ECMのユーザビリティ改善サービス ECマーケティングのユーザビリティ改善サービスでは、次の4つの視点からWebサイトの課題点や改善の方向性を探っていきます。主観と客観を織り交ぜることで、抜けもれなく課題を抽出することができます。 手法①.ヒューリスティック評価 ヒューリスティック評価は、ECマーケティングの知見に基づいたネガティブ評価です。現状のサイトを第三者視点で評価していき、問題や改善の方向性をまとめていきます。評価者の主観で評価していくため、事業を理解した上で課題を抽出することができ、CVR改善に寄与しやすい傾向があります。数多くのサイトを改善してきましたが、ヒューリスティック評価による改善は全てのサイトでおすすめしています。手法②.アクセスログ解析 アクセスログ解析は、Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツールを用いた分析であり、客観的な指標を用いたネガティブ評価です。Webサイト全体で見た時に、足を引っ張っているページや導線を客観的な数値から判断していくことで、先入観に捉われることなくページを改善していくことが可能です。ヒューリスティック評価と掛け合わせることで、より精度の高い分析に繋がります。手法③.被験者テスト 被験者テストは、対象となるユーザーにWebサイトや商品検索、商品選定フローを目の前で実践していただき、自社サイトの問題点をピックアップしていくネガティブ評価です。被験者には、自社サイトの調査であることを伏せ、なるべく素直な意見を教えてもらうようにします。評価者の知見や数字ではわからない、リアルな感情/ユーザー像を把握することができ、かゆいところに手が届くようなWebサイトに改善していくことができます。手法④.ベンチマーク評価 ベンチマーク評価は、前述3つの手法とは異なり、ポジティブ評価を行います。ベンチマークしている他社に加え、異業種で同じようなビジネスモデルの企業や同規模の企業、CVフローが似ている企業などをピックアップし、他社サイトの優れた仕組みや構造を調査していきます。その中で、自社サイトに取り入れることができるものをピックアップし、サイトや商材にマッチした形で導入することで、競合にはない使いやすさを実現することに繋がります。 月額15万円でできるユーザビリティ改善 ECマーケティングでは、月額15万円からユーザビリティ改善サービスを実施しています。Webサイトの状況や目的に合わせてサービスを提供しているため、月額サービスだけでなく、1-2ヵ月や半年で調査するサービスなど、様々なものをご用意しています。興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。
顧客関係管理(CRM)
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2024.04.10 顧客関係管理(CRM)
- メルマガの開封率が上がる配信時間は?成果が出やすい時間帯を知る方法
- メルマガは配信時間ひとつで成果が左右するため、どの時間に配信を行うべきか頭を悩ます人も多いでしょう。ここでは、一般的な配信時間の目安と最適な配信時間の調べ方を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 1.メルマガは配信時間によって成果が変わる メルマガの配信時間は、メルマガの成果を左右するとても重要なファクターです。配信時間によってメルマガの開封率が上下するため、メルマガの内容が良かったとしても、配信のタイミングを誤ると開封率アップにつなげることはできません。例えば、深夜に配信を行っても就寝中のユーザーが多いため開封される見込みは少なく、ユーザーが目を覚ます頃には大量のメールに埋もれてしまい、メルマガの存在にすら気づいてもらえない可能性があります。大切なメルマガがスルーされないように、ターゲットとなるユーザーの行動パターンを考えて最適な時間にメルマガ配信を行いましょう。 2.メルマガは配信時間の目安 それでは、メルマガの開封率の高い時間帯はいつなのでしょうか。GetRespose社のデータから確認していきましょう。時間別の開封率では、午前9~午後2時、午後5~6時頃に配信したメルマガは開封率が高く、最も開封率が高い時間帯は午後1時で22.15%となっています。一方、午後8時以降は開封率が悪く、午前1時が14.48%と最も低い開封率となりました。続いて曜日別に見てみると、週末より平日のほうが開封される割合が高いことがわかりました。平日は曜日を問わず開封率が20%を超えていますが、土曜日・日曜日になると開封率は17%程度にまで、がくんと下がってしまいます。以上のことから、一般的に平日の午前中からお昼にかけてメルマガを配信すると、メールを開いてもらえる可能性が上がると言えるでしょう。 3.最適な配信時間の調べ方 メルマガの開封率が高い時間帯や曜日には傾向があることがわかりましたが、実際にメール配信を行う際は自社のユーザー特性に合わせていく必要があります。そこで、自社商品やサービスに関するメルマガの最適な配信時間を決めるためにやるべきことをご紹介します。 ①.ライフスタイルとメールの相性を合わせる メルマガ配信に最適な時間帯を見つけるためには、ユーザーのライフスタイルを把握し、メールの内容と照らし合わせて考えることが大切です。まずは、メルマガに登録しているユーザーの属性情報からライフスタイルを想定し、ユーザーがメールを確認できる時間帯を推定します。次に、メールで配信する情報を考慮して、ベストな配信時間を考えていきます。例えば、属性が会社員であれば、平日の昼休みの時間帯に配信するとメールを見てもらえる可能性は高くなります。しかし、メールの内容がセールの情報だと、購入検討する時間がないためスルーされてしまうかもしれません。メルマガで成果を出すには、メルマガ登録者のライフスタイルと配信するメルマガの内容をしっかりと考慮し、配信時間と曜日を考えていく必要があります。 ②.開封率でテストする メールを配信する時間帯と曜日をピックアップしたら、実際にメールを配信して開封率を確かめていきます。配信テストを実施すると、到達率や開封率、クリック率などのレートも確認できますが、配信時間に特別なこだわりがない場合は、開封率の高い時間帯に配信時間を設定すると良いでしょう。 ③.メールの種類によって配信時間を変える 同じユーザーに同じ時間帯で配信しても、メールの種類によって開封率は異なります。すべてのメルマガを同じ時間に配信するのではなく、ステップメール、キャンペーンメールなど、メールの内容に合わせて配信時間を考えていきましょう。また、メールの種類別にテスト配信を行い最適な時間帯を見つけたとしても、定期的に見直しを行うことが必要です。ユーザーの特性やライフスタイルは時代とともに変化するため、一度最適な配信時間を見つけても配信テストは定期的に実施し、現在のユーザーの生活スタイルに合わせてメルマガ配信を行う必要があります。 4.ステップメールの配信時間は固定することも メルマガ配信をするとき、配信時間・曜日をわざと固定するという方法もあります。中でも、ステップメールにおいては配信時間を固定するケースが一般的です。前述したように、ベストな配信時間を見つけるという観点で考えると、定期的に配信時間を変えてテストをすることが重要でが、ステップメールや定期的な情報提供を行う場合は、あえて配信時間・曜日を固定することもあります。これは、配信スタイルを固定化することで、コアなファンの方に「○○社からは△曜日の×時にメルマガが送られてくる」と認識してもらえるからです。メルマガを開封してもらいコンバージョンを目指すのか、顧客のナーチャリング(育成)を行うのかなどで、配信パターンを変えていきましょう。メルマガとステップメールの違いについては「メルマガとステップメールの違いと使い方」をご覧ください。 5.まとめ 今回は、メルマガの最適な配信時間とその見つけ方についてご紹介しました。メールの開封率と配信時間は密接な関係にあるため、適切な時間帯を把握できればきっと開封率を上げることはできるでしょう。本記事を参考に、是非、ベストなメルマガの配信スタイルを見つけてみてください。
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2024.04.10 顧客関係管理(CRM)
- メルマガのクリック率は?平均値や目安・計算方法を解説
- メルマガ配信において、気になる指標のひとつであるクリック率。しかし、クリック率を重視して効果測定をするのは得策とは言えません。この記事では、クリック率の目安と開封率・反応率との違い、クリック率の考え方についてまとめています。 1.メルマガのクリック率の目安 メルマガのクリック率は業種や受信環境によって異なりますが、メール配信サービスの「配配メール」によると2~3%程度が平均とされています。クリック率は業種や配信内容、B(企業)向けかC(消費者)向けか、PC用かスマホ用かなどの要素によって変動します。そのため、2~3%という平均値はあくまで目安程度に留めておくと良いでしょう。 2.クリック率と近しい指標の違い クリック率と近しい指標に開封率と反応率の2つがあります。それぞれが何を測るための指標なのか、計算方法と一緒に見ていきましょう。 クリック率とは クリック率は、配信に成功したメールに対し、メルマガに記載されているURLがどの程度クリックされたかを計測するものです。例えば、メールの送信に100アドレス成功し、URLが2回クリックされた場合、クリック率は2%になります。計算式:URLがクリックされた回数÷配信に成功したメール数×100 開封率との違い 開封率とは、配信に成功したメールのうち開封されたメールの比率を表し、メールがどの程度開かれたかを知る指標です。例えば、メールの送信に100アドレス成功し、20アドレスで開封された場合、開封率は20%になります。計算式:開封されたメール数÷配信に成功したメール数×100 反応率との違い 反応率は、開封されたメールに対してURLがクリックされた割合を示すもので、メールを読んだユーザーがどの程度反応したかがわかる指標です。