顧客関係管理(CRM)

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  • 2024.04.10 顧客関係管理(CRM)

    メルマガの開封率が上がる配信時間は?成果が出やすい時間帯を知る方法
    メルマガは配信時間ひとつで成果が左右するため、どの時間に配信を行うべきか頭を悩ます人も多いでしょう。ここでは、一般的な配信時間の目安と最適な配信時間の調べ方を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 1.メルマガは配信時間によって成果が変わる メルマガの配信時間は、メルマガの成果を左右するとても重要なファクターです。配信時間によってメルマガの開封率が上下するため、メルマガの内容が良かったとしても、配信のタイミングを誤ると開封率アップにつなげることはできません。例えば、深夜に配信を行っても就寝中のユーザーが多いため開封される見込みは少なく、ユーザーが目を覚ます頃には大量のメールに埋もれてしまい、メルマガの存在にすら気づいてもらえない可能性があります。大切なメルマガがスルーされないように、ターゲットとなるユーザーの行動パターンを考えて最適な時間にメルマガ配信を行いましょう。 2.メルマガは配信時間の目安 それでは、メルマガの開封率の高い時間帯はいつなのでしょうか。GetRespose社のデータから確認していきましょう。時間別の開封率では、午前9~午後2時、午後5~6時頃に配信したメルマガは開封率が高く、最も開封率が高い時間帯は午後1時で22.15%となっています。一方、午後8時以降は開封率が悪く、午前1時が14.48%と最も低い開封率となりました。続いて曜日別に見てみると、週末より平日のほうが開封される割合が高いことがわかりました。平日は曜日を問わず開封率が20%を超えていますが、土曜日・日曜日になると開封率は17%程度にまで、がくんと下がってしまいます。以上のことから、一般的に平日の午前中からお昼にかけてメルマガを配信すると、メールを開いてもらえる可能性が上がると言えるでしょう。 3.最適な配信時間の調べ方 メルマガの開封率が高い時間帯や曜日には傾向があることがわかりましたが、実際にメール配信を行う際は自社のユーザー特性に合わせていく必要があります。そこで、自社商品やサービスに関するメルマガの最適な配信時間を決めるためにやるべきことをご紹介します。 ①.ライフスタイルとメールの相性を合わせる メルマガ配信に最適な時間帯を見つけるためには、ユーザーのライフスタイルを把握し、メールの内容と照らし合わせて考えることが大切です。まずは、メルマガに登録しているユーザーの属性情報からライフスタイルを想定し、ユーザーがメールを確認できる時間帯を推定します。次に、メールで配信する情報を考慮して、ベストな配信時間を考えていきます。例えば、属性が会社員であれば、平日の昼休みの時間帯に配信するとメールを見てもらえる可能性は高くなります。しかし、メールの内容がセールの情報だと、購入検討する時間がないためスルーされてしまうかもしれません。メルマガで成果を出すには、メルマガ登録者のライフスタイルと配信するメルマガの内容をしっかりと考慮し、配信時間と曜日を考えていく必要があります。 ②.開封率でテストする メールを配信する時間帯と曜日をピックアップしたら、実際にメールを配信して開封率を確かめていきます。配信テストを実施すると、到達率や開封率、クリック率などのレートも確認できますが、配信時間に特別なこだわりがない場合は、開封率の高い時間帯に配信時間を設定すると良いでしょう。 ③.メールの種類によって配信時間を変える 同じユーザーに同じ時間帯で配信しても、メールの種類によって開封率は異なります。すべてのメルマガを同じ時間に配信するのではなく、ステップメール、キャンペーンメールなど、メールの内容に合わせて配信時間を考えていきましょう。また、メールの種類別にテスト配信を行い最適な時間帯を見つけたとしても、定期的に見直しを行うことが必要です。ユーザーの特性やライフスタイルは時代とともに変化するため、一度最適な配信時間を見つけても配信テストは定期的に実施し、現在のユーザーの生活スタイルに合わせてメルマガ配信を行う必要があります。 4.ステップメールの配信時間は固定することも メルマガ配信をするとき、配信時間・曜日をわざと固定するという方法もあります。中でも、ステップメールにおいては配信時間を固定するケースが一般的です。前述したように、ベストな配信時間を見つけるという観点で考えると、定期的に配信時間を変えてテストをすることが重要でが、ステップメールや定期的な情報提供を行う場合は、あえて配信時間・曜日を固定することもあります。これは、配信スタイルを固定化することで、コアなファンの方に「○○社からは△曜日の×時にメルマガが送られてくる」と認識してもらえるからです。メルマガを開封してもらいコンバージョンを目指すのか、顧客のナーチャリング(育成)を行うのかなどで、配信パターンを変えていきましょう。メルマガとステップメールの違いについては「メルマガとステップメールの違いと使い方」をご覧ください。 5.まとめ 今回は、メルマガの最適な配信時間とその見つけ方についてご紹介しました。メールの開封率と配信時間は密接な関係にあるため、適切な時間帯を把握できればきっと開封率を上げることはできるでしょう。本記事を参考に、是非、ベストなメルマガの配信スタイルを見つけてみてください。
  • 2024.04.10 顧客関係管理(CRM)

    メルマガのクリック率は?平均値や目安・計算方法を解説
    メルマガ配信において、気になる指標のひとつであるクリック率。しかし、クリック率を重視して効果測定をするのは得策とは言えません。この記事では、クリック率の目安と開封率・反応率との違い、クリック率の考え方についてまとめています。 1.メルマガのクリック率の目安 メルマガのクリック率は業種や受信環境によって異なりますが、メール配信サービスの「配配メール」によると2~3%程度が平均とされています。クリック率は業種や配信内容、B(企業)向けかC(消費者)向けか、PC用かスマホ用かなどの要素によって変動します。そのため、2~3%という平均値はあくまで目安程度に留めておくと良いでしょう。 2.クリック率と近しい指標の違い クリック率と近しい指標に開封率と反応率の2つがあります。それぞれが何を測るための指標なのか、計算方法と一緒に見ていきましょう。 クリック率とは クリック率は、配信に成功したメールに対し、メルマガに記載されているURLがどの程度クリックされたかを計測するものです。例えば、メールの送信に100アドレス成功し、URLが2回クリックされた場合、クリック率は2%になります。計算式:URLがクリックされた回数÷配信に成功したメール数×100 開封率との違い 開封率とは、配信に成功したメールのうち開封されたメールの比率を表し、メールがどの程度開かれたかを知る指標です。例えば、メールの送信に100アドレス成功し、20アドレスで開封された場合、開封率は20%になります。計算式:開封されたメール数÷配信に成功したメール数×100 反応率との違い 反応率は、開封されたメールに対してURLがクリックされた割合を示すもので、メールを読んだユーザーがどの程度反応したかがわかる指標です。クリック率は配信の有効数全体、反応率は開封されたメールの数を母数としてURLがクリックされた割合を考えるという違いがあります。例えば、20アドレスでメールが開封され、URLが2回クリックされると、反応率は10%になります。計算式:URLがクリックされた数÷開封されたメール数×100 開封率・反応率・クリック率のまとめ メールの送信に100アドレス成功し、20アドレスで開封され、URLが2回クリックされると、次のような数字になります。開封率:20% 反応率:10% クリック率:2%  3.クリック率の考え方 前述のとおりクリック率の平均は2~3%程度とされていますが、数値は目安であり、重視すべきことは、それにより目標が達成できているかどうかです。メルマガを配信する場合、メルマガを配信すること自体が目標ではなく、メルマガを見てもらい、メルマガのコンテンツに興味を持ってもらい、その後、商品購入などのページへ遷移してもらうことが目標になるはずです。その目標を達成する場合、まず配信したメールを開封してもらうことが重要となり、最初のKPIとして設定されます。開封率が良くない場合は、件名や配信時間などを変更して開封率の改善を行います。そして次に考えるのは反応率です。メルマガを開封して読んでもらった後、誘導するページに遷移する率が少なければ、誘導に必要なオファー内容や文章などを変更する必要があります。目標を達成ために使われる指標は上記のように“開封率”や“反応率”であり、クリック率は、全体のメルマガ数でどれくらいクリックがあったかという目安でしかありません。ですので、それぞれの指標の役割をきちんと把握したうえで、メルマガの改善を行っていくことが必要です。メルマガの開封率については『メルマガの開封率を高めるー効果的なタイトルのつけ方ー』で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。4.まとめ メルマガのクリック率は、あくまで目安として活用しましょう。クリック率の他にも開封率、反応率といった指標があり、メルマガの成果を上げるためには開封率と反応率を改善する必要があります。メルマガを改善していく場合には、まず、開封率・反応率をどのように向上させていくか考えてみましょう。
  • 2024.01.12 顧客関係管理(CRM)

