メルマガとLINE@の違いと使い分け

CRMは、企業が顧客とのリレーションを図り、単なる顧客から「リピート顧客」へ、そして「ロイヤルカスタマー」に育成するための施策として、主にメルマガを顧客とのコミュニケーションツールとして活用してきました。

しかし、ユーザー間でのコミュニケーションツールとしてLINEが一般的になると、CRMのコミュニケーション手段として、LINE@を活用するケースも多くなってきました。

メルマガからLINE@に移行する企業もありますが、ユーザーとの関係を上手に構築していくには、状況に合わせながら両方を使い分けた方が効果的です。

この記事ではメルマガとLINE@のそれぞれの特長と、使い分ける際のポイントをご紹介します。

 

1.メルマガとLINE@の違い

メルマガもLINE@もCRM(顧客管理)に活用できる、顧客とのコミュニケーションツールのひとつです。

一般的に、BtoBではメルマガ、BtoCではLINE@が適しているとされていますが、どちらのツールにもメリット・デメリットがあるため、一概には言えません。

どちらか一方に絞るのではなく、目的に応じて使い分ける必要があります。次章から、それぞれの特長をご紹介していきます。

 

2.メルマガの特長

まずは、メルマガのメリットとデメリットを見ていきましょう。

メルマガのメリット

インターネットが始まった初期から長く使われてきたメルマガは、一般的なコミュニケーションツールとして根付いているため廃れないという魅力があります。

未だにさまざまなサービスでメールアドレスの記載が求められるため、メールアドレスの保有者も多く、相当数のユーザー(受信者)が情報のやり取りをメールで行っています。

また、メルマガは長文配信やHTMLによるカスタマイズができるため、届けたい情報を詳細に記載できることから、「顧客に情報を届ける」という点で優れているツールとなっています。

メルマガのデメリット

非常に多くの人がメールアドレスを保有している一方で、捨てアドレス(普段は使用しない登録専用のアドレス)を持っている人が多いのも事実です。

捨てアドレスでメルマガ登録されてしまうと、その時点で顧客との接点がなくなってしまいます。

また、ユーザーとのリアルタイムのコミュニケーションが取りにくいという点も欠点のひとつとして挙げられます。。

 

3.LINE@の特長

メルマガよりも歴史の浅いLINEですが、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

LINE@のメリット

LINE@の魅力は、何といっても利用者が多く、基本的に1人1アカウントでの利用が前提のツールという点です。

現在、日本では8,300万人以上の人がLINEを使用しており、1日の利用率も86%(約7,138万人)に上ります。

そのため、メルマガに比べて幅広い年代のユーザーが利用しており、特定の年代をターゲットにしたビジネスであってもLINE@であれば顧客に情報を届けることができます。

さらに1対1でのリアルタイムのコミュニケーションが取りやすく、お問い合わせなどの対応がスムーズになり、配信者と顧客の距離も縮まるため、顧客が利便性を感じることも多く、企業が自社商品やサービスをアピールできる環境が整いやすいといった点が挙げられます。

LINE@のデメリット

LINE@はメルマガよりも少ないステップで解除できるので、ユーザーが必要ないと思えばすぐにブロックされてしまう欠点があります。

また、キャンペーンの告知を行いやすい反面、1投稿500文字の制限があり短い文章しか届けられないため、ユーザーのナーチャリングには向かないと言われています。

LINEでのやり取りは通常短文で行うことが多いため、仮に500文字の文章を配信したとしても、ユーザーが全文を読んでくれる可能性は、メルマガよりも低いかもしれません。

 

4.メルマガとLINE@の使い分け

上記の特徴を踏まえた上で、目的に合わせてメルマガとLINE@を使い分けることをおすすめします。使い分けの方法をお伝えします。

同じ情報でも文章を変更する

メルマガとLINE@には明確な特長の違いがあるので、同じ情報でも文章や画像を変更し、それぞれのツールに合わせた工夫をする必要があります。

例えば、メルマガでセール情報を配信したい場合、セールになる商品ラインナップに加え、友達紹介キャンペーンや商品ランキングといった多岐に渡る情報を文章で盛り込むことができます。

一方、LINE@では500文字という制限があるため、配信内容を絞り込み、画像を有効活用しながら訴求しなければなりません。

豊富な情報量を伝えたい場合はメルマガ、画像を活かした情報発信をしたい場合はLINE@を使用すると良いでしょう。

LINE@のメッセージはキャンペーンで使用

キャンペーンなど、情報の鮮度が重要なときはLINE@を使うと効果的です。

タイムラインだけでなくメッセージにも情報を送れるため、今すぐ読んでほしい情報を発信するときはメッセージも活用しながらLINE@で配信しましょう。

メルマガは、今日中に読んでほしい記事や教育コンテンツなど、LINEと比べて緊急度が低い情報を発信する際に活用します。

このように双方を上手に連携させることで、より高い効果が得られます。

どちらか一方に絞らない

メルマガとLINE@はそれぞれ違った特長があるため、どちらかのツールでしかアプローチできない層が一定数存在します。

これからどちらかのツールを使う場合は、自社に合っていると考える方から使い始めてもいいですが、すでに両方使っている場合は、どちらかに絞るのではなくそれぞれの特長に合った使い分けがおすすめです。

そうすることで、より多くのターゲットに情報を届けられるようになるでしょう。

 

5.まとめ

一般的にメルマガはBtoB、LINE@はBtoCに適しているとされていますが、一長一短があるため一概には言えません。

メルマガは長文配信ができるため、詳細な質の高い情報を配信できますが、捨てアドが多く、また、リアルタイムでのコミュニケーションには向かないという面があります。

一方、LINE@は個別でリアルタイムのコミュニケーションが取りやすい反面、文字制限があり、大量の情報伝達には向いていません。

どちらかに絞らず、それぞれの特長を把握し、目的に応じて使い分けることをおすすめします。

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Webコンサルタント 広告代理店にてメディア運営・SEOディレクション・Web広告運用を経験。 現在はコンテンツSEOとWeb担当者向けメディア『Webly』の編集を担当。

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