クリック率は配信の有効数全体、反応率は開封されたメールの数を母数としてURLがクリックされた割合を考えるという違いがあります。例えば、20アドレスでメールが開封され、URLが2回クリックされると、反応率は10%になります。計算式:URLがクリックされた数÷開封されたメール数×100 開封率・反応率・クリック率のまとめ メールの送信に100アドレス成功し、20アドレスで開封され、URLが2回クリックされると、次のような数字になります。開封率:20% 反応率:10% クリック率:2% 3.クリック率の考え方 前述のとおりクリック率の平均は2~3%程度とされていますが、数値は目安であり、重視すべきことは、それにより目標が達成できているかどうかです。メルマガを配信する場合、メルマガを配信すること自体が目標ではなく、メルマガを見てもらい、メルマガのコンテンツに興味を持ってもらい、その後、商品購入などのページへ遷移してもらうことが目標になるはずです。その目標を達成する場合、まず配信したメールを開封してもらうことが重要となり、最初のKPIとして設定されます。開封率が良くない場合は、件名や配信時間などを変更して開封率の改善を行います。そして次に考えるのは反応率です。メルマガを開封して読んでもらった後、誘導するページに遷移する率が少なければ、誘導に必要なオファー内容や文章などを変更する必要があります。目標を達成ために使われる指標は上記のように“開封率”や“反応率”であり、クリック率は、全体のメルマガ数でどれくらいクリックがあったかという目安でしかありません。ですので、それぞれの指標の役割をきちんと把握したうえで、メルマガの改善を行っていくことが必要です。メルマガの開封率については『メルマガの開封率を高めるー効果的なタイトルのつけ方ー』で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。4.まとめ メルマガのクリック率は、あくまで目安として活用しましょう。クリック率の他にも開封率、反応率といった指標があり、メルマガの成果を上げるためには開封率と反応率を改善する必要があります。メルマガを改善していく場合には、まず、開封率・反応率をどのように向上させていくか考えてみましょう。
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2024.01.12 顧客関係管理(CRM)
- 【2024年最新】 ツール提供だけではない、おすすめのCRMコンサル会社7選
- 企業とユーザーの接点がデジタルへとシフトし、見込み客のリード獲得からの有料顧客化、あるいは通販事業者におけるトライアル客から定期ロイヤルユーザーへの育成といったCRM(Customer Relationship Management)施策が注目されていることは、改めていうまでもありません。各種プラットフォームやASP/SaaSなどのサービスやツールが日々増えており、選択肢は豊富です。一方、それらのサービスやツールの使いこなし方を利用者側の立場でサポートできる会社は非常に少なく、特にベンダーと紐づかないコンサルティングの選択肢は限られています。この記事では、実際にCRM施策において重要な実務となるCPO・リピート率・LTVのなどのKPI指標の算出方法をご紹介します。また、LTVなどのKPIを改善する具体的な改善策の提示、PDCAを回す業務をサポートしてくれるコンサルティング会社をどのように選定したらよいか、また選ぶ際のポイントについても詳しく解説しています。 Webly編集部おすすめのコンサルティング会社7選についてご紹介しますので、ぜひご覧ください。1.おすすめのCRMコンサルティング会社一覧CRMを取り扱うWebコンサルティング会社は数多くあります。その中からきちんと成果につながる会社を選択することが大切ですが、特にベンダーに左右されず中立的で豊富な経験を持つコンサルはかなり少ないのが実情です。そこで、Webly編集部が厳選したおすすめのCRMコンサル会社を7社ご紹介。CRMの手法やおすすめの選び方とあわせて解説します。社名ECマーケティング船井総合研究所アビームコンサルティングブレインパッドシナジーマーケティングカスタマーリングスNTTマーケティングアクト主な導入実績日本通運、オルビス、ココス、ダイエー、サントリー、伊藤園など比較的地方の中堅から大手企業が中心住友商事、東京海上、味の素、旭化成など超大手ヤフー、アサヒ、キリン、JTなど超大手コスモ石油、JTB、UCC、小林製薬、仙台銀行などJAL、サンスター、りそな銀行など官公庁、地方自治体、大手ホテルチェーン、電気・電力、製薬メーカーなどの超大手コンサルティングの有無コンサルティング自体がメイン大規模なデータ分析を中心としたコンサルティングコンサルティング単独での提供なしコンサルティング費用数十万円~数百万円数百万円~数百万円~数千万円~(推定)ーツール利用料ー月額 数十万円~月額 数万円~月額 数十万円~強み・向いている企業中小・中堅規模のEC/通販企業から大手企業まで業種ごとに優秀なコンサルタントが在籍、戦略立案のフレームワークが豊富大規模なデータ分析を中心としたプロジェクトに向いているメール配信ツールの提供がメイン事業なので、メール配信を中心にCRM施策を実施する社内にCRMの知識がある社員がいる会社に向いている顧客数数十万人以上の通販企業など社内にCRMの知識がある社員がいる会社に向いているコンタクトセンターの導入支援がメイン事業なので、コンタクトセンターの導入支援を中心にCRM施策を実施する会社に向いている弱み・向いていない企業ツールは提供していない(ツールを紹介することは可能)戦略提示中心であり、実務実行までのサポートが弱い担当するコンサルタントによって成果が変動する中堅規模の通販事業、EC事業者には向いていないツールの利用法はサポートしてくれるが戦略は自社で策定する必要があるコンタクトセンターの導入支援がメイン事業なので、コールセンター以外にボトルネックや改善ポイントがある企業には向いていない2.CRMの基礎となる主要な6つの指標についてCRM(Customer Relationship Management)施策を実施する際には、その効果や進捗を測るための様々な指標が用いられます。以下は、CRM施策で頻繁に利用される主要な指標です。指標1:顧客獲得コスト Cost Per Order (CPO)マーケティング・営業活動にかかる費用÷新規顧客数新たに顧客を獲得するのにかかるコストを指します。マーケティングや営業活動にかかる費用を新規顧客数で割って算出します。指標2:Life Time Value (LTV)平均顧客単価×収益率×購買頻度×継続期間顧客が企業にもたらす生涯価値の合計を示す指標です。顧客が生涯でどれくらいの収益を生み出すかを示し、これが高いほど良いとされます。指標3:Churn Rate (チャーンレート、離反率)サービス単価×一定期間で解約した顧客数÷一定期間の総収益×100さある期間内にサービスや製品をやめる顧客の割合です。特にサブスクリプションモデルなどのビジネスで重視される指標です。指標4:Net Promoter Score (NPS)(推奨者数-批判者数)÷回答者総数×100顧客が他人に対して製品やサービスを推奨する確率を示す指標。特定の質問に対する回答をもとに、プロモーター、中立、ディトラクターの3つに分けて評価します。顧客が製品やサービスにどれだけ満足しているかを示す指標としても用いられるのが特徴です。アンケート等を通じて直接顧客からのフィードバックを取得することもあわせて行います。指標5:クロスセル/アップセル成功率アップセル/クロスセルが成功した顧客数÷全体の顧客数×100既存の顧客に関連製品や高価格の製品を売り上げる活動の成功率。この指標が高いと、顧客との深い関係性や付加価値の提供がうまく行われていることを示します。指標6:再購入率(2回目転換率)2回目のリピート購入をした顧客数÷初回購入顧客数× 100顧客が再び製品やサービスを購入する確率を示す指標。高い再購入率は、顧客のロイヤリティや製品の質を示すものとなります。1回目購入から2回目購入への転換率を用いる事が多いです。[word_balloon id="2" size="M" position="L" radius="true" name="" balloon="talk" balloon_shadow="true"]これらの指標は、CRM施策の効果を具体的に把握して改善点や新たな戦略を考えるための基盤となります。適切な指標を選び、定期的にモニタリングすることがCRM施策の成功へと繋がります。[/word_balloon]3.日本におけるCRMの歴史日本におけるCRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)の歴史は、グローバルな動向とは一部異なる特徴を持っています。1990年代後半から、2000年代初頭にかけて、CRMは、主に海外の大手企業での成功事例を背景に、日本の企業にもその必要性が認識され始めます。当初は顧客データベースの構築やセールスフォースオートメーション(SFA)として導入されるケースが多かったのですが、インターネットの普及と共に、オンラインとオフラインの顧客データを一元管理することの重要性が増してきました。多くの企業がCRMシステムの導入を進め、情報の一元化や顧客対応の効率化を図りました。 2000年代半ばになり、SNSやスマートフォンの普及に伴い、マルチチャネルでの顧客接点の増加が課題となります。これに対応するため、CRMの考え方が、単なるシステム導入から、企業全体の顧客中心の経営へとシフトしていきました。 そして、2010年代、AIやクラウド技術の進化により、CRMの機能性が大きく進化しています。顧客の予測分析や、パーソナライズされたマーケティングが可能になり、また、クラウド型CRMサービスの普及により、中小企業でも導入できるサービスが増えてきました。 