    【2024年最新】 ツール提供だけではない、おすすめのCRMコンサル会社7選
    企業とユーザーの接点がデジタルへとシフトし、見込み客のリード獲得からの有料顧客化、あるいは通販事業者におけるトライアル客から定期ロイヤルユーザーへの育成といったCRM(Customer Relationship Management)施策が注目されていることは、改めていうまでもありません。各種プラットフォームやASP/SaaSなどのサービスやツールが日々増えており、選択肢は豊富です。一方、それらのサービスやツールの使いこなし方を利用者側の立場でサポートできる会社は非常に少なく、特にベンダーと紐づかないコンサルティングの選択肢は限られています。この記事では、実際にCRM施策において重要な実務となるCPO・リピート率・LTVのなどのKPI指標の算出方法をご紹介します。また、LTVなどのKPIを改善する具体的な改善策の提示、PDCAを回す業務をサポートしてくれるコンサルティング会社をどのように選定したらよいか、また選ぶ際のポイントについても詳しく解説しています。 Webly編集部おすすめのコンサルティング会社7選についてご紹介しますので、ぜひご覧ください。1.おすすめのCRMコンサルティング会社一覧CRMを取り扱うWebコンサルティング会社は数多くあります。その中からきちんと成果につながる会社を選択することが大切ですが、特にベンダーに左右されず中立的で豊富な経験を持つコンサルはかなり少ないのが実情です。そこで、Webly編集部が厳選したおすすめのCRMコンサル会社を7社ご紹介。CRMの手法やおすすめの選び方とあわせて解説します。社名ECマーケティング船井総合研究所アビームコンサルティングブレインパッドシナジーマーケティングカスタマーリングスNTTマーケティングアクト主な導入実績日本通運、オルビス、ココス、ダイエー、サントリー、伊藤園など比較的地方の中堅から大手企業が中心住友商事、東京海上、味の素、旭化成など超大手ヤフー、アサヒ、キリン、JTなど超大手コスモ石油、JTB、UCC、小林製薬、仙台銀行などJAL、サンスター、りそな銀行など官公庁、地方自治体、大手ホテルチェーン、電気・電力、製薬メーカーなどの超大手コンサルティングの有無コンサルティング自体がメイン大規模なデータ分析を中心としたコンサルティングコンサルティング単独での提供なしコンサルティング費用数十万円~数百万円数百万円~数百万円~数千万円~(推定)ーツール利用料ー月額 数十万円~月額 数万円~月額 数十万円~強み・向いている企業中小・中堅規模のEC/通販企業から大手企業まで業種ごとに優秀なコンサルタントが在籍、戦略立案のフレームワークが豊富大規模なデータ分析を中心としたプロジェクトに向いているメール配信ツールの提供がメイン事業なので、メール配信を中心にCRM施策を実施する社内にCRMの知識がある社員がいる会社に向いている顧客数数十万人以上の通販企業など社内にCRMの知識がある社員がいる会社に向いているコンタクトセンターの導入支援がメイン事業なので、コンタクトセンターの導入支援を中心にCRM施策を実施する会社に向いている弱み・向いていない企業ツールは提供していない(ツールを紹介することは可能)戦略提示中心であり、実務実行までのサポートが弱い担当するコンサルタントによって成果が変動する中堅規模の通販事業、EC事業者には向いていないツールの利用法はサポートしてくれるが戦略は自社で策定する必要があるコンタクトセンターの導入支援がメイン事業なので、コールセンター以外にボトルネックや改善ポイントがある企業には向いていない2.CRMの基礎となる主要な6つの指標についてCRM(Customer Relationship Management)施策を実施する際には、その効果や進捗を測るための様々な指標が用いられます。以下は、CRM施策で頻繁に利用される主要な指標です。指標1:顧客獲得コスト Cost Per Order (CPO)マーケティング・営業活動にかかる費用÷新規顧客数新たに顧客を獲得するのにかかるコストを指します。マーケティングや営業活動にかかる費用を新規顧客数で割って算出します。指標2:Life Time Value (LTV)平均顧客単価×収益率×購買頻度×継続期間顧客が企業にもたらす生涯価値の合計を示す指標です。顧客が生涯でどれくらいの収益を生み出すかを示し、これが高いほど良いとされます。指標3:Churn Rate (チャーンレート、離反率)サービス単価×一定期間で解約した顧客数÷一定期間の総収益×100さある期間内にサービスや製品をやめる顧客の割合です。特にサブスクリプションモデルなどのビジネスで重視される指標です。指標4:Net Promoter Score (NPS)(推奨者数-批判者数)÷回答者総数×100顧客が他人に対して製品やサービスを推奨する確率を示す指標。特定の質問に対する回答をもとに、プロモーター、中立、ディトラクターの3つに分けて評価します。顧客が製品やサービスにどれだけ満足しているかを示す指標としても用いられるのが特徴です。アンケート等を通じて直接顧客からのフィードバックを取得することもあわせて行います。指標5:クロスセル/アップセル成功率アップセル/クロスセルが成功した顧客数÷全体の顧客数×100既存の顧客に関連製品や高価格の製品を売り上げる活動の成功率。この指標が高いと、顧客との深い関係性や付加価値の提供がうまく行われていることを示します。指標6:再購入率(2回目転換率)2回目のリピート購入をした顧客数÷初回購入顧客数× 100顧客が再び製品やサービスを購入する確率を示す指標。高い再購入率は、顧客のロイヤリティや製品の質を示すものとなります。1回目購入から2回目購入への転換率を用いる事が多いです。[word_balloon id="2" size="M" position="L" radius="true" name="" balloon="talk" balloon_shadow="true"]これらの指標は、CRM施策の効果を具体的に把握して改善点や新たな戦略を考えるための基盤となります。適切な指標を選び、定期的にモニタリングすることがCRM施策の成功へと繋がります。[/word_balloon]3.日本におけるCRMの歴史日本におけるCRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)の歴史は、グローバルな動向とは一部異なる特徴を持っています。1990年代後半から、2000年代初頭にかけて、CRMは、主に海外の大手企業での成功事例を背景に、日本の企業にもその必要性が認識され始めます。当初は顧客データベースの構築やセールスフォースオートメーション(SFA)として導入されるケースが多かったのですが、インターネットの普及と共に、オンラインとオフラインの顧客データを一元管理することの重要性が増してきました。多くの企業がCRMシステムの導入を進め、情報の一元化や顧客対応の効率化を図りました。 2000年代半ばになり、SNSやスマートフォンの普及に伴い、マルチチャネルでの顧客接点の増加が課題となります。これに対応するため、CRMの考え方が、単なるシステム導入から、企業全体の顧客中心の経営へとシフトしていきました。 そして、2010年代、AIやクラウド技術の進化により、CRMの機能性が大きく進化しています。顧客の予測分析や、パーソナライズされたマーケティングが可能になり、また、クラウド型CRMサービスの普及により、中小企業でも導入できるサービスが増えてきました。 2020年代になると、 DX(デジタルトランスフォーメーション)の波が到来し、CRMは単なる顧客管理から、データを活用した新たなビジネスモデル創出の基盤としての位置付けが強まってきました。現在はさらに、オムニチャネル戦略の実現や、リアルタイムでの顧客対応が重要となり、CRMの進化が求められ続けています。 日本のCRMはテクノロジーの進化とともに変遷してきましたが、そのCRMの核心にある「顧客との良好な関係を築く」という思想は、時代を超えて変わらない普遍的なものとして、存在しています。4.LTVを改善するためのCRM手法6選LTV(Life Time Value)は、顧客一人当たりからの期待収益の合計を指し、企業にとっての顧客の価値を示す重要な指標となります。このLTVを高めることは、長期的な事業成長の鍵となります。CRMを活用してLTVを向上させるための手法を以下に挙げます。手法1 顧客セグメンテーション顧客を異なるグループやセグメントに分けることで、それぞれのグループに合わせたアプローチやサービス提供が可能になります。例えば、頻繁に購入する顧客と初めての顧客では情報提供の方法やタイミングを変えるなどのアプローチが考えられます。手法2 パーソナライズ・コンテンツの提供顧客の購入履歴や閲覧履歴などのデータを活用して、その人に合った商品やサービスを推薦します。これにより、顧客の満足度が向上してリピート購入の確率が高まります。手法3 顧客アンケートの実施アンケートやレビューを通じて顧客の声を収集します。アンケートから得たフィードバックをもとに商品やサービスの改善を行うことで、顧客のロイヤルティを高めることができます。手法4 休眠掘り起こし施策長らく活動がない、いわゆる休眠顧客をターゲットに特別なオファーや情報を提供する施策です。これにより、再度の購入やサービス利用を促すことができます。手法5 ロイヤルティプログラムの再設計ポイント制度や会員特典を提供することで、顧客のリピート購入を促進します。このようなプログラムは顧客の継続的なエンゲージメントを生むために効果的です。手法6 顧客サービスのコミュニケーション改善購入後のフォローや問い合わせに対する迅速な対応は、顧客の信頼を築く重要な要素となります。長期的な関係性を築くために、アフターサービスの質を向上させることが重要です。[word_balloon id="2" size="M" position="L" radius="true" name="" balloon="talk" balloon_shadow="true"]以上の手法を組み合わせて自社にあった方法を取り入れていくことで、顧客との深い関係性を築くことができます。顧客の信頼度を高めることがLTVの向上につながると考えてください。[/word_balloon]5. CRMコンサルティング会社の選定方法5選最も重要なのはCRMツールの導入ではなく活用法です。CRMツールベンダーだと、自社のツールの販売にもっていくことが提案の主題です。営業は上手でも、導入した後のサポートに不満を持つ企業が多いです。中立的でかつ経験豊富な CRMコンサルを選ぶために、以下の5項目を満たすかどうかで判断することをおすすめします。CRMツール自体・コンサルティング両方に強みがあるか調査・分析だけでなく改善施策を出せるか業界での関連実績があるかプロジェクト開始後にアサインされるメイン担当者の経験があるか抽象的・テンプレート的な指標ではなく、施策と連携する指標を策定できるか6.おすすめのCRMコンサル会社7選これまでの視点を踏まえて、Webly編集部が選んだCRMコンサルティング会社を7社ご紹介します。①ECマーケティング株式会社ECマーケティング株式会社(トップページアンカー)はECサイトやマーケティングサイトに特化したWebコンサルティング会社です。中小・中堅規模のEC/通販企業から大手企業まで社内の状況に合わせたサービスを提供しています。主な導入実績日本通運、オルビス、ココス、ダイエー、サントリー、伊藤園などコンサルティングの有無コンサルティング自体がメインコンサルティング費用数十万円~数百万円ツール利用料ー強み・向いている点中小・中堅規模のEC/通販企業から大手企業まで弱み・向いていない点ツールは提供していない(ツールを紹介することは可能)②株式会社船井総合研究所株式会社船井総合研究所は地方の中堅~大手企業の実績が豊富なコンサル会社です。業種ごとにコンサルタントが在籍しているため自社に合った戦略立案を行うことができますが、実務実行のサポートはやや弱いのが難点。戦略実行のリソースがある企業におすすめです。主な導入実績比較的地方の中堅から大手企業が中心コンサルティングの有無コンサルティング自体がメインコンサルティング費用数百万円~ツール利用料ー強み・向いている点業種ごとに優秀なコンサルタントが在籍、戦略立案のフレームワークが豊富弱み・向いていない点戦略提示中心であり、実務実行までのサポートが弱い担当するコンサルタントによって成果が変動する③アビームコンサルティング株式会社アビームコンサルティングは住友商事や東京海上などの誰もが知る有名企業のCRMも請け負うコンサル会社です。ビッグデータの分析を得意としているため、大企業の事業に向いています。その反面、顧客のニーズに合わせた対応が求められる中堅~小規模の通販・EC事業にはやや不向きです。主な導入実績住友商事、東京海上、味の素、旭化成など超大手コンサルティングの有無コンサルティング自体がメインコンサルティング費用数百万円~ツール利用料ー強み・向いている点大規模なデータ分析を中心としたプロジェクトに向いている弱み・向いていない点中堅規模の通販事業、EC事業者には向いていない④株式会社ブレインパッドブレインパッドはビッグデータの取り扱いに特化したコンサルティングを提供しています。ヤフー、アサヒをはじめとした超大企業での導入実績もあり、その分コンサル費用も推定数千万円~と非常に高額です。主な導入実績ヤフー、アサヒ、キリン、JTなどの超大手コンサルティングの有無大規模なデータ分析を中心としたコンサルティングコンサルティング費用数千万円~(推定)ツール利用料月額 数十万円~強み・向いている点大規模なデータ分析を中心としたプロジェクトに向いている弱み・向いていない点中堅規模の通販事業、EC事業者には向いていない⑤シナジーマーケティング株式会社シナジーマーケティングはCRMコンサルが中心事業ではなく、専門はメール配信サービスの提供です。月間数万円~と比較的安価でメールを利用したCRMツールを提供していますが、施策を扱う戦略面でのサービスは基本的に行っていません。主な導入実績コスモ石油、JTB、UCC、小林製薬、仙台銀行などコンサルティングの有無コンサルティング単独での提供なしコンサルティング費用ーツール利用料月額 数万円~強み・向いている点メール配信ツールの提供がメイン事業であるため、メール配信を中心にCRM施策を実施する、社内にCRMの知識がある社員がいる会社に向いている弱み・向いていない点ツールの利用法はサポートしてくれるが戦略は自社で策定する必要がある⑥カスタマーリングス(株式会社プラスアルファ・コンサルティング)カスタマーリングスは顧客数数十万人以上の大規模な通販企業も取り扱う企業です。コンサルティング事業がメインではないので、導入するのであればツールの使い方が分かる社員がいる環境であることが重要です。主な導入実績JAL、サンスター、りそな銀行などコンサルティングの有無コンサルティング単独での提供なしコンサルティング費用ーツール利用料月額 数万円~強み・向いている点顧客数数十万人以上の通販企業など社内にCRMの知識がある社員がいる会社に向いている弱み・向いていない点ツールの利用法はサポートしてくれるが戦略は自社で策定する必要がある⑦株式会社NTTマーケティングアクトProCXNTTマーケティングアクトは民間企業だけでなく官公庁や地方自治体など公的機関へもサービスを展開している会社です。コンサルティング単独での提供はなく、CRMを利用したコンタクトセンターの導入支援がメインの事業です。主な導入実績官公庁、地方自治体、大手ホテルチェーン、電気・電力、製薬メーカーなどの超大手コンサルティングの有無コンサルティング単独での提供なしコンサルティング費用ーツール利用料月額 数十万円~強み・向いている点コンタクトセンターの導入支援がメイン事業であるため、コンタクトセンターの導入支援を中心にCRM施策を実施する会社に向いている弱み・向いていない点コンタクトセンターの導入支援がメイン事業であるため、コールセンター以外にボトルネックや改善ポイントがある企業には向いていない7.最後にいかがでしたでしょうか?御社のCRM施策立案にお役立ていただけましたら幸いです。また、関連してこのような記事を作成してほしいなどご要望や個別のプロジェクトについてお悩み・相談がございましたら、Webly編集部まで気軽にお問い合わせください。 お問い合わせこの記事をかいた人   Webly編集部 チーフコンサルタント 伊藤 肇2000年からデジタルマーケティング業界で、大手企業のウェブマーケティングを支援。Googleアナリティクスが生まれる前、2002年にサーバーの生ログを集計して「アクセスログ解析」をレポート。Googleアドワーズが生まれる前からWEB広告を担当、当時のコンバージョン計測は手集計。2006年にECサイトを50サイト運営しながら、サイトユーザビリティ改善の重要性に気づき、ヤコブ・ニールセンのホワイトペーパーを入手して、日本のサイトに実際に導入しCVRが向上することを発見。2006年にサイバーエージェント、アルベルト(現アクセンチュア併合)を含め業界をリードする各社を招待して「コンバージョンアップサミット」を主催。以降、800プロジェクトのサイトユーザビリティ改善に携わる。  
  • 2021.07.28 顧客関係管理(CRM)