2020年代になると、 DX(デジタルトランスフォーメーション)の波が到来し、CRMは単なる顧客管理から、データを活用した新たなビジネスモデル創出の基盤としての位置付けが強まってきました。現在はさらに、オムニチャネル戦略の実現や、リアルタイムでの顧客対応が重要となり、CRMの進化が求められ続けています。 日本のCRMはテクノロジーの進化とともに変遷してきましたが、そのCRMの核心にある「顧客との良好な関係を築く」という思想は、時代を超えて変わらない普遍的なものとして、存在しています。4.LTVを改善するためのCRM手法6選LTV(Life Time Value)は、顧客一人当たりからの期待収益の合計を指し、企業にとっての顧客の価値を示す重要な指標となります。このLTVを高めることは、長期的な事業成長の鍵となります。CRMを活用してLTVを向上させるための手法を以下に挙げます。手法1 顧客セグメンテーション顧客を異なるグループやセグメントに分けることで、それぞれのグループに合わせたアプローチやサービス提供が可能になります。例えば、頻繁に購入する顧客と初めての顧客では情報提供の方法やタイミングを変えるなどのアプローチが考えられます。手法2 パーソナライズ・コンテンツの提供顧客の購入履歴や閲覧履歴などのデータを活用して、その人に合った商品やサービスを推薦します。これにより、顧客の満足度が向上してリピート購入の確率が高まります。手法3 顧客アンケートの実施アンケートやレビューを通じて顧客の声を収集します。アンケートから得たフィードバックをもとに商品やサービスの改善を行うことで、顧客のロイヤルティを高めることができます。手法4 休眠掘り起こし施策長らく活動がない、いわゆる休眠顧客をターゲットに特別なオファーや情報を提供する施策です。これにより、再度の購入やサービス利用を促すことができます。手法5 ロイヤルティプログラムの再設計ポイント制度や会員特典を提供することで、顧客のリピート購入を促進します。このようなプログラムは顧客の継続的なエンゲージメントを生むために効果的です。手法6 顧客サービスのコミュニケーション改善購入後のフォローや問い合わせに対する迅速な対応は、顧客の信頼を築く重要な要素となります。長期的な関係性を築くために、アフターサービスの質を向上させることが重要です。[word_balloon id="2" size="M" position="L" radius="true" name="" balloon="talk" balloon_shadow="true"]以上の手法を組み合わせて自社にあった方法を取り入れていくことで、顧客との深い関係性を築くことができます。顧客の信頼度を高めることがLTVの向上につながると考えてください。[/word_balloon]5. CRMコンサルティング会社の選定方法5選最も重要なのはCRMツールの導入ではなく活用法です。CRMツールベンダーだと、自社のツールの販売にもっていくことが提案の主題です。営業は上手でも、導入した後のサポートに不満を持つ企業が多いです。中立的でかつ経験豊富な CRMコンサルを選ぶために、以下の5項目を満たすかどうかで判断することをおすすめします。CRMツール自体・コンサルティング両方に強みがあるか調査・分析だけでなく改善施策を出せるか業界での関連実績があるかプロジェクト開始後にアサインされるメイン担当者の経験があるか抽象的・テンプレート的な指標ではなく、施策と連携する指標を策定できるか6.おすすめのCRMコンサル会社7選これまでの視点を踏まえて、Webly編集部が選んだCRMコンサルティング会社を7社ご紹介します。①ECマーケティング株式会社ECマーケティング株式会社(トップページアンカー)はECサイトやマーケティングサイトに特化したWebコンサルティング会社です。中小・中堅規模のEC/通販企業から大手企業まで社内の状況に合わせたサービスを提供しています。主な導入実績日本通運、オルビス、ココス、ダイエー、サントリー、伊藤園などコンサルティングの有無コンサルティング自体がメインコンサルティング費用数十万円~数百万円ツール利用料ー強み・向いている点中小・中堅規模のEC/通販企業から大手企業まで弱み・向いていない点ツールは提供していない(ツールを紹介することは可能)②株式会社船井総合研究所株式会社船井総合研究所は地方の中堅~大手企業の実績が豊富なコンサル会社です。業種ごとにコンサルタントが在籍しているため自社に合った戦略立案を行うことができますが、実務実行のサポートはやや弱いのが難点。戦略実行のリソースがある企業におすすめです。主な導入実績比較的地方の中堅から大手企業が中心コンサルティングの有無コンサルティング自体がメインコンサルティング費用数百万円~ツール利用料ー強み・向いている点業種ごとに優秀なコンサルタントが在籍、戦略立案のフレームワークが豊富弱み・向いていない点戦略提示中心であり、実務実行までのサポートが弱い担当するコンサルタントによって成果が変動する③アビームコンサルティング株式会社アビームコンサルティングは住友商事や東京海上などの誰もが知る有名企業のCRMも請け負うコンサル会社です。ビッグデータの分析を得意としているため、大企業の事業に向いています。その反面、顧客のニーズに合わせた対応が求められる中堅~小規模の通販・EC事業にはやや不向きです。主な導入実績住友商事、東京海上、味の素、旭化成など超大手コンサルティングの有無コンサルティング自体がメインコンサルティング費用数百万円~ツール利用料ー強み・向いている点大規模なデータ分析を中心としたプロジェクトに向いている弱み・向いていない点中堅規模の通販事業、EC事業者には向いていない④株式会社ブレインパッドブレインパッドはビッグデータの取り扱いに特化したコンサルティングを提供しています。ヤフー、アサヒをはじめとした超大企業での導入実績もあり、その分コンサル費用も推定数千万円~と非常に高額です。主な導入実績ヤフー、アサヒ、キリン、JTなどの超大手コンサルティングの有無大規模なデータ分析を中心としたコンサルティングコンサルティング費用数千万円~(推定)ツール利用料月額 数十万円~強み・向いている点大規模なデータ分析を中心としたプロジェクトに向いている弱み・向いていない点中堅規模の通販事業、EC事業者には向いていない⑤シナジーマーケティング株式会社シナジーマーケティングはCRMコンサルが中心事業ではなく、専門はメール配信サービスの提供です。月間数万円~と比較的安価でメールを利用したCRMツールを提供していますが、施策を扱う戦略面でのサービスは基本的に行っていません。主な導入実績コスモ石油、JTB、UCC、小林製薬、仙台銀行などコンサルティングの有無コンサルティング単独での提供なしコンサルティング費用ーツール利用料月額 数万円~強み・向いている点メール配信ツールの提供がメイン事業であるため、メール配信を中心にCRM施策を実施する、社内にCRMの知識がある社員がいる会社に向いている弱み・向いていない点ツールの利用法はサポートしてくれるが戦略は自社で策定する必要がある⑥カスタマーリングス(株式会社プラスアルファ・コンサルティング)カスタマーリングスは顧客数数十万人以上の大規模な通販企業も取り扱う企業です。コンサルティング事業がメインではないので、導入するのであればツールの使い方が分かる社員がいる環境であることが重要です。主な導入実績JAL、サンスター、りそな銀行などコンサルティングの有無コンサルティング単独での提供なしコンサルティング費用ーツール利用料月額 数万円~強み・向いている点顧客数数十万人以上の通販企業など社内にCRMの知識がある社員がいる会社に向いている弱み・向いていない点ツールの利用法はサポートしてくれるが戦略は自社で策定する必要がある⑦株式会社NTTマーケティングアクトProCXNTTマーケティングアクトは民間企業だけでなく官公庁や地方自治体など公的機関へもサービスを展開している会社です。コンサルティング単独での提供はなく、CRMを利用したコンタクトセンターの導入支援がメインの事業です。主な導入実績官公庁、地方自治体、大手ホテルチェーン、電気・電力、製薬メーカーなどの超大手コンサルティングの有無コンサルティング単独での提供なしコンサルティング費用ーツール利用料月額 数十万円~強み・向いている点コンタクトセンターの導入支援がメイン事業であるため、コンタクトセンターの導入支援を中心にCRM施策を実施する会社に向いている弱み・向いていない点コンタクトセンターの導入支援がメイン事業であるため、コールセンター以外にボトルネックや改善ポイントがある企業には向いていない7.最後にいかがでしたでしょうか?御社のCRM施策立案にお役立ていただけましたら幸いです。また、関連してこのような記事を作成してほしいなどご要望や個別のプロジェクトについてお悩み・相談がございましたら、Webly編集部まで気軽にお問い合わせください。 お問い合わせこの記事をかいた人 Webly編集部 チーフコンサルタント 伊藤 肇2000年からデジタルマーケティング業界で、大手企業のウェブマーケティングを支援。Googleアナリティクスが生まれる前、2002年にサーバーの生ログを集計して「アクセスログ解析」をレポート。Googleアドワーズが生まれる前からWEB広告を担当、当時のコンバージョン計測は手集計。2006年にECサイトを50サイト運営しながら、サイトユーザビリティ改善の重要性に気づき、ヤコブ・ニールセンのホワイトペーパーを入手して、日本のサイトに実際に導入しCVRが向上することを発見。2006年にサイバーエージェント、アルベルト(現アクセンチュア併合)を含め業界をリードする各社を招待して「コンバージョンアップサミット」を主催。以降、800プロジェクトのサイトユーザビリティ改善に携わる。
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2021.07.28 顧客関係管理(CRM)
- 月商1000万円未満と月商1000万円以上のネットショップ、 CRMの実施状況に大きな違いが!