    月商1000万円未満と月商1000万円以上のネットショップ、 CRMの実施状況に大きな違いが!
    前回は、月商1000万円未満/1000万円以上のネットショップWeb担当者に対して、使用しているASPカートやMAツール、実施しているWebプロモーション、モールへの出店状況などを調査しましたが、今回は、調査・分析方法、集客方法、ユーザビリティ改善状況、リピート促進施策状況などを聞いてみました。今回の調査結果は、全4回の調査結果報告レポートの第4回目となります。ネットショップ動向調査~小規模/大規模ネットショップ~ *第一弾 1回『現在使っているカートシステムの満足度は?』 2回『現在使っているMAツールの満足度は?』 3回『出店しているモールの出店基準や満足度は? パート1』 4回『出店しているモールの出店基準や満足度は? パート2』 5回『月商から見るネットショップのWebプロモーション実施状況』*第二弾 1回『 月商1000万円以上のWeb担当者の約半数がカスタマージャーニーを重視していた!』 2回『ネットショップの流入経路やコンバージョン経路』 3回『ユーザビリティ改善の必要性や実際の改善効果に大きな違いが!』 4回『CRMの実施状況に大きな違いが!』 ←本記事尚、今回アンケートにお答えいただいた方の人数やネットショップ業種などの概要については、本アンケート結果の後に記載しています。以下からはネットショップのCRMについて聞いてみた結果です。 1.CRMの重要性 設問:あなたのネットショップにおいてCRMは重要な施策だと思いますか?月商1000万円未満のネットショップでは、「ある程度は重要だと思う」が46.8%で一番多く、次いで「非常に重要だと思う」が20.7%、「どちらでもない」が15.3%となりました。月商1000円以上のネットショップでは、「非常に重要だと思う」が44.5%で一番多く、次いで「ある程度は重要だと思う」が38.2%、「どちらでもない」が7.3%となりました。月商1000万円未満のネットショップでは「非常に重要だと思う」と答えた方が2割程度だったのに対して、月商1000万円以上のネットショップでは半数近くが「非常に重要だと思う」と答えています。CRMは、メルマガ、LINE、アプリプッシュ通知、ハガキ等でのDMなどにより、1度購入したユーザーに再度購入を促す効果があります。ネットショップの購買ユーザーが多ければ多いほど、メルマガなどを配信できるユーザーの数が多くなり、リピート率が上がることでリピート数が多くなります。同じリピート率でもユーザーを多く抱える大規模ネットショップの方がリピート数(売上)が多くなるのです。そうした傾向があるためか、小規模ネットショップよりも大規模ネットショップのWeb担当者の方が、CRMでの売上貢献の効果や重要性を感じているのではないでしょうか。次は、CRMの実施有無を聞いてみました。  2.CRMの実施有無 設問:あなたのネットショップにおいてはCRM施策を実施していますか?月商1000万円未満のネットショップでは、「実施している」が66.7%で、「実施していない」が33.3%という結果になりました。月商1000万円以上のネットショップでは、「実施している」が87.3%で、「実施していない」が12.7%という結果になりました。月商1000万円以上のネットショップのWeb担当者は、CRMの重要性を理解している方が多いためか、9割近くのネットショップがCRMを実施しています。月商1000万円未満のネットショップでも6割以上が実施していて、CRM施策は、ネットショップの施策としては、“実施すべき施策”という考え方は、年商の大小関係なく、ある程度、定着しているといえるでしょう。次は、CRMを実施しているネットショップに、具体的なCRMの施策について聞いてみました。  3.CRMでの実施施策 設問:前問で「実施している」と答えた方にお聞きします。以下のCRM施策で実施しているものを教えてください。月商1000万円未満のネットショップでは、「LINEメッセージ配信」が67.6%で一番多く、次いで「メルマガ配信」が63.5%、「ダイレクトメール」が44.6%。月商100万0円以上のネットショップでは、「LINEメッセージ配信」が76.0%で一番多く、次いで「メルマガ配信」が69.8%、「ダイレクトメール」が59.3%という結果になりました。月商1000万円未満/月商1000万円以上のネットショップともに、LINE、メルマガ、DMの順となっていて、LINEのメッセージ配信が従来CRMの主流であったメルマガ配信を上回わるという興味深い結果となりました。次は、メルマガ、LINEメッセージ配信、アプリプッシュ通知、それぞれの実施施策を見てみましょう。  4.メルマガ、LINEメッセージ配信、アプリプッシュ通知での実施施策 設問:前問で「メルマガ配信」「LINEメッセージ配信」「アプリプッシュ通知」と答えた方にお聞きします。以下のどの施策を行っていますか? 月商1000万円未満 月商1000万円以上全体的に、都度配信と定期的なキャンペーンなどの配信が多く、ステップを踏んだ配信は実施している割合が低くなります。ただ、月商1000万未満のネットショップがステップを踏んだ配信が20~30%台であるのに対して、月商1000万円以上のネットショップは、半数以上がステップを踏んだ配信を実施しているようです。ステップを踏んだ配信には、専用のツールを導入する必要があることやLINEメッセージ配信やアプリプッシュ通知でステップを踏んだ配信を実施する際には、ツールのオプション料金がかかるケースが多いことから、コスト面でも売上の高くないネットショップにはハードルが高いのかもしれません。最後に、CRM施策をアウトソースしているかどうか聞いてみました。  5.CRM施策のアウトソース状況 設問:前問で「実施している」と答えた方にお聞きします。CRM施策は外注していますか?(したことがありますか?)月商1000万円未満のネットショップでは、「制作関連のみ外注している」が39.2%で一番多く、次いで「すべて外注している」が32.4%、「戦略や分析のみ外注している」が17.6%、「外注せずに全て自社で行っている」が10.8%。月商1000万円以上のネットショップでは、「すべて外注している」が39.6%一番多く、次いで、「制作関連のみ外注している」が29.2%、「外注せずに全て自社で行っている」が17.7%「戦略や分析のみ外注している」が13.5%という結果になりました。月商1000万円未満のネットショップ方が全て外注している割合は低いですが、全て自社で実施してる割合も低く、月商1000万円以上のネットショップの方は全て外注している割合が高いですが、全て自社で行っている割合も高い結果となっています。  6.まとめ 今回は、月商1000万円未満のネットショップと月商1000万円以上のネットショップのCRMの実施状況に関する調査結果を見てみました。結果、月商1000万円未満、月商1000万円以上のネットショップでのCRMに関する考え方や実施有無などについては大きな差があることがわかりました。CRMは、メルマガ、LINE、アプリプッシュ通知、ハガキ等でのDMなどにより、1度購入したユーザーに再度購入を促す効果があり、効果が出た場合、ネットショップの購買ユーザーが多ければ多いほど、リピート数(売上)が多くなります。こうしたことから、どうしても、購入ユーザー数が少ないネットショップでは効果が感じられない側面が出てしまいます。ただ、月商1000万円未満のネットショップでも6割以上がCRM施策をやっている結果となっているのは、規模が小さいネットショップでも、一定の効果が出ているといえるのではないでしょうか。**************************************************************** CRMに興味がある方はこちらもご覧ください。 〉〉〉 戦略的CRMコンサルティングサービス **************************************************************** 【本アンケートの回答者やネットショップの概要】アンケート回答者:           月商1000万円未満のネットショップのWeb担当者111人 月商1000万円万円のネットショップのWeb担当者111人 アンケート回答期間:       2021/04/08-2021/04/09■ネットショップの業種設問:あなたが担当しているWebサイトの業界(複数ある場合は最も売り上げの大きなサイト)をお答えください。月商1000万円未満、月商1000万円以上のネットショップともに、「総合小売」が圧倒的に多く、次いで「アパレル」となっています。特徴的なのは、月商1000万円未満のネットショップでは、「教育・教材」(5.4%)で上位にいるのに対して、月商1000万円以上のネットショップではほとんどなかったことです。全体的に「総合小売」「アパレル」が圧倒的に多く、次いで「ソフトウェア」「化粧品」「健康食品・サプリ」が多い割合を占めるといった傾向は、月商にかかわらず大きく変わりはない結果となりました。 本調査に関するお問い合わせ先 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ECマーケティング株式会社 〒105-0013 東京都港区浜松町2-1-13 芝エクセレントビル7F TEL : 03-6435-9540  FAX : 03-6435-9440 Mail: info@ecmarketing.co.jp
  • 2021.06.24 顧客関係管理(CRM)

    月商1000万円未満と月商1000万円以上のネットショップでは ユーザビリティ改善の必要性や実際の改善効果に大きな違いが!
    前回は、月商1000万円未満/1000万円以上のネットショップWeb担当者に対して、使用しているASPカートやMAツール、実施しているWebプロモーション、モールへの出店状況などを調査しましたが、今回は、調査・分析方法、集客方法、ユーザビリティ改善状況、リピート促進施策状況などを聞いてみました。今回の調査結果は、全4回の調査結果報告レポートの第3回目となります。ネットショップ動向調査~小規模/大規模ネットショップ~ *第一弾 1回『現在使っているカートシステムの満足度は?』 2回『現在使っているMAツールの満足度は?』 3回『出店しているモールの出店基準や満足度は? パート1』 4回『出店しているモールの出店基準や満足度は? パート2』 5回『月商から見るネットショップのWebプロモーション実施状況』*第二弾 1回『 月商1000万円以上のWeb担当者の約半数がカスタマージャーニーを重視していた!』 2回『ネットショップの流入経路やコンバージョン経路』 3回『ユーザビリティ改善の必要性や実際の改善効果に大きな違いが!』 ←本記事尚、今回アンケートにお答えいただいた方の人数やネットショップ業種などの概要については、本アンケート結果の後に記載しています。以下からはネットショップのユーザビリティ改善について聞いてみた結果となります。 1.ユーザビリティの重要性 設問:あなたのネットショップにおいてユーザビリティ改善は重要だと思いますか?月商1000万円未満のネットショップでは、「ある程度は重要だと思う」が46.8%で一番多く、次いで「非常に重要だと思う」が27.9%、「どちらでもない」が11.7%となりました。月商1000万円以上のネットショップでは、「非常に重要だと思う」が50.0%で一番多く、次いで「ある程度は重要だと思う」が35.5%、「どちらでもない」が9.1%となりました。月商1000万円未満のネットショップでは「非常に重要だと思う」と答えた方が3割以下だったのに対して、月商1000万円以上のネットショップでは半数が「非常に重要だと思う」と答えています。ユーザビリティ改善は、Webサイトの導線、ページ構成、デザインなどを改善して、ユーザーが目的のページにたどり着きやすいように構成・デザインする改善手法で、コンバージョン率を上げる効果があります。ネットショップへの訪問ユーザーが多ければ多いほど、コンバージョン率を改善した場合のコンバージョン数が多くなるため、アクセス数の多い大規模ネットショップでは、同じコンバージョン率でも、大規模ネットショップの方がCV数は多くなります。そうしたこともあってか、小規模ネットショップよりも大規模ネットショップのWeb担当者の方が、ユーザビリティ改善の重要性を経験値から感じているのではないでしょうか。次は、ユーザビリティ改善の実施頻度を聞いてみました。  2.ユーザビリティ改善の実施頻度 設問:あなたはネットショップでユーザビリティに関して分析や改善を行っていますか?月商1000万円未満のネットショップでは、「年に数回は行っている」が26.1%で一番多く、次いで「リニューアルの際に行っている程度」が23.4%、「全く行っていない」が19.8%という結果になりました。月商1000万円以上のネットショップでは、「ほぼ毎日行っている」が27.3%で一番多く、次いで「リニューアルの際に行っている程度」が18.2%、「年に数回は行ってる」が16.4%という結果になりました。月商1000万円以上のネットショップのWeb担当者は、ユーザビリティの重要性を理解している方が多いためか、年に数回以上行っているネットショップは8割近くになっています。ユーザビリティ改善を全く実施していないのは5%以下ですが、月商1000万円未満のネットショップでユーザビリティ改善を全く行っていないのは2割近くとなっています。月商1000万円未満のネットショップと月商1000万円以上にネットネットショップのユーザビリティ改善に対する認識がここでも大きく違っていることがわかります。次は、Web担当者が重要視しているチャネルについて聞いてみました。  3.ユーザビリティ改善の効果 設問:ユーザビリティ改善を「行ったことがある」と答えた方にお聞きします。ユーザビリティ改善により効果を感じましたか?月商1000万円未満のネットショップでは、「若干の効果はあった」が51.7%で一番多く、次いで「ある程度効果はあった」が21.3%、「割と効果があった」が12.4%。月商1000万円以上のネットショップでは、「若干の効果はあった」が33.3%で一番多く、次いで「非常に効果があった」が30.5%、「ある程度効果はあった」が17.1%という結果になりました。月商1000万円未満のネットショップでは、「非常に効果があった」と答えた方が5%以下でしたが、月商1000万円以上のネットショップでは3割以上の方が「非常に効果があった」と答えていて、その効果を実感していることがよくわかる結果となりました。最後にユーザビリティ改善を外部の会社にアウトソースしているかどうかを聞いてみました。  4.ユーザビリティ改善のアウトソース有無 設問:ユーザビリティ改善を「行ったことがある」と答えた方にお聞きします。ユーザビリティ改善は外注したことがありますか?月商1000万円未満のネットショップでは「リニューアル時などには外注している」が44.9%、次いで「ほぼ自社で実施するがたまに外注している」が24.7%、「定期的に外注している」が15.7%。月商1000万円以上のネットショップでは「定期的に外注している」「リニューアル時などに外注している」が同じく35.2%、「ほぼ自社で実施するがたまに外注している」が15.2%という結果なりました。月商1000万円未満、月商1000万円以上のネットショップともに、「外注せずに自社で行っている」という回答が15%程度と低く、ユーザビリティ分析や改善は専門性の高い分野で、自社で実施することがそう簡単ではないことが伺えます。  5.まとめ 今回は、月商1000万円未満のネットショップと月商1000円以上のネットショップのユーザビリティ改善に関する調査結果を見てみました。結果、月商1000万円未満、月商1000万円以上のネットショップでのユーザビリティ改善に関する考え方や効果に対する恩恵はかなり差があることがわかりました。ユーザビリティ改善は、コンバージョン率をアップさせるという効果があるため、どうしてもユーザー数が多いネットショップの方が効果を感じられる施策と言えます。逆に言うと、大規模ネットショップでのユーザビリティ改善は必要不可欠な施策といえるのではないでしょうか。 **************************************************************** ユーザビリティ改善に興味がある方はこちらもご覧ください。 〉〉〉 サイトユーザビリティ改善サービス ****************************************************************   6.本アンケートの回答者やネットショップの概要 アンケート回答者: 月商1000万円未満のネットショップのWeb担当者111人 月商1000万円万円のネットショップのWeb担当者111人 アンケート回答期間:2021/04/08-2021/04/09■ネットショップの業種設問:あなたが担当しているWebサイトの業界(複数ある場合は最も売り上げの大きなサイト)をお答えください。月商1000万円未満、月商1000万円以上のネットショップともに、「総合小売」が圧倒的に多く、次いで「アパレル」となっています。特徴的なのは、月商1000万円未満のネットショップでは、「教育・教材」(5.4%)で上位にいるのに対して、月商1000万円以上のネットショップではほとんどなかったことです。全体的に「総合小売」「アパレル」が圧倒的に多く、次いで「ソフトウェア」「化粧品」「健康食品・サプリ」が多い割合を占めるといった傾向は、月商にかかわらず大きく変わりはない結果となりました。  
  • 2020.11.11 顧客関係管理(CRM)