- 前回は、月商1000万円未満/1000万円以上のネットショップWeb担当者に対して、使用しているASPカートやMAツール、実施しているWebプロモーション、モールへの出店状況などを調査しましたが、今回は、調査・分析方法、集客方法、ユーザビリティ改善状況、リピート促進施策状況などを聞いてみました。今回の調査結果は、全4回の調査結果報告レポートの第4回目となります。ネットショップ動向調査~小規模/大規模ネットショップ~ *第一弾 1回『現在使っているカートシステムの満足度は?』 2回『現在使っているMAツールの満足度は?』 3回『出店しているモールの出店基準や満足度は? パート1』 4回『出店しているモールの出店基準や満足度は? パート2』 5回『月商から見るネットショップのWebプロモーション実施状況』*第二弾 1回『 月商1000万円以上のWeb担当者の約半数がカスタマージャーニーを重視していた!』 2回『ネットショップの流入経路やコンバージョン経路』 3回『ユーザビリティ改善の必要性や実際の改善効果に大きな違いが!』 4回『CRMの実施状況に大きな違いが!』 ←本記事尚、今回アンケートにお答えいただいた方の人数やネットショップ業種などの概要については、本アンケート結果の後に記載しています。以下からはネットショップのCRMについて聞いてみた結果です。 1.CRMの重要性 設問:あなたのネットショップにおいてCRMは重要な施策だと思いますか?月商1000万円未満のネットショップでは、「ある程度は重要だと思う」が46.8%で一番多く、次いで「非常に重要だと思う」が20.7%、「どちらでもない」が15.3%となりました。月商1000円以上のネットショップでは、「非常に重要だと思う」が44.5%で一番多く、次いで「ある程度は重要だと思う」が38.2%、「どちらでもない」が7.3%となりました。月商1000万円未満のネットショップでは「非常に重要だと思う」と答えた方が2割程度だったのに対して、月商1000万円以上のネットショップでは半数近くが「非常に重要だと思う」と答えています。CRMは、メルマガ、LINE、アプリプッシュ通知、ハガキ等でのDMなどにより、1度購入したユーザーに再度購入を促す効果があります。ネットショップの購買ユーザーが多ければ多いほど、メルマガなどを配信できるユーザーの数が多くなり、リピート率が上がることでリピート数が多くなります。同じリピート率でもユーザーを多く抱える大規模ネットショップの方がリピート数(売上)が多くなるのです。そうした傾向があるためか、小規模ネットショップよりも大規模ネットショップのWeb担当者の方が、CRMでの売上貢献の効果や重要性を感じているのではないでしょうか。次は、CRMの実施有無を聞いてみました。 2.CRMの実施有無 設問:あなたのネットショップにおいてはCRM施策を実施していますか?月商1000万円未満のネットショップでは、「実施している」が66.7%で、「実施していない」が33.3%という結果になりました。月商1000万円以上のネットショップでは、「実施している」が87.3%で、「実施していない」が12.7%という結果になりました。月商1000万円以上のネットショップのWeb担当者は、CRMの重要性を理解している方が多いためか、9割近くのネットショップがCRMを実施しています。月商1000万円未満のネットショップでも6割以上が実施していて、CRM施策は、ネットショップの施策としては、“実施すべき施策”という考え方は、年商の大小関係なく、ある程度、定着しているといえるでしょう。次は、CRMを実施しているネットショップに、具体的なCRMの施策について聞いてみました。 3.CRMでの実施施策 設問:前問で「実施している」と答えた方にお聞きします。以下のCRM施策で実施しているものを教えてください。月商1000万円未満のネットショップでは、「LINEメッセージ配信」が67.6%で一番多く、次いで「メルマガ配信」が63.5%、「ダイレクトメール」が44.6%。月商100万0円以上のネットショップでは、「LINEメッセージ配信」が76.0%で一番多く、次いで「メルマガ配信」が69.8%、「ダイレクトメール」が59.3%という結果になりました。月商1000万円未満/月商1000万円以上のネットショップともに、LINE、メルマガ、DMの順となっていて、LINEのメッセージ配信が従来CRMの主流であったメルマガ配信を上回わるという興味深い結果となりました。次は、メルマガ、LINEメッセージ配信、アプリプッシュ通知、それぞれの実施施策を見てみましょう。 4.メルマガ、LINEメッセージ配信、アプリプッシュ通知での実施施策 設問:前問で「メルマガ配信」「LINEメッセージ配信」「アプリプッシュ通知」と答えた方にお聞きします。以下のどの施策を行っていますか? 月商1000万円未満 月商1000万円以上全体的に、都度配信と定期的なキャンペーンなどの配信が多く、ステップを踏んだ配信は実施している割合が低くなります。ただ、月商1000万未満のネットショップがステップを踏んだ配信が20~30%台であるのに対して、月商1000万円以上のネットショップは、半数以上がステップを踏んだ配信を実施しているようです。ステップを踏んだ配信には、専用のツールを導入する必要があることやLINEメッセージ配信やアプリプッシュ通知でステップを踏んだ配信を実施する際には、ツールのオプション料金がかかるケースが多いことから、コスト面でも売上の高くないネットショップにはハードルが高いのかもしれません。最後に、CRM施策をアウトソースしているかどうか聞いてみました。 5.CRM施策のアウトソース状況 設問:前問で「実施している」と答えた方にお聞きします。CRM施策は外注していますか?(したことがありますか?)月商1000万円未満のネットショップでは、「制作関連のみ外注している」が39.2%で一番多く、次いで「すべて外注している」が32.4%、「戦略や分析のみ外注している」が17.6%、「外注せずに全て自社で行っている」が10.8%。月商1000万円以上のネットショップでは、「すべて外注している」が39.6%一番多く、次いで、「制作関連のみ外注している」が29.2%、「外注せずに全て自社で行っている」が17.7%「戦略や分析のみ外注している」が13.5%という結果になりました。月商1000万円未満のネットショップ方が全て外注している割合は低いですが、全て自社で実施してる割合も低く、月商1000万円以上のネットショップの方は全て外注している割合が高いですが、全て自社で行っている割合も高い結果となっています。 6.まとめ 今回は、月商1000万円未満のネットショップと月商1000万円以上のネットショップのCRMの実施状況に関する調査結果を見てみました。結果、月商1000万円未満、月商1000万円以上のネットショップでのCRMに関する考え方や実施有無などについては大きな差があることがわかりました。CRMは、メルマガ、LINE、アプリプッシュ通知、ハガキ等でのDMなどにより、1度購入したユーザーに再度購入を促す効果があり、効果が出た場合、ネットショップの購買ユーザーが多ければ多いほど、リピート数(売上)が多くなります。こうしたことから、どうしても、購入ユーザー数が少ないネットショップでは効果が感じられない側面が出てしまいます。ただ、月商1000万円未満のネットショップでも6割以上がCRM施策をやっている結果となっているのは、規模が小さいネットショップでも、一定の効果が出ているといえるのではないでしょうか。**************************************************************** CRMに興味がある方はこちらもご覧ください。 〉〉〉 戦略的CRMコンサルティングサービス **************************************************************** 【本アンケートの回答者やネットショップの概要】アンケート回答者: 月商1000万円未満のネットショップのWeb担当者111人 月商1000万円万円のネットショップのWeb担当者111人 アンケート回答期間: 2021/04/08-2021/04/09■ネットショップの業種設問:あなたが担当しているWebサイトの業界(複数ある場合は最も売り上げの大きなサイト)をお答えください。月商1000万円未満、月商1000万円以上のネットショップともに、「総合小売」が圧倒的に多く、次いで「アパレル」となっています。特徴的なのは、月商1000万円未満のネットショップでは、「教育・教材」(5.4%)で上位にいるのに対して、月商1000万円以上のネットショップではほとんどなかったことです。全体的に「総合小売」「アパレル」が圧倒的に多く、次いで「ソフトウェア」「化粧品」「健康食品・サプリ」が多い割合を占めるといった傾向は、月商にかかわらず大きく変わりはない結果となりました。 本調査に関するお問い合わせ先 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ECマーケティング株式会社 〒105-0013 東京都港区浜松町2-1-13 芝エクセレントビル7F TEL : 03-6435-9540 FAX : 03-6435-9440 Mail: info@ecmarketing.co.jp
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2021.06.24 顧客関係管理(CRM)
- 月商1000万円未満と月商1000万円以上のネットショップでは ユーザビリティ改善の必要性や実際の改善効果に大きな違いが!