    ECサイトでCRMを活用してリピーターを増やす方法
    ECサイトは実店舗とは異なり、顧客の顔を直接見られません。対面でのコミュニケーションがないため、どうしても、ひとりひとりの反応や会話からニーズを探り提案するということが難しくなります。その反面、全国・全世界から顧客が集まり、数多くの顧客情報をデータとして蓄積できるというメリットがあります。このメリットを活かし、データ分析を通して顧客のニーズを探り、リレーションを深める施策がCRMです。この記事では、ECサイトにおけるCRMの重要性や進め方、注意点を詳しく解説します。 1.ECサイトにおけるCRMの意義 商品Aを購入したユーザーに商品Bのクーポンを配信する、商品Cを定期購入したユーザーにステップメールを配信するなど、数多くのECサイトでCRM施策が行われています。顧客ごとに最適なタイミングで最適な情報やオフォーを提供して継続的な関係性を構築しよう、というのがCRMの本質ですが、今なぜCRMが注目されているのでしょうか。2019年5月に行われたエンパワーショップ株式会社の調査によると、国内ECサイトの数は270万件を突破し、2017年の189万件と比較しても43%増加と急速に増え続けています。ECサイトが増える分価格競争が激しくなり、顧客もECサイトを価格重視で選ぶようになる傾向が見られます。一度購入したユーザーも他のECサイトに目移りすることが増えるため、リピーターになってもらいにくく、新規顧客獲得に奔走することになりかねません。しかし、マーケティング用語には「1:5の法則」という言葉があり、新規顧客獲得には既存顧客に販売する5倍のコストがかかるといわれています。事業を拡大させるためには新規顧客の開拓も欠かせませんが、CRMにより既存顧客との関係性を強めた方が、コスト的にメリットが大きいのです。また、優良顧客に育てることで中長期的に商品を購入してくれるため、LTV(顧客生涯価値:1人の顧客が生涯で企業にもたらす利益)も高められます。ECサイトの売上アップのためには、CRMが欠かせない時代になってきているといえるでしょう。  2.ECサイトにおけるCRM施策の進め方 それでは、ECサイトにおいて実際にCRM施策をどのように行えばいいのでしょうか。進め方を4つのステップに分けて具体的に説明します。 ステップ1.顧客情報の獲得 CRM施策を実行するためには、まず顧客のデータを収集する必要があります。これまでのECサイトや店舗ごとの会員登録データ、営業など各部門が独自に管理していたデータを集め、顧客の閲覧履歴や購入商品、頻度、単価などの情報を一元管理できるようにします。Excelなどで管理することもできますが、今はEC特化型のCRMツールも多いため、今後の活用を考えてCRMシステムを導入した方が良いケースが多いでしょう。 ステップ2.顧客情報の分析 次に、集めた顧客情報を分析して、セグメント分けをしていきます。CRM分析には初回購入を行った新規顧客のうち、2回目の購入に進んだ顧客の割合であるF2転換率や、次回購入までの期間を分析する購入サイクルなど、さまざまな指標があります。これらの指標を分析して顧客のセグメント分けを行います。例えば、「A商品の初回購入者」「180日間購入がないユーザー」などです。このセグメント分けがCRMの効果を左右しますので、適切なセグメント分けが重要となります。CRMにおける顧客のセグメンテーションについては『CRMの分析方法と活用事例~代表的かつ効果的な3つの分析方法~』で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。ステップ3.アプローチ方法を決めて実行する セグメント分けした顧客のどの層に対して、いつ、どんなアプローチをするのかを決定します。アプローチ方法は、メルマガ・LINEの配信やDMの郵送、クーポンプレゼントなど様々です。継続的に商品を購入している優良顧客なのか、しばらく購入していない休眠顧客なのか、顧客のステータスによってアプローチ方法を工夫しましょう。 ステップ4.効果検証を行う 顧客へのアプローチを行ったら、効果検証も忘れてはなりません。メルマガの開封率やクーポンの利用率、売上、リピート率、単価がどれくらい上がったかなど、できるだけ細かく分析していきます。効果検証することによって改善ポイントを見つけ、継続的にPDCAを回すことが重要です。  3.メルマガを使ったCRM施策とは ECサイトにおけるCRM施策の代表的な手法がメルマガ配信です。メルマガといっても、リストの対象者に向けて一斉に同じ内容のメールを配信するのではなく、客一人ひとりのステータスにあわせて文章を変える必要があります。例えば、商品Aを初回購入したユーザー向けには、商品の使い方やノウハウを教えるステップメールを配信する、1年以上再購入がない休眠ユーザー向けにはお得なセットを提案するというように、顧客状況に合わせたアプローチを行うところに意味があります。多様化する顧客のニーズに合わせ、適切なタイミングで適切な内容のメルマガを配信しましょう。  4.ECサイトでCRM施策を進める時にしておきたいこと CRMでは、企業が関わるすべての顧客データを、集積・管理することが大切です。ECサイトだけでなく、実店舗のデータやカスタマーサポートへの問い合わせ履歴など、あらゆる分野のデータを統合しましょう。ECサイトしかない場合でも、商品購入データや会員情報、レビューといったチャネルごとに情報が分断されていると、CRMの効果が十分に発揮できません。様々な角度からユーザーの実態を浮かび上がらせ、ユーザー像を明確にする作業が必要です。顧客一人ひとりに会員IDを付与したりIP情報を活用したりして、一人の顧客に関するデータを一箇所に集めて分析を行うことが重要です。  5.まとめ ECサイトの数が増え、顧客との良好な関係を結びリピーターになってもらうことが難しくなってきた現代では、すでにユーザーとなっている既存顧客を優良顧客に育てるCRM施策の重要性が増しています。CRMは、店舗や部門ごとにデータ管理が分かれていると効果を発揮しないため、一人の顧客は1つのデータと結びつけ、企業全体で一元管理することがもっとも大切です。データを有効活用し、顧客一人ひとりにあった施策を打つことで、優良顧客への育成を進めていってみてください。
  • 2020.08.24 顧客関係管理(CRM)

    CRMとナーチャリングの関係性とメールナーチャリングの方法
    「リードナーチャリング」「CRM」という言葉を聞いたことがある方は多いでしょう。しかしなんとなく意味は知っていても、両者の違いをはっきり答えられない方もいるのではないでしょうか。この記事では、年々重要性を増すCRMとリードナーチャリングについて、それぞれの概要と違い、主なナーチャリング施策であるメールマーケティングの手法について紹介します。  1.CRMとナーチャリングの違い まずは、CRMとナーチャリングの違いを確認しておきましょう。 CRMとは CRMは、Customer Relationship Managementの略語で、日本語では「顧客関係管理」と訳されます。既存顧客の情報を分析し、セグメント分けを行い、顧客ごとに最適なアプローチを行う施策です。顧客ひとりひとりに合わせてアプローチ方法を変えるため、顧客満足度とロイヤリティが上がり、リレーションが強化され、顧客のLTV(Life Time Value)を最大化できるとされています。CRMは、顧客管理を行うITツールであるCRMシステムを指すこともありますが、今回は本来の意味合いであるCRM施策に焦点を当てて解説します。 ナーチャリングとは ナーチャリングとは、潜在層に対して様々なアプローチを行い、将来的に自社の顧客へと育成することを指す用語です。見込み顧客を「リード」、育成を「ナーチャリング」ということから、リードナーチャリングと呼ばれることもあります。ナーチャリングは、具体的な施策というわけではなく、顧客を育成するという概念となります。 CRMとナーチャリングの違い CRMは、初回購入からのリピート購入を目的とする具体的な施策です。一方、ナーチャリングは見込み客を育成して顧客化を目指す概念ため、ナーチャリングを実現する手法の一つとしてCRMが活用されるケースがあります。。Cまた、CRMでは非優良顧客を優良顧客に育成する必要があるため、ナーチャリングが求められる側面もあり、そもそもの意味合いが違います。  2.リードナーチャチングが注目される理由 リードナーチャリングが企業のマーケティング施策として注目されるようになった背景には、2つの理由があります。 重要性が増す優良顧客 CRMでは、定期的にリピートしてくれる優良顧客を増やすことが重視されています。優良顧客は利益貢献度が高いうえに、口コミも期待でき、新たな顧客獲得にも寄与するためです。しかし、優良顧客の育成は難易度が高く有効な手段が取れないと、将来的に優良顧客数が減ってしまうことが予想されます。そのため、CRMを通して優良顧客を育てると同時に、リードナーチャリングにより新規顧客を獲得する必要性があるのです。 購買プロセスの長期化 インターネットの普及により、顧客が得る情報量は膨大なものとなりました。今までは購入検討から購入まで短期スパンで行われていたのに対し、現在はWeb上で情報収集し、他製品と比較。口コミを参考にし、ようやく購入に至るケースが多く、購買プロセスが長期化しています。そのため、会員登録や資料請求などにより接点を持った顧客をナーチャリングして、口コミなどに左右されずに購入してもらうこと、さらには比較検討の段階から購買行動に移ってもらうことがマーケティングにおいて重視されるようになりました。  3.CRMで重要性が高まるメールナーチャリング 顧客をナーチャリングするときには、メールがよく用いられます。無料セミナーやホワイトペーパー、廉価なトライアルセットなどでリードを獲得したあとに有効な、メールを使用したリードナーチャリングの手法を紹介します。 メルマガ メルマガは、代表的なリードナーチャリングの手法です。ユーザーに対し定期的にキャンペーンのお知らせやイベント情報などを配信します。メルマガは大勢の目に触れるため汎用的な内容になることが多く、興味がないユーザーにも届いてしまいますが、登録ユーザー全員に一括で情報配信できる点が魅力的です。メルマガには、見込み客をプロフィールや過去のアクションなどによってグルーピングする「セグメントメール」や、ウェビナーなどのイベント開催をお知らせする案内メールなどがあります。 ステップメール ステップメールは、ユーザーそれぞれのステータスに合わせて段階的にメールを配信する手法です。厳密に言えばステップメールもメルマガに含まれますが、特にナーチャリングに特化したメール手法だと言えます。ユーザーと一口に言っても、「サンプル商品を購入したユーザー」「初回購入したユーザー」とそれぞれステータスが異なります。ステップメールは各ユーザーに「最適な内容を」「最適なタイミングで」「最適な回数」をメール配信するため、効率よくユーザーの購買意欲を高められることが特徴です。ユーザーの段階に合わせて情報を届け、次の段階に進んでもらうという点で、ステップメールはナーチャリングに直結した施策といえるでしょう。  4.まとめ リードナーチャリングは成功すれば売上の増加に直結する有効な施策ですが、成果を上げるためにはCRMの分析と活用が必須と言えます。またリードを獲得したあとにはCRMで顧客を分析し、セグメントやステータスに応じて適切なメール施策を行うと効果的です。今回の記事を参考に、ぜひ成果の上がるリードナーチャリングに取り組んでみてください。
  • 2020.07.08 顧客関係管理(CRM)