- 前回は、月商1000万円未満/1000万円以上のネットショップWeb担当者に対して、使用しているASPカートやMAツール、実施しているWebプロモーション、モールへの出店状況などを調査しましたが、今回は、調査・分析方法、集客方法、ユーザビリティ改善状況、リピート促進施策状況などを聞いてみました。今回の調査結果は、全4回の調査結果報告レポートの第3回目となります。ネットショップ動向調査~小規模/大規模ネットショップ~ *第一弾 1回『現在使っているカートシステムの満足度は?』 2回『現在使っているMAツールの満足度は?』 3回『出店しているモールの出店基準や満足度は? パート1』 4回『出店しているモールの出店基準や満足度は? パート2』 5回『月商から見るネットショップのWebプロモーション実施状況』*第二弾 1回『 月商1000万円以上のWeb担当者の約半数がカスタマージャーニーを重視していた!』 2回『ネットショップの流入経路やコンバージョン経路』 3回『ユーザビリティ改善の必要性や実際の改善効果に大きな違いが!』 ←本記事尚、今回アンケートにお答えいただいた方の人数やネットショップ業種などの概要については、本アンケート結果の後に記載しています。以下からはネットショップのユーザビリティ改善について聞いてみた結果となります。 1.ユーザビリティの重要性 設問:あなたのネットショップにおいてユーザビリティ改善は重要だと思いますか?月商1000万円未満のネットショップでは、「ある程度は重要だと思う」が46.8%で一番多く、次いで「非常に重要だと思う」が27.9%、「どちらでもない」が11.7%となりました。月商1000万円以上のネットショップでは、「非常に重要だと思う」が50.0%で一番多く、次いで「ある程度は重要だと思う」が35.5%、「どちらでもない」が9.1%となりました。月商1000万円未満のネットショップでは「非常に重要だと思う」と答えた方が3割以下だったのに対して、月商1000万円以上のネットショップでは半数が「非常に重要だと思う」と答えています。ユーザビリティ改善は、Webサイトの導線、ページ構成、デザインなどを改善して、ユーザーが目的のページにたどり着きやすいように構成・デザインする改善手法で、コンバージョン率を上げる効果があります。ネットショップへの訪問ユーザーが多ければ多いほど、コンバージョン率を改善した場合のコンバージョン数が多くなるため、アクセス数の多い大規模ネットショップでは、同じコンバージョン率でも、大規模ネットショップの方がCV数は多くなります。そうしたこともあってか、小規模ネットショップよりも大規模ネットショップのWeb担当者の方が、ユーザビリティ改善の重要性を経験値から感じているのではないでしょうか。次は、ユーザビリティ改善の実施頻度を聞いてみました。 2.ユーザビリティ改善の実施頻度 設問:あなたはネットショップでユーザビリティに関して分析や改善を行っていますか?月商1000万円未満のネットショップでは、「年に数回は行っている」が26.1%で一番多く、次いで「リニューアルの際に行っている程度」が23.4%、「全く行っていない」が19.8%という結果になりました。月商1000万円以上のネットショップでは、「ほぼ毎日行っている」が27.3%で一番多く、次いで「リニューアルの際に行っている程度」が18.2%、「年に数回は行ってる」が16.4%という結果になりました。月商1000万円以上のネットショップのWeb担当者は、ユーザビリティの重要性を理解している方が多いためか、年に数回以上行っているネットショップは8割近くになっています。ユーザビリティ改善を全く実施していないのは5%以下ですが、月商1000万円未満のネットショップでユーザビリティ改善を全く行っていないのは2割近くとなっています。月商1000万円未満のネットショップと月商1000万円以上にネットネットショップのユーザビリティ改善に対する認識がここでも大きく違っていることがわかります。次は、Web担当者が重要視しているチャネルについて聞いてみました。 3.ユーザビリティ改善の効果 設問:ユーザビリティ改善を「行ったことがある」と答えた方にお聞きします。ユーザビリティ改善により効果を感じましたか?月商1000万円未満のネットショップでは、「若干の効果はあった」が51.7%で一番多く、次いで「ある程度効果はあった」が21.3%、「割と効果があった」が12.4%。月商1000万円以上のネットショップでは、「若干の効果はあった」が33.3%で一番多く、次いで「非常に効果があった」が30.5%、「ある程度効果はあった」が17.1%という結果になりました。月商1000万円未満のネットショップでは、「非常に効果があった」と答えた方が5%以下でしたが、月商1000万円以上のネットショップでは3割以上の方が「非常に効果があった」と答えていて、その効果を実感していることがよくわかる結果となりました。最後にユーザビリティ改善を外部の会社にアウトソースしているかどうかを聞いてみました。 4.ユーザビリティ改善のアウトソース有無 設問:ユーザビリティ改善を「行ったことがある」と答えた方にお聞きします。ユーザビリティ改善は外注したことがありますか?月商1000万円未満のネットショップでは「リニューアル時などには外注している」が44.9%、次いで「ほぼ自社で実施するがたまに外注している」が24.7%、「定期的に外注している」が15.7%。月商1000万円以上のネットショップでは「定期的に外注している」「リニューアル時などに外注している」が同じく35.2%、「ほぼ自社で実施するがたまに外注している」が15.2%という結果なりました。月商1000万円未満、月商1000万円以上のネットショップともに、「外注せずに自社で行っている」という回答が15%程度と低く、ユーザビリティ分析や改善は専門性の高い分野で、自社で実施することがそう簡単ではないことが伺えます。 5.まとめ 今回は、月商1000万円未満のネットショップと月商1000円以上のネットショップのユーザビリティ改善に関する調査結果を見てみました。結果、月商1000万円未満、月商1000万円以上のネットショップでのユーザビリティ改善に関する考え方や効果に対する恩恵はかなり差があることがわかりました。ユーザビリティ改善は、コンバージョン率をアップさせるという効果があるため、どうしてもユーザー数が多いネットショップの方が効果を感じられる施策と言えます。逆に言うと、大規模ネットショップでのユーザビリティ改善は必要不可欠な施策といえるのではないでしょうか。 **************************************************************** ユーザビリティ改善に興味がある方はこちらもご覧ください。 〉〉〉 サイトユーザビリティ改善サービス **************************************************************** 6.本アンケートの回答者やネットショップの概要 アンケート回答者: 月商1000万円未満のネットショップのWeb担当者111人 月商1000万円万円のネットショップのWeb担当者111人 アンケート回答期間:2021/04/08-2021/04/09■ネットショップの業種設問:あなたが担当しているWebサイトの業界(複数ある場合は最も売り上げの大きなサイト)をお答えください。月商1000万円未満、月商1000万円以上のネットショップともに、「総合小売」が圧倒的に多く、次いで「アパレル」となっています。特徴的なのは、月商1000万円未満のネットショップでは、「教育・教材」(5.4%)で上位にいるのに対して、月商1000万円以上のネットショップではほとんどなかったことです。全体的に「総合小売」「アパレル」が圧倒的に多く、次いで「ソフトウェア」「化粧品」「健康食品・サプリ」が多い割合を占めるといった傾向は、月商にかかわらず大きく変わりはない結果となりました。
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2024.04.10 WEB制作
- コンテンツマーケティングのゴールはブランディング?注意点を押さえて売上アップ
- 集客施策のひとつと考えられているコンテンツマーケティングですが、本来はユーザーを育成したりファン化したりするための施策です。 そのため、流入数や閲覧数を追うだけでなく、いかに自社の強みを押し出し、ブランディングするかがカギとなります。 この記事ではブランディングの定義と、コンテンツを通してブランディングを行う時の注意点を解説します。 1. そもそもブランディングとは? そもそも「ブランディング」とは何を意味するのか、ブランディングがもたらす効果と合わせて解説します。 ブランディングの定義 ブランディングとは、自社に対する顧客の愛着や信頼性を高め、ブランドを形作る戦略のことです。 このブランドとは、自社と他社を区別するために作り出した独自の概念のことを指します。ブランディングは「自社に対する確立した良いイメージを浸透させる活動」ともいえるでしょう。 例えば、多くの人は「アップル」と聞いたときに、リンゴではなくiPhoneを販売している企業のAppleを思い浮かべます。同様にLINEと聞くと、ほとんどの人が文字通りの「線」という意味ではなく、SNSツールであるLINEを想像するでしょう。 スマホならアップル、連絡ツールならLINEと、「○○なら××」と想起されれば、ブランディングに成功していると言えます。 ブランディングがもたらすプラス効果 ブランディングが成功すると、顧客の中でイメージが定着しているため、広報活動の予算を削減でき、安売りをしなくても済むようになります。また、他社との比較検討なしに購入に至るケースも多く、リピーターやファンになってもらいやすのも特徴です。 例えば、多くの人はROLEXの時計を高級品として認知し、ご褒美やプレゼントに購入する品物として思い浮かべます。しかし、実際にどういった特徴があり、他の時計と比較してどのように優れているのかを答えられる人は多くないでしょう。つまり、ブランドイメージは、「消費者がどう認知しているか」が重要だということです。 いくら企業側が「自社の製品は高品質です」とアピールしても、消費者に認知されなければプラスの効果は生み出されません。そのため、良いイメージを確立するためのブランディング戦略は、企業にとって非常に重要なのです。 2.コンテンツマーケティングはブランディングが前提 コンテンツマーケティングは、ユーザーに有益なコンテンツを配信し、ユーザーをナーチャリング(育成)し、ファンになってもらう、ひいては顧客になってもらうためのマーケティング手法です。 ファンになってもらうためには、コンテンツにより自社の特色や価値を押し出してブランドを確立しなければならないため、必然的にブランディングを行う必要がでてきます。 注意しなければならないのは、目先の数字にとらわれることです。セッション数や再訪率といった数値を優先して質より量を重視すると、ブランディングの成果が上がりにくくなるでしょう。 3.コンテンツマーケティングでブランディングを進めるときの3つの注意点 コンテンツマーケティングでブランディングを進めるときに、注意したい点を3つ紹介します。 ①.むやみにコンテンツを大量投下しない コンテンツマーケティングを実行するときに、とにかく自社のことを知ってもらおうと、安易にコンテンツを大量にアップするケースが見られます。しかし、いくらコンテンツを作成しても、質が伴わなければブランド価値を損なう原因になりかねません。 コンテンツを増やしていくことは大切ですが、無理のない頻度で定期的に更新することをおすすめします。 ②.ペルソナ設定を軸に行う ターゲットユーザーであるペルソナの設定を行うことも重要です。 誰にでも好かれるブランドは存在しません。漠然とターゲットを設定しあやふやなコンテンツを作成するよりも、きちんとペルソナを設定し、ペルソナに共感してもらえる情報を提供するようにしましょう。ペルソナ設定に関しては、『ペルソナ設定のやり方と注意したいポイント』で詳しく解説しています。合わせてご覧ください。③.自社の持つ価値を明確化する ブランディングの基本は、自社の持つ強みや独自性を理解し、そこを伸ばすことです。 この独自性は、コンテンツマーケティングだけで考えるのではなく、自社サービス・商品など企業全体に目を向けて考えましょう。コンテンツから受けた印象が、企業イメージにつながることを十分に意識したうえで、コンテンツを制作するようにしてください。 4.まとめ コンテンツマーケティングを行うときには、最終的な目標を「集客」ではなく「ブランド認知」におくことが大切です。自社の強みや独自性を見極め、コンテンツでユーザーに伝えることでファン化を促すことが、最終的に売上へとつながります。 コンテンツによるブランディングを成功させるためには、ペルソナを明確に設定し、ユーザーの課題解決につながる有益なコンテンツを制作するようにしてください。コンテンツマーケティングに関する他の記事は、こちらからご覧になれます。
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2024.04.10 WEB制作
- サイトリニューアルの目的は?成功に導く目標設定を伝授
- サイトリニューアルは、目的と目標を明確にしていないと方向性が定まらず、成功の確率が低くなります。目的によって、進め方や注力するポイント、選ぶ制作会社が変わってくるからです。しかし、初めてサイトリニューアルを担当する場合、目的をどのように設定すればよいのか、どんな目的が適切なのか分からない方も多いのではないでしょうか。この記事では、サイトリニューアルの成功確率を高めるための目的設定の方法を3つのステップで解説します。 1. サイトリニューアルにおいて目的・目標設定は必須 Webサイトをもっと使いやすくしたい、デザインを刷新したい、競合に見劣りしないWebサイトにしたいなど、漠然とした目的でサイトリニューアルを進めてしまうことはよくあります。サイトリニューアルをすべて1人で行うのであれば、大まかに目的を定め、進めながら方向性を決めていくケースもありますが、リニューアルをチームで行う、外注を利用するといった場合には、個々のイメージを統一できず失敗する可能性が高まります。複数人でサイトリニューアルを進行する時は、必ず目的を明確にして数値目標とともに共有することが大切です。 2. サイトリニューアルの目的設定は3ステップで行う それでは、サイトリニューアルの目的はどのように設定すればよいのでしょうか。目的を設定する手順を3ステップに分けて解説します。 ステップ1.現サイトの課題を整理する まずは、現在のWebサイトが抱えている課題を整理しましょう。<課題の例>商品カテゴリが間違っている お問い合わせ先が分かりづらい ログイン後のマイページが使いづらい 特定の商品、手続きに関するお問い合わせが多い システム化できそうな業務ができていない主観的な課題分析も有効ですが、アクセス解析を活用して数値データから分析する、被験者テストでユーザーのつまずきポイントを確かめるなど、様々な分析方法を取り入れて、多角的に分析を行いましょう。 ステップ2.解決策をまとめる 課題の洗い出しが終わったら、課題に対する解決策をまとめていきます。先ほどの例をもとに解決策を考えると、以下のようになります。<解決策の例>商品カテゴリが間違っている ⇒商品カテゴリを作り直す お問い合わせ先が分かりづらい ⇒お問い合わせ先の導線を改善する ログイン後のマイページが使いづらい ⇒マイページのUIを変更する 特定の商品、手続きに関するお問い合わせが多い ⇒Q&Aや解説ページを設置する システム化できそうな業務ができていない ⇒システム改修を行う課題に対する解決策をまとめていくと、大がかりなリニューアルは必要ないのでは、と気づくこともあるでしょう。一時的な対応や部分改修では根本的に解決できない課題があれば、サイトリニューアルを進めていきます。 ステップ3.一般的な言葉として整理し、数値目標を定める 課題と解決策の洗い出しが済んだら、それらをまとめて解決後のイメージを言語化していきます。これが、リニューアルの目的です。言語化されたイメージは、複数の人間が関わってリニューアルを進めるときに、共通方針となり重要な役割を果たします。この時、数値目標を立てられるものは合わせて設定しましょう。<目的の例>(目的)ブランドのファンを作る ⇒(目標)ブランド名での検索数10%増、リピーターの比率5%増 (目的)問い合わせ件数を増やす ⇒(目標)メルマガ登録者数月200件、セッション数2倍3.リニューアルの目的は手段にしない サイトリニューアルの目的設定でよくあるミスが、目的と手段を混同してしまうことです。動的システムを導入する、1カラムデザインにするといった目的はWebサイトを改善するための手段であり、リニューアルの目的としては不十分でしょう。例えば、Webサイトをスマホ対応にするとスマホユーザーからのお問い合わせ数増加につながると推測できます。突き詰めて考えると、目的だと思っていた「スマホ対応」が、「お問い合わせ数増加」という目的達成のためのひとつの手段に過ぎないということもあるのです。サイトリニューアルの手段を目的にしていないか見極め、その先にあるゴールをしっかり見据えることが大切です。 4.まとめ サイトリニューアルをする時、「よくしたい」という思いだけで漠然と進めると失敗してしまうかもしれません。特に、複数の人がリニューアルに関わるケースでは、それぞれが違った方向に進み、混乱が生じてしまいます。まずは、現在のサイトの課題を抽出し、解決策を考え、解決後のイメージを言語化してチームで共有するようにしましょう。目的と目標を明確に定めることが、サイトリニューアルを成功させる秘訣です。
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2024.04.10 WEB制作
- 【プロ解説】Webライティングのスキルアップに最適な練習方法を解説