    完読されるメルマガは構成が大切!構成の作成方法とコツ
    ユーザーに伝えたい情報を直接配信できるのがメルマガの利点です。では、その届いたメルマガの内容は、ちゃんとユーザーに完読してもらえているでしょうか?たとえ届いても、きちんと本文を読んでもらえていなければユーザーに伝えたい情報が伝達されません。そこで今回は、ユーザーに完読してもらえるメルマガの基本的な構成と、作成のコツを解説します。  1.ユーザーにとって良いメルマガとは メルマガは、ユーザーに対して伝えたい情報をダイレクトに届けることのできる、非常に便利なツールです。しかし、自社がアピールしたい内容だけで作成されたメルマガは、最後まで読まれないどころか、次回以降のメルマガを開封してもらえなくなる可能性があります。そのような内容が何度も続くようであれば、メルマガの購読自体を解除されてしまうことも珍しくありません。メルマガを配信するのであれば、ユーザーが知りたい情報を考え、有益な情報提供を中心に行いながら、自社がPRしたい内容やキャンペーン情報を自然に混ぜることが重要です。お互いにとってメリットのあるメルマガを作成することが、自社のメルマガが愛読されるという結果をもたらします。ただし、どんなにメルマガの内容が良くても、文章が読みにくいと完読してもらえる可能性は低くなってしまうため、メルマガにはユーザーが読みやすい基本的な構成というものが存在します。メルマガの基本構成について次の章から詳しく見ていきましょう。  2.メルマガの基本的な構成 メルマガを構成する基本的な要素は、以下の6つです。ヘッダー リード 目次 コンテンツ(本文) あとがき フッダー各所でどのような内容を記載するべきなのか、それぞれポイントごとに紹介します。 ①.ヘッダー ヘッダーはメルマガのトップ部分に表示されるため、メルマガを開いたユーザーが真っ先に目にする部分です。メルマガの題名や配信日時、配信内容といった情報を、記号などを用いて装飾し視覚的に分かりやすく表現しましょう。どこから届いたメルマガなのか瞬時に理解できるように、毎回のイメージを統一することで、ユーザーの印象に残りやすくなります。一度デザインを決めてしまえば、テンプレートを作成・登録しておくことで、次回以降にメルマガを配信する際の手間が省けるため、非常に便利です。 ②.リード リードは、本文に入る前の導入部分に当たります。ユーザーへの挨拶以外にも、最近のニュースや世間話など、この後の本文も読み進めたくなるように、個性を出したユニークな文章を心がけます。ただし、あまり長々と書くのではなく、メルマガの全体像(テーマ)を簡潔に表現すると良いでしょう。また、メール配信ソフトによっては、文章内にユーザーの名前を差し込む機能があります。「◯◯様、お元気ですか?」など、相手への呼びかけを入れることで、親近感や特別感を抱かせる効果があるため、メルマガの雰囲気や目的に合致するのであれば、積極的に利用しましょう。 ③.目次 ひと目でメルマガの内容が分かるように、目次は必ず入れましょう。メルマガに複数の話題が含まれているなど、本文にボリュームがある場合は特に必要です。情報の取捨選択に忙しいユーザーは、メルマガを斜め読みすることが多くなってしまいますが、目次の中に興味を引く話題があれば、本文に目を通してもらえる確率が上がります。目次を入れる際は、ユーザーの興味を引きそうな言葉を選び、後に続く本文の内容を箇条書きで簡潔にまとめましょう。 ④.コンテンツ(本文) コンテンツ(本文)は、ユーザーにとって有益な情報を中心に記載することが大切です。同時にユーザーが読みやすく、理解しやすい言葉選びとシンプルな文章構成を意識します。文字ばかりは避け、画像を活用してメリハリをつけたり、テーマごとに分かりやすい構成にしたりするとなお良いでしょう。またユーザーがメルマガを読むときは、スクロールして上から順に読んでいくため、ユーザーに読んでもらいたい重要な情報ほど上部に載せることがおすすめです。 ⑤.あとがき あとがきには、メルマガ全体のまとめや、読んでくれたユーザーへの感謝の言葉、締めくくりの挨拶を書きます。次のメルマガの内容が決定しているのなら、ここに次回予告を盛り込んでも良いでしょう。また、あとがきにコンテンツ内容のこぼれ話や、メルマガ担当者の近況報告などを書くことで、親近感を演出でき新たなファンを獲得するケースがあります。メルマガの内容や方向性などによって、真面目な内容だけで終わらせるのか、親しみを持たせる話題を追加するかを選択しましょう。 ⑥.フッター フッターのデザインも、ヘッダーと同様に毎回使用するデザインを統一させます。テンプレートを作成して、メルマガを配信している人・会社の情報を簡潔に書きましょう。発行元の情報、問い合わせ先、メルマガ解除方法は必須事項です。特に、メルマガの配信停止方法を明記することは、特定電子メール法で義務付けられています。忘れずに記載しましょう。  3.最後まで読まれるメルマガを作成するコツ 時間をかけて作成したメルマガは、是非とも最後まで読んでもらいたいですよね。ここでは、ユーザーに完読されるメルマガを作成するためのコツを2つご紹介します。 メルマガの目的を明確にする まずは、なんのためにメルマガを配信するかを明確にしましょう。メルマガを配信する目的としては、次のようなものが考えられます。休眠顧客の掘り起こし キャンペーンやセールへの参加 自社・自サイトのブランディング ユーザーの育成最終的に複数の目的達成を狙っていたとしても、その時点での優先順位をはっきりと付けておきましょう。同時に多方向への話題や導線を一度に盛り込んでも、ユーザーが興味関心を示さなければ、望んだ効果は得られません。メルマガを通して、最終的にユーザーに達成してもらいたいこと、そこへ至るまでの道程を思い描くことで、届けるべき情報や伝えるべき言葉を精査することができます。 ユーザー像を把握する どのようなユーザーが、どのような状態でメルマガを読むか想定しましょう。そのためにはメルマガの購読ユーザーがどのような人物か、登録者の情報を分析し、性別や年齢、住所といったデータを一度洗い出してみる必要があります。分析結果を元にペルソナを設定することをおすすめします。届けるべきユーザー像を明確にすることで、同様の条件を持ったユーザーの興味関心を喚起するメルマガを作成することが可能です。  4.まとめ メルマガを作成する際は、自社がアピールしたい事柄だけを押し付けるのではなく、ユーザーが知りたがっていることや興味を抱きそうなことを想像し、ユーザーにとって有益な情報を中心に記載することが重要です。ユーザーに伝わるより効果的なメルマガを作成するには、以下の構成を守ると良いでしょう。ヘッダー リード 目次 コンテンツ(本文) あとがき フッダーメルマガの配信で得たい結果やユーザー像を明確にし、基本的な構成を押さえて書くことで、最後まで読んでもらえる可能性が高まります。
  • 2020.06.30 顧客関係管理(CRM)

    CRMシステムのメリット・デメリットと導入前の確認ポイント
    すでに確立されているマーケティング手法であるCRMが、改めて脚光を浴びています。現在、それを実現するためのCRMシステムは数多くあり、導入を検討している企業も少なくないはずです。そこで今回は、CRMシステム導入によるメリット・デメリットと、実際に導入する前に確認すべきポイントについて解説します。CRMシステムは、BtoC向け、BtoB向けで、若干目的や使い方が違いますが、今回はBtoB向けのCRMシステムについて解説します。 1.CRMシステムとは CRMシステムの「CRM」とは「Customer Relationship Management」の略であり、日本語では「顧客関係管理」と翻訳されます。既存顧客との継続的な関係性構築のために行うマネジメント方法のことです。簡単に言うと、顧客に対して有益な情報を提供して、顧客獲得や顧客からの再購入を促進するための手法です。顧客のニーズは多様化しているため、顧客の部署、役職などの属性から抱えている課題などの現状によって、顧客の興味関心ごとが違ってきます。そうなると、情報発信する場合、すべての顧客に同じ情報を配信するだけではなく、顧客の属性ごとに発信する情報を使い分ける必要があります。そうした顧客ごとに配信する情報を出し分けたり、顧客ごとの分析を行ったりするITツールをCRMシステムと呼びます。さまざまな業種に活用でき、顧客情報の管理・分析やメール配信によるマーケティング、セキュリティ機能など多岐にわたる機能を備えているため、顧客とのリレーション強化にうってつけのシステムです。  2.CRMシステム導入の5つのメリット CRMシステムを導入することで、以下に示す5つのメリットを得られます。顧客管理を統一して全員で共有できる 顧客ひとりひとりに合った情報発信ができる 業務を効率化できる マーケティングに活用できる 顧客満足度の向上につながるここでは、これらのメリットについて順に見ていきましょう。 顧客管理を統一して全員で共有できる データ化された顧客情報をシステムで一括して管理するため、担当営業の離職や支店の増設によって顧客情報が引き継がれないといった事態を防ぐことができ、スムーズな引継ぎができます。また、システム上にある情報を社員が自由に閲覧できるため、簡単に社員同士で情報を共有することができます。担当者の欠勤で代理対応が必要な時や、急な担当替えが起こったときでも、顧客のデータや過去のやり取りを即座に確認できるのは大きな魅力のひとつでしょう。 顧客ひとりひとりに合った情報発信ができる CRMシステムに顧客の属性、購入履歴、過去の会話内容などを登録しておくことで、顧客の情報を分析して可視化し、顧客ひとりひとりのニーズに合致した、適切なタイミングで提案を行えます。 業務を効率化できる さまざまな種類があるCRMシステムの中には、商談中案件の進捗情報をリアルタイムで管理できるものがあります。それだけでなくタスクやスケジュール管理も同時に行えるため、今自分が何をすべきかをシステム上で判断、提示してくれるため、今までタスク調整に割いていた時間を他の業務に振り分けることができ、業務の効率化が期待できるでしょう。 マーケティングに活用できる CRMシステムでは、個別の顧客情報の閲覧以外にも、年齢や住所といった各情報からセグメント分けとそれに対する分析ができるため、社内でマーケティング戦略を立てる際にも非常に役立ちます。CRMシステムというと社員の営業支援ツールというイメージがありますが、同時に会社全体の意思決定にも活用できるのです。 顧客満足度の向上につながる CRMシステムを利用すれば、顧客ごとの属性や購買履歴などに合わせて、迅速できめ細やかなフォローを行うことができます。顧客に対して常に適切な対応が取れるため、顧客満足度の向上と、自社の製品やサービスの常連・ファン化が期待できるでしょう。  3.CRMシステム導入の3つのデメリット CRMシステムの導入には、5つの大きなメリットがあると共に、以下の3つのデメリットもあります。ランニングコストがかかる CRMシステムの定着まで時間がかかる 効果が実感できるまで時間がかかるここでは、これらのデメリットについて、順に解説していきましょう。 ランニングコストがかかる CRMシステムを外部から新たに導入する場合は、初期費用や運用コストが掛かることは避けられません。CRMシステムを円滑に運用するためには、システムの分かりやすい使用方法のマニュアル作成や、社員への研修など、システムの管理・運用に人手や時間を割く必要があります。また、長期間運用していけば、そのうちシステムのアップデートも必要になるでしょう。CRMシステムには大きなメリットがありますが、全てのケースで十分な効果が得られるとは限りません。提供されているCRMシステムには、さまざまな仕様や機能、料金体系があるため、まずは費用対効果を十分に検討してからツールを選びましょう CRMシステムの定着まで時間がかかる 今まで社員が各自でエクセルなどを使用し、独自の方法で顧客データを管理していた場合、CRMシステムへの移行がスムーズにできないケースも少なくありません。特に、システムの操作が複雑で分かりにくいと敬遠されやすくなるため、できるだけ簡単に使えるようにカスタマイズし、社内でのサポート体制も事前に整えましょう。 効果が実感できるまで時間がかかる CRMシステムは即効性が低く、Web広告などとは違いすぐ効果がでるものではありません。元々、CRMシステムの目的自体が優良顧客の育成や維持、顧客満足度の向上にあるため、社内でシステムが定着するまではなかなか効果が実感できないことも多いのです。しかし、社員がCRMシステムに慣れ、十分なデータが蓄積されるようになれば、成果も出やすくなります。そのためには、社員個人だけではなく、リーダーや経営者層も積極的に活用し、意識付けすることが重要です。  4.CRMシステム導入にあたって大切なポイント 最後に、CRMシステムを導入する際に注意するべきポイントを3つ解説します。 導入目的を明確にする どのような戦略を立てる時でも同じことですが、施策を行うにあたっては最終的な目的を明確に定めなくては、最大の効果を得ることができません。それぞれの企業によって抱えている課題は異なるため、まずはCRMシステムの導入により何を解決したいのか、なぜCRMシステムでなければならないのかを熟考し、結論が出てからツールの選定に移りましょう。 運用体制を整える これまでに馴染みのないものを導入する際は、どのようなシステムでも定着しづらいものです。ただ漫然と横並びでシステムの運用をスタートするのではなく、CRMシステムの必要性を理解しているリーダーを立てた運用チームを作り、丁寧に導入プロジェクトを進めましょう。 使いやすいツールを選ぶ 現在販売されているCRMシステムは何種類もあるため、その中から自社にとって最適なツールを選択することが重要です。自社が参考にしたい指標を可視化できるのか、社員が持つITリテラシーに照らし合わせても運用していけそうかを比較検討して、CRMシステムの機能や仕様を確認しましょう。CRMシステムを活用し、顧客とのリレーションを強化するためにはCRM分析が必須です。『CRMの分析方法と活用事例~代表的かつ効果的な3つの分析方法~』で詳しく解説しています。  5.まとめ 社内で顧客情報を簡単に共有でき、マーケティング戦略にも活用できるなど、メリットも大きいCRMシステムですが、コストがかかり、システムの定着や効果が表れるまでに時間が必要といったデメリットもあります。CRMシステムの導入を考えるならば、まずは自社に必要なシステムか、導入してどのような結果を得たいのかを明確にした上で、しっかりと運用体制を整備してから利用しやすいツールを導入しましょう。
  • 2020.05.26 顧客関係管理(CRM)