- ライターになって間もない人の中には、ライティングスキルの上達方法が分からないと悩む方がいるのではないでしょうか。特にWebライティングについては、周囲に指導者がいないケースも多く、どこから手を付ければ良いのか分からないことも少なくないと思います。そこで今回は、Webライティングに必要なスキルを独学でも伸ばすことができる、おすすめの練習方法をご紹介します。 1.Webライティングで求められるスキル そもそも、Webライティングとは、Web媒体に適した文章を書く技術のことです。書籍や新聞といった紙媒体のライターとは違い、Web上のコンテンツを書くライターは、まずWebの特徴をきちんと把握する必要があります。例えば、Web上のページの多くは、上から下にスクロールしながら読んでいくため、重要な情報や結論から書く必要があります。また、多くのユーザーが短時間でサッと読む傾向があり、飛ばし読みされても理解できるよう論理的かつ分かりやすい文章が求められます。また、多くのユーザーが検索エンジンを利用していることを考えると、SEOに効果的な文章を作成できることが理想的と言えるでしょう。SEOライティングのより詳しい情報は、『初心者でも書ける!SEOライティングの基本』で解説しています。合わせてご覧ください。2.Webライティングのおすすめ練習方法 ライティングスキルの向上は一朝一夕にはいきませんが、練習に時間をかけ、しっかりと経験を積めば上達していきます。Webライターに求められるスキルを理解したうえで、次の4つの練習方法を試してみましょう。 ①.ライター向けの書籍を読む まずは、Webライティングに特化した書籍を読み、知識を付けましょう。最近では、ライター職の人が増えていることもあり、さまざまなライティングのノウハウ書籍が出版されていますが、中でもWebライティングに的を絞った本はおすすめです。Webライティング専門の書籍はSEOについても解説しているケースが多く、検索エンジンに評価される文章についても学べます。また、これからWebライティングを学ぶ人は、全てを網羅した分厚い解説書で一気にステップアップを目指すよりも、分かりやすく読みやすい初心者向けの書籍から入ると良いでしょう。練習問題が付属している書籍もあるため、何冊か読んでみてライティングの基礎力を養いましょう。 ②.心に残った文章をノートに写す お金を払って読む本は熟読される傾向が強いですが、Web上の文字は斜め読みされてしまいます。きれいな日本語を心がけることはもちろんですが、目を引くような表現を身に着けなければいけません。書籍や新聞、SNS、コラムなどさまざまな媒体や形式の文章に触れ、良い文章・心に残ったキャッチコピーがあれば、ノートに書き写して自分のものにしていきましょう。また、途中で分からない単語が出てきたときは、辞書を引いて書き溜めておくと、実践的な語彙力が高まっていきます。 ③.構成から考える Webページを訪れるユーザーは、何かしらの目的意識を持って閲覧しているため、ページ内で主張したいポイントを明確に提示しなければなりません。そのためには、ただ漫然とライティングをするのではなく、ユーザーが何を知りたくて訪れるのかを考え、論理的に文章を組み立てる必要があります。文章を執筆する前に導入文、本文、結論それぞれで何を伝えたいかを定めた構成を作成することで、伝えたい内容がブレず、ユーザーにとって分かりやすいコンテンツが出来上がります。文章力だけでなく「構成力」も上達するように、構成を作成する練習も積んでおきましょう。 ④.何度も書いてPDCAを回す PDCAとは、Plan(計画)・ Do(実行)・Check(評価)・ Action(改善)を繰り返し、品質を管理・改善していく手法を指しますが、これはWebライティングのスキル向上においても当てはまります。ブログを例に見ると、ただコンテンツを更新するのではなく、掲載したコンテンツのうちどのような文章が好反応を得たか、アクセス数が伸びたかを検証して、次のライティングに活かすことなどが考えられます。また、記事を執筆する際は、5時間かけて1つの文章を完成させるより、3時間で完成させて、見直しと書き直しに2時間使った方が、記事がブラッシュアップされ良い文章になります。 3.Webライティング前に必ず行いたい準備 質の高い記事を執筆するには練習だけではなく、ライティング前の準備がとても重要です。文章作成前に必ず行いたい2点をご紹介します。 文章を読むユーザーとニーズを推測する 文章を誰が読むかを想像し、架空のユーザー像(ペルソナ)を設定しましょう。同じ恋愛に関するコラムを執筆する場合でも、学生を対象として書く場合と、婚活中の社会人を対象として書く場合では、記事のテイストや取り上げる内容は大きく異なります。まずは、検索されるであろうキーワードから推測してユーザー像を仮定し、そのユーザーの検索意図を考慮してライティングを行うことで、ターゲットに刺さる文章を作成できます。 ゴールを設定する ユーザーが文章を読んだ後、定期的に訪問してコンテンツを閲覧して欲しいのか、見込み客にしたいのか、自社商品・サービスを販売したいのかによってコンテンツに求められる要素も変化します。その文章を読んだユーザーに、どのような行動を取ってもらいたいかというゴール(目的)を設定し、ページ構成を決めることが重要です。この記事ではご紹介できなかった「リライトスキル」に関しては、『SEOに効果的なリライト方法と上位表示の秘訣』でご紹介しています。ライター必見ですので、ぜひご覧ください。4.まとめ Webライティングには、紙媒体とは異なるスキルが求められるため、まずは書籍などを活用して基礎的なWebライティングの知識を取り入れましょう。知識を身に付けたら実際に執筆してブログなどに掲載し、結果の検証を何度も繰り返すことで、徐々に総合的な力を伸ばすことが可能です。独学であっても、ライティングスキルは上達します。記事を執筆する際は、常にユーザーのニーズを推測し、記事の最終目的を見据えることを忘れないようにしましょう。
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2024.04.10 WEB制作
- ペルソナの作り方|マーケティング、Web制作で効果を出すための設定ポイント・注意点を解説
- Webサイト制作時のコンセプトやプロモーション戦略などのマーケティングに関する戦略を立案する際に重要なのが「ペルソナ設定」です。 当然のことながら、企業のマーケティング担当者は自社のターゲットユーザーを把握しています。ただ、ターゲット属性しか把握していないケース、何となくペルソナを想定しているケース、ペルソナ設定をしていたとしても数年前に一度設定したままで見直しが行われないケースなど、企業として正確なペルソナ設定を実施していないケースは少なくありません。 そこで、今回はペルソナ設定の重要性や具体的な方法、注意すべきポイントについてご紹介します。 1.ペルソナとは ペルソナとは「自社サービスのユーザーとして具体的に仮定した人物像」のことです。ペルソナを作成すると多様化した顧客像の中から自社の顧客となり得るユーザー像を絞り込めるので、社内での認識の齟齬が起きにくくなる、商品や広告の訴求力を向上させられるといったメリットがあります。 ペルソナと近しい意味合いを持つ言葉に“ターゲット”があります。ここでは、ターゲットと比較しながらペルソナについてみてみましょう。 ターゲットは、「年齢」「性別」「居住地」「職業」「未既婚」「子供の有無」など、対象ユーザーの属性情報となります。それに対してペルソナは、直訳すると“人格”で、そのターゲットの「おかれた状況」「悩み」「課題」「生活習慣」など、ユーザーのインサイト(心理)を含めた人物像のことです。 もし、ペルソナを設定せずターゲットのみを共有してプロジェクトを進めると、チーム間で想定するユーザー像に個人差が生じ、行き違いが起こることも少なくありません。 「30代、既婚女性、子供あり、会社員」というターゲット向けに化粧品の広告戦略を立案する場合、ターゲットを踏まえて広告を出稿するメディアを選定するため、「30代、既婚女性、子供あり、会社員」が集まるメディアへの露出が考えられます。 (30代女性既婚会社員が閲覧するメディア例)育児サイト アパレルサイト レシピサイト 婚活サイト グルメサイト Q&Aサイト など→この場合、選定するメディアの幅が広いため、対象メディアの絞り込みが困難になります。 一方、ペルソナを設定した場合、下記のようにユーザー像に対する対象メディアを絞り込むことができます。 ペルソナA)30代、既婚女性、子供あり、会社員、仕事と育児の両立が大変、夫が育児を手伝ってくれない、夫婦喧嘩が絶えない。育児サイト/アプリ 夫婦の悩みに関するQ&Aサイト/アプリペルソナB)30代、既婚女性、子供あり、会社員、家族でいることが幸せ、幸せが続けばいい、家族全員の趣味は旅行育児サイト/アプリ 旅行サイト/アプリ→ここまで絞り込めれば、精度の高いメディア選定が可能になります。 このようにペルソナは、ユーザーのインサイトを含めて具現化することで、精度の高いマーケティング戦略のプランニングを可能にするものです。同時に、マーケティング活動に携わる関係者が特定のターゲットを想定することができ、常に同じ方向を向いてプロジェクトを進めることができるのです。 2.ペルソナ設定の流れ それでは、実際にペルソナ設定を行う手順をご紹介します。 リアリティのある人物がゴール ペルソナ設定のゴールは、チーム全員が同じユーザー像を想像できるリアリティのある人物像を描くことです。 架空の人物を想像で作ることが難しい場合は、身近にペルソナに近い人がいないか探してみましょう。もしいれば、その人にインタビューやアンケートを行うことで、ターゲットに近いペルソナを作成することが可能になります。 情報収集を行う まずは、情報収集を行います。 基本的なものにはインタビューや座談会などの聞き取り調査がありますが、本音が聞けないと感じた場合は無記名アンケートも有効な手段です。 そのほか、自社サイトのアクセス解析やデータ、公的機関が公開している調査データなど可能な範囲で情報収集を行っていきます。 十分に情報収集ができたら、ユーザーの情報をグルーピングしていきます。 1人の顧客像を作る 情報収集が終わったら、実際にペルソナを作成する段階に入ります。情報収集から得た内容をもとに、下記のような項目を決定していきましょう。