    訴求力アップ!効果的なキャンペーンメールの作成方法
    商品のセールやイベントの告知を行う「キャンペーンメール」を作成する時には、キャンペーンの魅力を伝えるために、通常のメルマガとは違ったアプローチが必要です。今回は、キャンペーンの効果を最大限に引き出し、コンバージョンを獲得するためのキャンペーンメールの作成方法をご紹介します。  1.キャンペーンメールとは 名称や定義は会社によって異なりますが、企業がユーザーに配信するメルマガは「ステップメール」と「通常のメルマガ」の2種類に分けられます。まずは、それぞれの違いを確認しましょう。 ステップメール ステップメールは、問い合わせや商品購入などのアクションを行ったユーザーに対して、あらかじめ準備したメールをスケジュールに沿って自動的に配信するメルマガのことを指します。ステップメールは1通では完結せず、最終配信まで一貫したシナリオに基づいて配信するところが特徴で、ユーザーのナーチャリングによく用いられます。 通常のメルマガ ステップメールに対し、お知らせしたい情報をその都度ユーザーに対して配信するのが通常のメルマガです。一口にメルマガと言っても、キャンペーンを告知するメール、一定期間以上購入していない休眠ユーザーへのメール、システムメンテナンスのお知らせメールなど、様々な内容があります。 今回は、通常のメルマガの中から、イベントの告知や販売促進に活用されるキャンペーンメールについて解説します。  2.キャンペーンメールで重視したい4つのポイント キャンペーン情報を配信するときは、キャンペーンメールならではのポイントを押さえると、より効果的にユーザーに訴求できます。キャンペーンを成功させるために重視したいポイントを3つご紹介します。 ①.ターゲットを決める まずは顧客リストの中から、今回のキャンペーンメールの対象となるターゲットを決めます。例えば、家電通販サイトの場合、同じセール情報の告知であっても、その商品が1人用かファミリー用か、あるいはお手頃価格のものか高級品かによって、メールを配信するユーザーの年齢や性別などのユーザー属性が変わってきます。より効果的なキャンペーンメールとなるように、ターゲットの絞り込みはしっかり行いましょう。 ②.ペルソナを設定する ターゲットを決めたら、より説得力を出すためにペルソナを設定していきます。まずは顧客リストから、性別や年齢、居住地域といったユーザーの属性を把握します。次に、アクセス解析ツールやアンケート結果などのデータを活用してユーザーのインサイトを詳しく確認します。性別や年齢、職業などのほか、ターゲットがよく検索するキーワード、悩みや不安、課題などの心理的要素を把握していきます。最後に、ターゲットの属性情報とインサイトをもとに、ペルソナ像をつくります。ペルソナは複数設定しても構いません。 ③.魅力的なキャッチコピーにする メルマガを送るときになによりも大切なのは、ユーザーが興味を引かれる件名をつけることです。特にキャンペーンメールでは、オファー内容を魅力的に伝えるフレーズを使う必要があります。ユーザーを惹きつけるには、シンプルで具体的な言葉を使うと良いとされています。「本日19時まで」「30%OFFで人気ブランド品が~」など、具体的な表現を用いて、ユーザーが開封して読み進めたくなる件名とします。 ④.クリエイティブを考える 同じ内容のキャンペーンでも、クリエイティブによって訴求力が大きく変わってきます。例えば、セール情報であれば暖色を使う、シニア向けなら文字を大きくするといった工夫で、ユーザーの反応はよくなります。効果的なクリエイティブを考えるのが難しければ、実績のある他社のメルマガなどを参考にすると良いでしょう。  3.効果的なキャンペーンメールの作成方法 それでは、キャンペーンメールの作成方法を具体的に見ていきましょう。 件名はシンプルに メールの件名は、キャンペーンの案内メールであることとキャンペーンの内容がひと目でわかる簡潔なものにすることが重要です。たとえば「【2980円〜 最大35%OFF!】人気の夏物サンダルが本日18:00から販売開始!」など具体的な数値を使って、開封するとユーザーにどんなメリットがあるのかが端的に伝わる件名にするのがおすすめです。基本的なメルマガの件名の付け方は以下の記事をご覧ください。https://www.ecmarketing.co.jp/contents/archives/462 宛先を明確に 上部にユーザーが魅力を感じるキャッチコピーを入れるのはもちろんですが、誰宛のメールなのかも明確に記載する必要があります。「会員の皆さま」「お客様各位」など、文頭で誰宛のメールなのかがひと目でわかるようにしておきましょう。差し込み機能などを使用して、データベースから抽出したユーザーの登録名を表示するのも効果的です。自分の名前が入ることで、大量配信のメルマガではなく、自分だけに特別に送られてきた個別配信メールであるような印象を与えられます。 アイキャッチで一番目立たせたいところを目立たせる メールの上部に表示されるアイキャッチでは、キャンペーンで一番目立たせたい部分をはっきりと目立たせるようにしましょう。売りたい商品とキャッチコピー・サブキャッチを中心としたクリエイティブで、ユーザーの興味と関心を引きつける工夫が大切です。 画像で商品の魅力を訴求 商品の魅力を300文字かけて説明するよりも、1枚の画像のほうが伝わるケースは多々あります。たとえば食品などは、おいしさを文字で説明するよりも、見た瞬間にお腹がすくような料理の写真を掲載したほうが効果的です。キャンペーンメールには、商品の魅力がひと目で伝わる画像を厳選して掲載するようにしましょう。 見やすく、わかりやすく キャンペーンメールを開いたときに、文字ばかりがびっしりとつづられていたら、ユーザーが読み疲れてしまいます。一文を短くしたうえで適度に改行し、画像を適宜挟み込むことで、ユーザーが見やすくわかりやすいメールにしてください。 リンクはリンクだとわかるように ユーザーがキャンペーン内容に興味を持っても、リンクが分かりづらいとその後のアクションにつながらず、結果的に離脱する可能性があります。とくにテキストリンクは、色を変える、あるいは太字にするなど、ユーザーがリンクだと認識できるようにしておきましょう。リンク部分を前後の文から改行して切り離すのも効果的です。  4.まとめ イベントの告知でキャンペーンメールを送るときには、ターゲットを決めて魅力的なオファーを用意し、クリエイティブを工夫することが大切です。また、訴求力が上がるようにペルソナ設定も欠かしてはいけません。効果的なキャンペーンメールとなるように、押さえるべきポイントを押さえ、販売促進に役立ててください。
  • 2020.05.22 顧客関係管理(CRM)

    CRMの分析方法と活用事例~代表的かつ効果的な3つの分析方法~
    CRMとは、「カスタマー・リレーションシップ・マネージメント(Customer Relationship Management)」の略で、日本語では「顧客関係管理」と訳されます。CRM分析を既存顧客とのリレーション強化に役立て、優良顧客を育成することで、LTV(Life Time Value)を最大化できると言われており、CRM分析はいまや企業がマーケティング戦略を立てていくうえで欠かせないものとなりました。この記事ではCRMの分析方法のなかでも代表的かつ効果的な3つの方法と、分析結果に基づいた具体的な改善策までご紹介します。  1.いまCRM分析が重要な理由 CRMは既存顧客からの売上で最も基本的なマーケティング手法として昔から定着していますが、近年、その手法が改めて見直されています。まずは、最近CRMが注目されるようになった背景と、CRMが企業の経営改善に効果的とされる理由を解説します。 CRMが注目される背景 CRMが注目されるようになってきたのは、広告などのプロモーション手法の多様化に加え、スマホやSNSの普及によって、顧客が受け身にならず能動的に情報を選ぶようになったことが背景にあります。ひと昔前は、テレビや雑誌などのマスメディアを使い、不特定多数の人を対象にマーケティングを行うのが主流でした。しかし、消費者自ら情報にアクセスできるようになった今、顧客のニーズはどんどん多様化しており、それぞれの顧客に合わせたアプローチが必要とされています。そのため、一度つながりを持った顧客を分析し属性に合わせたマーケティングを行い、関係性を築いていくことが重要になってきたのです。 CRMが効果的な理由 CRMは、新規顧客の獲得が目的なのではなく、既存顧客からのリピート購入を目的とします。すでにコミュニケーション手段を持つ顧客に対するアプローチは、広告やSEOを通した新規顧客獲得よりもコストがかからず、高い収益を期待できます。とくにこれまで十分にCRM戦略を実施していない場合は、CRM分析をマーケティングに活用すると大きな効果が見込めるでしょう。  2.CRMでよく活用される分析方法 リピート率改善や優良顧客の育成を効率的に行うために用いられるCRM分析にはさまざまな方法があり、複数の手法をかけ合わせるとより高い効果を得られます。ここからはCRMでよく活用される分析方法をご紹介します。 RFM分析 RFM分析とは、直近の購入時期を意味するRecency、購入頻度を表すFrequency、そして購入金額を表すMonetaryの頭文字を取って名づけられた分析方法です。RFMの3つの指標に基づいて、顧客を「優良顧客」から「離反客」までグループ分けを行い、集団ごとに最適なCRM施策を行うことができます。 F2転換率 F2転換率とは、初回購入を行った新規顧客のうち、2回目の購入を行った顧客の割合を調べて分析する方法です。F2ユーザーを増やすことで全体のリピート数を増やすことが可能です。 購入サイクル 顧客が、次回購入するまでの期間を分析する方法です。割り出した購入サイクルで、情報提供の頻度などの参考にすることができます。 デシル分析 デシル(Decile)はラテン語で「10分の1」を意味し、顧客を購入金額が高い順に10個のグループに分けて、優良顧客を明らかにする分析方法です。ハガキなどのDMは、全ユーザーに送るとコストが膨大になるため、効果的なユーザーのみを選定してDMを送る際などに役立ちます。 セグメンテーション分析 セグメンテーション分析とは、年齢や性別などの顧客属性や趣味嗜好、購買履歴を調べて類似する特徴を持つ顧客ごとにグルーピングして分析する方法で、既存顧客の特性を把握できる手法です。 CPM分析 カスタマー・ポートフォリオ・マネージメント(Customer Portfolio Management)の頭文字から名づけられた分析方法で、顧客をポートフォリオに合わせて10パターンに分類し、それぞれのグループに適した施策を行って中長期的に顧客育成をするときによく用いられます。 行動トレンド分析 属性ごとに顧客を分類し、シーズンごとの購買データを割り出して販促に活用する方法です。時期に合わせた売れ行きが分かるため、顧客へのプロモーションや次の販売戦略立案に使用されます。 CTB分析 CTB分析は、分類を表すカテゴリー(Category)、デザインやサイズを表すテイスト(Taste)、そしてブランド(Brand)の3つの指標に基づいて顧客を分類する方法で、顧客の志向を把握して購買予測を立てるときに利用します。 クラスター分析 クラスター分析は、さまざまな異なる性質を持つものが混ざり合った集団から、似た性質のものだけを集めてクラスター(同じような傾向を持つ集団)を作って分析する手法です。  3.効果的な3つのCRM分析方法 CRM分析の手法はご紹介したほかにも数多くありますが、弊社でよく使用する効果的な3つの分析方法を、実際の具体例を用いながらご紹介します。 ①.RFM分析の把握 Recency(直近購入日)、Frequency(購入頻度)、Monetary(購入金額)の3つの要素で顧客をランク分けしてグルーピングするRFM分析は、最も基本的かつ有効な手段と言われています。実際の分析フローを、ネットスーパーを例に見ていきましょう。まずはR・F・Mそれぞれの基準を決めていきます。〈基準〉 R(直近購入日)・・・1週間以内 / 1カ月以内 / 半年以上前 F(購入頻度)・・・年間1~5回 / 年間6~15回 / 年間16回以上 M(購入金額)・・・1万円未満 / 1万円~5万円 / 5万円以上基準を決めたら、要素を組み合わせて属性分けを行います。このとき、3つの基準全てを組み合わせても、どれかひとつの基準を使用しても構いません。〈属性の定義〉 優良顧客・・・R:1週間 × F:年間16回以上 × M:5万円以上 休眠顧客・・・R:半年以上前 ランクアップ顧客・・・R:1カ月以内 × F:年間1~5回そして、属性ごとに手段を変えながら適切なアプローチを行っていきます。例えば、優良顧客にはノベルティのプレゼントや配送料無料サービスなどを行い、特別感を与えられる販促を意識します。反対に、休眠顧客にはメルマガでお得なプランやキャンペーンをお知らせする、ランクアップ顧客には休眠顧客にならないようにDMを送るなどが有効的です。しかし、RFM分析は必要なデータ量も多いため、データが足りず取り組みが難しい方は次に紹介するF2転換率や購入サイクルを活用してみましょう。 ②.F2転換率の把握 F2転換率は、新規顧客のうち2回目も利用してくれた顧客の割合のことで、リピート購入に繋がったかどうかを測る指標です。3回目の購入はF3、4回目の購入はF4と続いていきますが、初回購入から再購入に至る人数が一番多く、F2転換率を上げることで、F3、F4のユーザー数も増えていくため、F2転換率がもっとも重要視されています。例えば、化粧品の定期通販では、初回購入時に大幅割引をするキャンペーンをよく行うため、次回購入にどう結びつけるかが非常に重要視されます。F2転換率はブランド、商品、販売形態によって大きく差があり、一概に20%以上が良くて、20%未満が割と言い切れるものではありません。F2転換率を定期的に調査してその数値を上げることを考えていきましょう。年間売上が億単位になると、F2転換率を5%アップすることで、千万円単位で売上アップを実現できることもあります。F2転換率が低い時は、お客様の声や商品の便利な使い方などユーザーに有益な情報をステップメールで送ったり、初回購入時の包装の中に他の商品のチラシを入れたりするなど、様々な対策がありますが、次回購入を意識した情報提供が効果的です。 ③.購入サイクルの把握 購入サイクルの分析方法は、ウォーターサーバーを例に見ていきましょう。ウォーターサーバーを契約すると、一般的に水を届ける周期を決められる定期配送というサービスがあります。この定期配送の周期を決めるときに、顧客の購入サイクルが役立ちます。ウォーターサーバーでは、最初に水を頼んでから次に水を注文する期間が購入サイクルとなりますが、定期配送の最短周期を1週間と設定しているのに、顧客の購入サイクルが5日だった場合、ニーズとずれるため顧客が離反する、販売機会を逃すといった可能性があります。定期通販商材を扱っている場合は、購入サイクルを必ず調査するようにしましょう。  4.ECマーケティングのCRM分析事例 それでは最後に、ECマーケティングが実際に行ったCRM分析の事例をご紹介します。 3つの方法で分析を行う まず、RFM分析を実施したのですが、ここでは、RFのみの分布を把握しました。その際、下記のカテゴライズで分類しました。優良顧客 リピーター 新規購入顧客 優良顧客からの離反顧客 離反顧客それぞれのユーザー数と比率を出して、自社の顧客分類を把握します。ここで、優良顧客が2%程度と極端に少なく、離反ユーザーが60%超存在することが分かりました。【RFM分析で見つけた課題】 リピーターからの優良顧客化策の必要性 離反ユーザーに対する対応策の必要性次に、F2転換率を出すと18%程度となり、同業界の平均と比較するとまだまだ伸びしろがあることが分かりました。【F2転換率から見つけた課題】 F2転換率をどう上げていくか最後に、購入サイクルの把握です。ここでは、商品を2回以上購入したユーザーに対しての購入サイクルを割り出し、30~40日程度で次回購入することが把握できました。つまり、次回購入意欲が高まるのは購入から30~40日後となります。 実施した施策 CRM分析の結果から、行った施策は以下の3つです。初回購入ユーザーに対してのステップメール初回購入ユーザーに、初回購入日から5日おきにステップメールを設定して配信、購買意欲が高まる前の25日目からは、2回目購入ユーザー限定のオファー(プレゼント、クーポン倍増など)を設計して、F2転換率のアップを図りました。離反顧客へのメール(休眠掘り起こしメール)180日以上購入していないユーザーを休眠顧客と定義して、180日を超えたところで、休眠顧客に限定したオファー(今すぐ使えるクーポンなど)をメールとアプリのプッシュ通知で配信しました。2回目購入ユーザーへのメールリピーターから優良顧客にするために、2回目購入ユーザーに対して、お得な購入方法や他商品へのクロスセルなどを積極的に配信して、優良顧客への転換を図りました。結果的に、3ヶ月後には、F2転換率は4%ほどアップ、毎回、わずかながら離反ユーザーからの購入もあり、優良顧客も3%超という結果となりました。 CRM分析にも有用なCRMシステムに関しては「CRMシステムのメリット・デメリットと導入前の確認ポイント」をご覧ください。https://www.ecmarketing.co.jp/contents/archives/663  5.まとめ 顧客へのプロモーション方法が多様化する中、新規顧客獲得よりも既存顧客との関係性強化を目指したCRMが見直されています。より効果的な販促を行うために用いられるCRM分析にはさまざまな手法がありますが、なかでもF2転換率、FRM分析、購入サイクルの3つがより効果的です。しかし、CRM分析は複数の手法を取り入れ、多角的に顧客分析を行うことがおすすめです。分析を行ったら、結果に基づいて仮説を立て、課題に合わせた施策を行いましょう。
  • 2020.05.01 顧客関係管理(CRM)

    メルマガとLINE@の違いと使い分け
    CRMは、企業が顧客とのリレーションを図り、単なる顧客から「リピート顧客」へ、そして「ロイヤルカスタマー」に育成するための施策として、主にメルマガを顧客とのコミュニケーションツールとして活用してきました。しかし、ユーザー間でのコミュニケーションツールとしてLINEが一般的になると、CRMのコミュニケーション手段として、LINE@を活用するケースも多くなってきました。メルマガからLINE@に移行する企業もありますが、ユーザーとの関係を上手に構築していくには、状況に合わせながら両方を使い分けた方が効果的です。この記事ではメルマガとLINE@のそれぞれの特長と、使い分ける際のポイントをご紹介します。  1.メルマガとLINE@の違い メルマガもLINE@もCRM(顧客管理)に活用できる、顧客とのコミュニケーションツールのひとつです。一般的に、BtoBではメルマガ、BtoCではLINE@が適しているとされていますが、どちらのツールにもメリット・デメリットがあるため、一概には言えません。どちらか一方に絞るのではなく、目的に応じて使い分ける必要があります。次章から、それぞれの特長をご紹介していきます。  2.メルマガの特長 まずは、メルマガのメリットとデメリットを見ていきましょう。 メルマガのメリット インターネットが始まった初期から長く使われてきたメルマガは、一般的なコミュニケーションツールとして根付いているため廃れないという魅力があります。未だにさまざまなサービスでメールアドレスの記載が求められるため、メールアドレスの保有者も多く、相当数のユーザー(受信者)が情報のやり取りをメールで行っています。また、メルマガは長文配信やHTMLによるカスタマイズができるため、届けたい情報を詳細に記載できることから、「顧客に情報を届ける」という点で優れているツールとなっています。 メルマガのデメリット 非常に多くの人がメールアドレスを保有している一方で、捨てアドレス(普段は使用しない登録専用のアドレス)を持っている人が多いのも事実です。捨てアドレスでメルマガ登録されてしまうと、その時点で顧客との接点がなくなってしまいます。また、ユーザーとのリアルタイムのコミュニケーションが取りにくいという点も欠点のひとつとして挙げられます。。  3.LINE@の特長 メルマガよりも歴史の浅いLINEですが、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。 LINE@のメリット LINE@の魅力は、何といっても利用者が多く、基本的に1人1アカウントでの利用が前提のツールという点です。現在、日本では8,300万人以上の人がLINEを使用しており、1日の利用率も86%(約7,138万人)に上ります。そのため、メルマガに比べて幅広い年代のユーザーが利用しており、特定の年代をターゲットにしたビジネスであってもLINE@であれば顧客に情報を届けることができます。さらに1対1でのリアルタイムのコミュニケーションが取りやすく、お問い合わせなどの対応がスムーズになり、配信者と顧客の距離も縮まるため、顧客が利便性を感じることも多く、企業が自社商品やサービスをアピールできる環境が整いやすいといった点が挙げられます。 LINE@のデメリット LINE@はメルマガよりも少ないステップで解除できるので、ユーザーが必要ないと思えばすぐにブロックされてしまう欠点があります。また、キャンペーンの告知を行いやすい反面、1投稿500文字の制限があり短い文章しか届けられないため、ユーザーのナーチャリングには向かないと言われています。LINEでのやり取りは通常短文で行うことが多いため、仮に500文字の文章を配信したとしても、ユーザーが全文を読んでくれる可能性は、メルマガよりも低いかもしれません。  4.メルマガとLINE@の使い分け 上記の特徴を踏まえた上で、目的に合わせてメルマガとLINE@を使い分けることをおすすめします。使い分けの方法をお伝えします。 同じ情報でも文章を変更する メルマガとLINE@には明確な特長の違いがあるので、同じ情報でも文章や画像を変更し、それぞれのツールに合わせた工夫をする必要があります。例えば、メルマガでセール情報を配信したい場合、セールになる商品ラインナップに加え、友達紹介キャンペーンや商品ランキングといった多岐に渡る情報を文章で盛り込むことができます。一方、LINE@では500文字という制限があるため、配信内容を絞り込み、画像を有効活用しながら訴求しなければなりません。豊富な情報量を伝えたい場合はメルマガ、画像を活かした情報発信をしたい場合はLINE@を使用すると良いでしょう。 LINE@のメッセージはキャンペーンで使用 キャンペーンなど、情報の鮮度が重要なときはLINE@を使うと効果的です。タイムラインだけでなくメッセージにも情報を送れるため、今すぐ読んでほしい情報を発信するときはメッセージも活用しながらLINE@で配信しましょう。メルマガは、今日中に読んでほしい記事や教育コンテンツなど、LINEと比べて緊急度が低い情報を発信する際に活用します。このように双方を上手に連携させることで、より高い効果が得られます。 どちらか一方に絞らない メルマガとLINE@はそれぞれ違った特長があるため、どちらかのツールでしかアプローチできない層が一定数存在します。これからどちらかのツールを使う場合は、自社に合っていると考える方から使い始めてもいいですが、すでに両方使っている場合は、どちらかに絞るのではなくそれぞれの特長に合った使い分けがおすすめです。そうすることで、より多くのターゲットに情報を届けられるようになるでしょう。  5.まとめ 一般的にメルマガはBtoB、LINE@はBtoCに適しているとされていますが、一長一短があるため一概には言えません。メルマガは長文配信ができるため、詳細な質の高い情報を配信できますが、捨てアドが多く、また、リアルタイムでのコミュニケーションには向かないという面があります。一方、LINE@は個別でリアルタイムのコミュニケーションが取りやすい反面、文字制限があり、大量の情報伝達には向いていません。どちらかに絞らず、それぞれの特長を把握し、目的に応じて使い分けることをおすすめします。
  • 2020.04.24 顧客関係管理(CRM)