年齢 性別 職業 年収 趣味 特技 住んでいる地域 一人暮らしか実家暮らしかその他にも、スマホの使用頻度、よく使うアプリ、利用しているSNSと使用頻度、現在の悩み事、休日の過ごし方など、プロジェクトやPDCAサイクルの頻度に合わせてより細かく設定していきます。 また、1人のペルソナでは見えなかったポイントが、複数のペルソナから浮かび上がってくることもあります。必要に応じていくつか設定しましょう。 3.ペルソナ設定の注意点 ペルソナを設定する際、注意すべきポイントが3点あります。作り上げたペルソナを最大限に活かせるように、作成中と作成後に注意すべき点をお伝えします。 目的に合わせて設定する ペルソナは目的に合わせて設定する必要があります。 ペルソナを作成することでターゲット顧客を想定しやすくなり的確にマーケティングを行うことができますが、商品・サービスごとに目的が変わる場合はペルソナも変えるべきです。 例えば、同じ会社のA商品のプロモーションでは、学生と主婦が対象ユーザーであれば、学生と主婦のペルソナを作るべきで、B商品のプロモーションで対象ユーザーが違えば、別のペルソナを設定する必要があるでしょう。 自社の理想像とは切り離して考える ペルソナは自社のサービスや商品に興味を持っている(もしくは興味を持つと考えられる)ユーザーのイメージ像です。 自社の製品やサービスありきでペルソナを設定すると、「興味を持ってほしいユーザー」を設定してしまい、消費者ニーズとのギャップが発生することも少なくありません。自社としては20代女性をターゲットとしたサービスでも、実際に興味を持っているペルソナが30代女性になることもあります。 先入観や思い込みは排除して、あくまでも情報収集で集めたデータをもとに「興味を持っているユーザー」「これから興味を持つであろうユーザー」を作り上げていきましょう。 定期的に見直す ペルソナは一度作り上げたらそれで終わりではありません。 作ったペルソナが実際のユーザーとずれている可能性や、時代の流れとともに消費者意識が変化していく可能性もあります。 定期的に見直して改善を重ねることで、プロジェクトに合ったペルソナが成長していきます。企画の進行中であっても、ペルソナの見直しは必ず行っていきましょう。この記事では紹介しきれなかったペルソナ設定の注意点とうまく有効活用する方法に関しては、『ペルソナ設定の注意点と活用方法』で解説しています。ぜひご覧ください。 4.まとめ マーケティングに関する戦略立案に欠かせない「ペルソナ設定」。知識はあっても、実際に作ろうとすると具体的に何をしたらいいか分からず戸惑うことも多いかと思います。 しかし、しっかり手順を踏み、注意点を守ればきっと役立つペルソナを作ることができるはずです。 本記事を参考にペルソナを設定し、是非、プロジェクトに役立ててください。
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2024.04.10 WEB制作
- コンテンツマーケティングとWebマーケティングの違いとは|コンテンツマーケティングが注目を集める理由
- コンテンツマーケティングは、Web施策の主流になりつつありますが、Webマーケティングとなにが違うのか、いまいち分からないという方も多いのではないでしょうか。今回は、Webマーケティングとコンテンツマーケティングの違いや特徴、コンテンツマーケティングがここまで注目を浴びるようになったきっかけについて紹介します。1. Webマーケティングとコンテンツマーケティングの違いWebマーケティングとコンテンツマーケティングは、両者には明確な違いがあります。そもそも概念が違うのです。Webマーケティングとは、集客や接客、追客などWebを使ったマーケティング施策全般のことであり、広告などの販促やSEO対策、SNSといったあらゆる手法が含まれます。一方で、コンテンツマーケティングは、ユーザーにとって有益と考えられるコンテンツ(コラムや動画など)を作成し、ユーザーとの接点や関係性を築くことによりブランディングやコンバージョンを促すための手法です。つまり、コンテンツマーケティングはWebマーケティングの手法の一部であり、概念的にはまったく異なると言えるでしょう。2. Webマーケティングの手法Webマーケティングにはどのような手法があるのか、一部を簡単に紹介します。SEOSEOはSearch Engine Optimizationの略語で、日本語では「検索エンジン最適化(日本ではGoogleの検索エンジンを指すことがほとんどです)」と呼ばれる集客手法です。ユーザーの多くが検索エンジンを活用することから、自社サイトを検索上位に表示する施策はWebマーケティングにおいては必須の施策といえます。SEOを対策した場合、そのWebページを上位表示するためにはある程度時間がかかるため、即効性はないものの、上位表示に成功した場合には長期的な自然流入が見込めることが特徴です。Web広告Web上に掲載される広告も、Webマーケティングの施策のひとつです。インターネット広告や、デジタル広告と呼ばれることもあります。Web広告にはユーザーの検索行動に連動したリスティング広告やSNSユーザーをターゲティングするSNS広告、アフィリエイターにリンクを貼ってもらい成果に対して報酬を支払うアフィリエイト広告など、さまざまな手法があり、ターゲティングや掲載メディアなどそれぞれ特徴が異なります。SNSマーケティングSNSマーケティングは、TwitterやFacebook、Instagramなどを運用しながらファンを増やしてエンゲージメントを高めるマーケティング手法です。SNSを介して情報を発信することで、ブランドや商品の認知度を高めることが目的ですが、顧客と直接コミュニケーションを取ることで関係を構築していくことが魅力です。UI改善自社サイトのUIを改善することも、Webマーケティングのひとつです。ユーザーにとって使いやすいサイトにすることで、直帰率の低下や回遊性の向上、コンバージョン率改善などにつながります。Web接客ツールWeb接客ツールとは、チャットボットやポップアップバナーなどが可能なツールを導入し、サイト上でユーザーを接客しながらコンバージョンまで誘導するツールです。適切なタイミングでバナーなどを表示させることで、購入までのサポートや離脱を防ぎ、顧客満足度を上げつつ離脱率を改善できることが特徴です。メールマーケティングメールマーケティングは、ステップメールやキャンペーンメールなど、主にメルマガを活用してユーザーとの関係を構築する手法です。「今すぐ購入するつもりはないけれども商品には興味はある」「また機会があれば買いたい」という潜在顧客に定期的にアプローチをすることで、効果的に購買意欲を高めていきます。3.コンテンツマーケティングの手法コンテンツマーケティングでは、記事やプレスリリースはもちろん、プロモーションビデオやウェビナーといった動画コンテンツ、ホワイトペーパーや商品カタログなどの資料など、あらゆるものがコンテンツとして考えられます。こういったコンテンツを、顧客のカスタマージャーニーのステップに応じて使い分け、組み合わせることで自社のサービスや商品が売れる仕組みを作っていきます。また、コンテンツマーケティング=コンテンツSEOと考えている方も多いですが、厳密には異なります。検索エンジンからの評価を高くする記事を作成して集客を目的とするコンテンツSEOに対して、コンテンツを用いてユーザーのナーチャリングを行うことが、コンテンツマーケティングの本来の役割です。4.なぜコンテンツマーケティングが注目されるのか?それでは最後に、コンテンツマーケティングが注目される理由を解説します。SEOの歴史の変遷前述の通り、SEOとは検索エンジン最適化であり、検索結果に対象ページを上位表示させ、集客をアップすることを目的とします。Webサイトが急増しはじめた2003年ぐらいには、外部リンクの数や質が重要視されていたため、被リンクによる外部対策をすればWebサイトの質が低くても検索結果で上位表示することが可能でした。しかし、検索エンジンは、「ユーザーがいち早く知りたい情報にたどり着けること」を目的として、アップデートを繰り返してきました。その結果、コピーされたコンテンツやユーザーにとって有益ではないコンテンツは、上位表示されない状況になっています。Googleも質の良く、ユーザーのインテント(検索意図)に合ったコンテンツを上位表示させると発表しています。インバウンドマーケティングの重要性の高まり「PC⇒ガラケー⇒スマホ⇒IoT」とインターネットの活用が一般的になるにつれ、ユーザーのネットリテラシーは高まり、広告慣れをする人も増えていきました。その結果、広告はタップしてもらえず、ポップアップはブロックされるなど、アウトバウンド型のマーケティング手法の難易度は年々上昇しています。以前は新規顧客を容易に集めることができていた手法も通じにくくなったことで、潜在層の育成(ナーチャリング)や既存顧客の囲い込みといった、インバウンド型のマーケティング手法に本腰を入れる企業が増え、代表的な施策であるコンテンツマーケティングの注目度も高まっていきました。5.まとめWebマーケティングはWeb上で行う様々な施策の総称であり、その中の一つにコンテンツマーケティングがあります。数ある手法の中でも、インバウンド型であるコンテンツマーケティングの重要は高く、今後も欠かせない施策の一つといえるでしょう。これからコンテンツマーケティングを始める方は、まずは優良コンテンツの作成からスタートしてはいかがでしょうか。
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