    メルマガの書き出しの始め方と注意点
    メルマガの開封率を上げるために、件名を意識する方は非常に多いですが、書き出しも件名と同じくらい重要だということを忘れてはいけません。しかし、開封率アップに効果的なメールの書き出しとはどういうものなのか、わからない方も多いのではないでしょうか。今回は、開封率に大きく影響するメルマガの書き出しの作成方法とポイント、ステップメールとの違いについてご説明します。 1.メルマガの書き出しは大切 パソコンやスマホのメールアプリでは、件名の下に本文が2行ほど表示されることが多く、その大半がメール本文の書き出しを表示しているため、開封率を高めるために非常に重要な要素になっています。ユーザーは件名で目を止めた後、書き出しを見てメールが必要かどうかを判断し、メールを開く前に必要・不要のジャッジをしています。メルマガの開封率を高めるためには、パッと見で目を引く魅力的な書き出しを作ることが重要なのです。  2.メルマガの書き出しの始め方 それでは、メルマガの書き出しで開封率を高めるために必要な4つの要素をご紹介していきます。 オリジナルの文章にする メルマガの書き出しは、メールの内容に合わせて毎回オリジナルの文章を作成しましょう。決まったあいさつなど定型文から始まるメルマガもありますが、常に同じ書き出しだと、読者がファンでない限り興味を持ってもらえない可能性が高いです。定型文からメルマガの書き出しを始めるのは、開封率の観点から考えると非常にもったいないので、可能な限り、メールの内容に合わせたオリジナルの文章で始めることをおすすめします。 一人の読者に向かって書く メルマガは、基本的に登録している全てのユーザーに同じ内容のメールが届きます。しかし、すべてのユーザーに興味を持ってもらおうと書き出しを考えると、焦点が定まらず曖昧な書き出しになり、ユーザーに響く確率が下がってしまいます。特定の一人に対して呼びかける感覚で書いた方が、結果的に多数の興味を引くケースはとても多いです。 メールの内容に関係あるものにする メルマガの書き出しは、季節のあいさつなどではなく、メールの内容に沿ったものにするのがポイントです。ネットで多くの情報に触れるユーザーは、自分に必要な情報だけを取捨選択することを無意識に行っています。メルマガも書き出しで必要な情報であることを、ユーザーに端的に伝える必要があるのです。奇抜な件名や書き出しで興味を持たせることもできますが、一般的に開封率を高めるためには、本文中で記載している最も魅力的な情報を活用して書き出しを作成する手法が効果的だと考えられます。 不要な情報は極力控える メルマガの書き出しを商品の広告などで始めると、ユーザーに良い印象を与えない可能性が非常に高くなります。可能な限り、ユーザーに必要ない情報を控えた書き出しを作りましょう。  3.書き出しのポイント メルマガの書き出しは、ユーザーの興味や関心を引く文章から始めるのが理想的です。メールで最も伝えたいことや結論から記載すると、ユーザーに響きやすく開封してもらえる可能性が上がります。もし、書き出しがうまく書けない場合は、メール本文の要点や内容を、わかりやすくまとめることから始めることがおすすめです。書き出しに、本文の伏線をはる内容を記載するなど、ユーザーが本文を読みたいと思わせる内容を盛り込むなど、工夫していきましょう。メルマガの全体的な構成については『完読されるメルマガは構成が大切!構成の作成方法とコツ』で解説しています。最後まで読まれるメルマガを作成するためには、是非合わせてご覧ください。  4.ステップメールは別 ナーチャリングを狙ったステップメールでは、書き出しを定型文にするケースもあります。ステップメールは、一定の間隔で定期的にメール配信して、ユーザーとの関係性を構築することが目的です。そのため、企業名やライターを覚えてもらうために、あえて毎回共通の書き出しにするのも戦略のひとつです。必ずしも毎回共通の出だしにする必要はありませんが、特に登録時のステップメールでは、冒頭の文章をインパクトのある定型文で始めて、その後メールにも継続して記載するとユーザーにメルマガを印象づけることができます。  5.まとめ 開封率を考えたとき、メルマガの書き出しは件名と同じく重要な要素です。開封率を上げる書き出しを考えるコツは、オリジナルの文章にする、一人に向かって書く、メール本文の内容と合わせる、不要な情報を省くなどがあります。ステップメールでは定型文が良い場合もありますが、基本的にはユーザーの興味を引く書き出しを考えてメルマガを構成・作成することをおすすめします。
  • 2020.04.15 顧客関係管理(CRM)

    メルマガの件名で開封率を高めるー効果的なタイトルのつけ方ー
    メルマガの開封率がなかなか上がらない場合、その原因はメルマガの件名にあるのかもしれません。そこで、開封率を高めるメルマガの件名作成の基本と注意点をご紹介します。  1.メルマガの件名は開封率の要 メルマガの開封率を高めるために、件名(タイトル)は最も重要な要素となります。件名はユーザーがメールを開く、開かないの判断をする大切な要素であるため、きちんと考えて作成する必要があります。難しく感じるかもしれませんが、基本的なルールにのっとって作成すれば、魅力的なタイトルをつけることは難しくありません。次の章で詳しく見ていきましょう。  2.件名作成の3ルール まずは、開封率を高めるために重要な3つのルールをご紹介していきます。 ①.冒頭の15文字で伝える メルマガの件名は、最初の15文字を意識することが大切です。デバイスやテキストサイズ、ユーザーによって若干の違いはありますが、多くの場合、ユーザーは、冒頭の14文字前後でそのメルマガを開くかどうかの判断をしています。そのため、最初の15文字で主な内容を伝えるように工夫しましょう。特に、最初の言葉が重要です。件名の初めに、限定・期間・キャンペーンなど引きのある言葉を入れて、ユーザーに対して情報の魅力をアピールすることが重要です。もし魅力的な情報が複数ある場合は、ユーザーがどの情報(言葉)に一番メリットを感じるかを考え、その情報を先頭に持ってきます。 ②.シンプルでイメージしやすい言葉を使う メルマガの件名は、凝った表現ではなく、シンプルでイメージしやすい言葉を使いましょう。例えば、「今だけ特別な」「期間限定」「本日限り」「本日○時締切」という4つの書き出しがあった場合、徐々に目を引く言葉に変わっていることがわかるかと思います。これは、ユーザーがパッと見て想像できるように具体的な言葉を用いたからです。基本的に、具体的な言葉を使うと開封率が良くなるため、シンプルかつ具体的に説明した言葉を初めに入れましょう。 ③.特別感を意識する メールを受け取ったユーザーが特別感を覚える表現を件名に盛り込みましょう。ユーザーによって魅力的に感じる表現には違いがあります。「もれなく」や「○○の方」、「限定○名様」など、伝えたい訴求内容やターゲットに合わせて表現を変えることが大切です。  3.メルマガの件名でやってはいけないこと メルマガの件名を作るための基本ルールをご紹介しましたが、逆に「やってはいけないこと」があります。 3つの基本を守らない 前章でお伝えした3つの基本を守らずに件名を作ると、うまくいかないケースがほとんどです。A/Bテストができる場合やPDCAを高頻度で回せる場合は例外ですが、そうでない場合は基本ルールを守りましょう。以下は、3つの基本が守られていない例です。最初の15文字で重要な情報を伝えない 凝った表現を使う 訴求したい情報をそのまま伝えるこれらは、メルマガの開封率を下げる恐れがあるため、件名は基本に忠実に作成することが大切です。 情報と乖離している 3つの基本を守って開封率の高いタイトルを付けていても、タイトルと本文の内容に齟齬があればユーザーは次第に開封するのを止めてしまいます。ユーザー離れの原因にもなるため、件名は必ず本文や実際の情報に即したものにしましょう。 ナンバリングしない 「Vo.1」や「第1回」といったナンバリングはおすすめしません。確かに番号を付けると管理面では便利ですが、ユーザーが読んでも内容が推測しづらいため、「開封率を上げる」という点においてはマイナスに働いてしまいます。どうしてもナンバリングをする場合は、件名の最後か本文中に入れるようにしましょう。ただし、ステップメールではユーザーに段階的にメールを配信するため、ナンバリングが有効なこともあります。メールの特徴を踏まえてナンバリングが適切かを判断しましょう。 開封率を上げるためには配信時間も重要です。配信時間に関しては、「メルマガ配信時間の目安と最適な配信時間の調べ方」をご覧ください。https://www.ecmarketing.co.jp/contents/archives/458  まとめ メルマガの件名は、開封率を決める大切な要素です。件名を考えるときは、最初の15文字を意識する、具体的な表現を使う、特別感を出す、という3つの基本ルールをおさえて作成しましょう。一方で、3つの基本を守らない場合や、タイトルと内容に乖離がある場合、ナンバリングされている場合は開封率が下がることもあります。基本と注意点を踏まえて、開封率アップを目指してください。
  • 2020.02.26 顧客関係管理(CRM)

    メルマガとステップメールの違いと使い方
    顧客とのコミュニケーションを取る方法として有効なのが「メルマガ」と「ステップメール」。2つともよく聞く言葉ですが、具体的な違いが分らないという方も多いのではないでしょうか。今回は、メルマガとステップメールの違いや、それぞれの活用法について、例を交えてご紹介していきます。メールコンテンツを豊富にしたいという方もぜひ参考にしてみてください。 1.メルマガとステップメールの違い 「メルマガ」と「ステップメール」は一見似ているようですが、意味合いは微妙に異なります。まずは、それぞれの違いについて解説していきます。 メルマガの特徴 メルマガとはメールマガジンの略で、メールを使ったコミュニケーション行為を指します。そのため、広義で捉えるとステップメールもメルマガに含まれます。※実は、メルマガという言葉の意味や範囲については、使用する人や企業によって微妙に異なり、明確な基準が定まっているわけではありません。本記事では、”メルマガ=メールを使ったコミュニケーション”とし、ステップメールもメルマガの一部としています。ステップメール以外で配信するものとしては、キャンペーン情報などのキャンペーンなどのイベント情報や新製品情報などのニュースコンテンツが挙げられます。メルマガは広告費をかけずに顧客へ配信できるという利点があり、コストを抑えつつ、自社への関心がある顧客へ直接アプローチできるため、伝えたい情報をすぐに伝えることが可能です。一方で、配信する情報がいつも企業本位のものであると、購読停止や読んでもらえないという状況に陥ってしまうため、コンテンツ内容はとても重要です。 ステップメールの特徴 ステップメールとは、あらかじめ作成したメールを決まった日に自動配信する仕組みのことです。例えば、「メールアドレスが登録された日」や「特定の商品を購入した日」などを起点とし、○日後の×時に1通目、□日後の△時に2通目と、自動的にメールを配信します。商品購入後から  商品を購入した日の翌日に、お礼メールを送り商品の使い方を紹介  その3日後に、他のお客様の商品に関する感想などを紹介  そして、その3日後に別の商品を案内  クーポンなどで別の商品に対する販売促進を実施こうしたシナリオを事前に想定して、新規/既存ユーザーの疑問や不安などを払拭するメールを配信することで、ユーザーをリピーターに育成することができます。ステップメールは、事前に決めたシナリオをベースにユーザーに情報発信できるので、ユーザーの育成やリピート率改善などで活用されるケースが多くあります。ステップメールを設定、配信して、その効果を把握して、メルマガの改善点を見つけることで、リピーターの育成が実現でき、結果的に既存ユーザーからの売上アップが見込めます。 つまり、にユーザーと適切なコミュニケーションを自動化・最適化ができる施策と言えるでしょう。その分、ステップメールの設定や作り込みには時間がかかるため、購入後の自動返信メールをステップメールとして活用するサイトも少なくありません。 2.メルマガの活用方法 ステップメールを除くと、メルマガは次の3つの情報を送るのに適しています。告知メール 季節や時世に合わせた豆知識 キャンペーンメールそれぞれ、1つずつ例を挙げてみました。 告知メール キャンペーンに先駆けて告知を配信すること。 例) ○月○日からキャンペーンをやります など 季節や時世に合わせた豆知識 季節や時世に合わせた情報を配信すること。 例) この時期おすすめの○○方法 など キャンペーンメール キャンペーンの詳細や情報を配信すること。 例)お得な情報 など告知やキャンペーン情報を配信することで商品の購入を直接促すことができます。また、顧客が知りたいと思う豆知識などの有益な情報を送ることは企業への信頼感向上へも繋がります。 3.ステップメールの活用方法 ステップメールでは、次の2つの情報を送るのに適しています。アドレス登録時 特定の行動時こちらも、例を挙げてみました。 アドレス登録時 アドレス登録時や商品購入時にステップメールを配信すること。 例)アドレス登録時の感謝文をはじめ、商品の使い方や注意点など、商品利用時に必要な情報を配信するのに用いられることが多いです。 特定の行動時 ステップメールは、特定の行動時に配信することで真価を発揮します。例) 顧客が特定の商品を購入した時や購入しなくなった時、特定の組み合わせで商品を購入した時など、複数のシナリオ(ステップメール)を設定しておくことで、自動でユーザーの満足度を高めていくことが可能です。また、記念日や誕生日など特別な日にユーザーごとに配信設定が可能なため、、適切なタイミングで漏らさずメールを配信できます。 4.まとめ 広義ではステップメールはメルマガの一部ですが、今回はそれぞれの特徴をご紹介してきました。ステップメールには適した使い方があり、メルマガにはステップメール以外にも多くの活用方法があります。ただ、いずれもコンテンツの内容が重要であり、企業本位の情報ではなくユーザーのメリットとなるような文章を心がけるようにしましょう。