サーバー保守とは?管理・運用の基本やサービスの一例を解説

今更聞けない!サーバー保守とは?

情報セキュリティを守るための業務の一つとして「サーバー保守」と呼ばれる作業があるのはご存知でしょうか。インターネットを安全に使うには必要な工程ですが、知名度はあまり高くありません。

どんなタイプのサーバーを契約しているかにもよりますが、サーバーが正常に稼働しているかの管理は行っておくべきでしょう。具体的にどんな仕事が当てはまるのか知っておくことも大切です。

この記事では、サーバー保守(運用)について、主な内容やメリットなどをご紹介します。

1.サーバー保守(運用)とは

サーバー保守とは、主にメンテナンスの管理やトラブルが発生した場合の復旧作業など、常に安定稼働できるようサーバーを維持する業務のこと。「サーバー運用」という単語も存在しますが、実際の意味合いは大きく変わらないためここでは同じ言葉として扱います。

例えばWebサイトを動かすためのサーバーであれば、ページを正常に表示するためにサーバーの機能が動作しているか定期的にチェックする必要が出てきます。これが「サーバー保守」の仕事です。

保守すべきサーバーの種類や保守エンジニアによって変わってくるので明確な定義はありません。例えばホスティングサーバー(レンタルサーバー)を利用している場合は保守運用のほとんどを業者が代行してくれます。

しかし、それ以外の方法でサーバーを構築するのであれば何かしらの保守を自分で行う必要があります。具体的には以下のような業務を指すことが多いです。

ハードウェアの管理

エンジニアが取り扱う業務の範囲にもよりますが、自社サーバー(オンプレ)を利用する場合であればサーバーを物理的に構築・管理することもサーバー保守の一部に含まれます。

アップデートの管理

サーバーにも定期的なアップデートがあります。サーバー内のOSだけでなく、一部のソフトウェア(ミドルウェア)ごとに発生するアップデートも適用しなければならず、更新時にトラブルが起こる可能性もあるため作業は意外と煩雑です。

アクセス制限の設定

特にデータを取り扱うサーバーは、悪意を持った第三者にアクセスされると情報漏えいやデータ改ざんの被害に遭う恐れがあります。

また、むやみに管理者権限を与えると攻撃を受けて権限を奪われる可能性が高まるため、ユーザーによってアクセスできるファイルを変更することも必要になってくる場合があります。

  • 特定のIPアドレスからのアクセスのみ許可する
  • 管理者権限を持つユーザーを限定する

などの設定にすることで、セキュリティを向上させます。

ファイアウォール、マルウェア対策ソフトの導入

不審なアクティビティを検知しブロックするファイアウォールを設置しておくことも有効な対策の一つです。

初心者はパソコンやスマホなど実際に利用する端末のみに注目しがちですが、サーバーにファイアウォールやマルウェア対策ソフトを導入するという視点も忘れないようにしましょう。

SSL証明書の管理

Webサイト用のサーバーを維持するにはSSL証明書の管理も必要です。SSL証明書とは、サーバーとの通信の暗号化(SSL化)を行ったことを示す電子証明書で、サイトを訪れるユーザーを守るために証明書の取得が強く推奨されます。

SSL化には特定の機関から発行されるSSL証明書を得て、定期的に更新しなければなりません。そのため、サーバー保守の一環として証明書の管理を行うこともあります。

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2.サーバー保守を導入するメリット

サーバー保守の導入にはいくつかのメリットがあります。言い換えればしっかり保守しないと重篤なデメリットが生じるということでもあるので、メリットを知って必要性を認識しておきましょう。

高いセキュリティを維持できる

例えばWebサイトを表示させるのに必要なWebサーバーであれば、コンテンツの量やユーザーの数が変わるにしたがって必要な対策が変わってきます。

サーバーの状況を定期的に見直して、適切なセキュリティ対策を行うことが重要です。

有事にすばやく対応できる

サイバー攻撃を受けたときなどは、速やかに原因を特定して迅速に対処することが被害の最小化につながります。

サーバー保守の知識があるエンジニアがいれば、有事にスムーズな復旧が可能です。

企業全体の信用性を高める

普段からサーバーの状態を管理してセキュリティを向上させることで、企業全体の信用性を高めることができます。

例えばセキュリティ対策をせずサイバー攻撃を受けて顧客の情報が漏えいしてしまった場合、企業全体の信頼に大きな悪影響をもたらすでしょう。実際に攻撃を受けていなくとも、普段から見えない部分の対策ができていないことが判明すればユーザーの信頼を失ってしまいます。

3.保守が必要なサーバーの種類

「サーバー保守」が扱う範囲のサーバーの機械そのものから内部のソフトウェアの管理まで幅広く、厳密にいえば「サーバーにまつわる全てに保守が必要」ということになります。一つのマシンの中に複数のサーバーが入っていれば、それら全てを管理するのがサーバー保守の役割です。

ここでは、保守の対象となる代表的なサーバーの種類をご説明します。

Webサーバー

Webサーバーの仕組み

テキストや画像、HTMLなどWebサイトに必要なデータを探してブラウザに渡す役割を持っているのがWebサーバーです。

PCやスマホでWebサイトを閲覧する際には必ずWebサーバーとデータのやり取りを行います。

データベース(DB)サーバー

データベースサーバーの仕組み

データベースサーバーは、さまざまなデータ(情報)を管理する場所です。データベースに入った情報をサイトに表示させたい場合は、先ほど紹介したWebサーバーを通じて表示させます。

「データベースサーバー」を介したWebサイトを「動的なサイト」「動的コンテンツ」と呼びます。例えばWordPressにはデータベースサーバーが必要なので、制作したサイトは「動的サイト」と呼ばれます。

メールサーバー

メールの送受信を行うのに必要なサーバー。SMTPサーバー(送信用サーバー)とPOPサーバー(受信用サーバー)に分類されます。

ネーム(DNS)サーバー

インターネット上でドメインとWebサーバーやメールサーバーを結びつけるための名前解決をするサーバー。ホームページやメールを使うにはドメインの取得が必要ですが、ドメインを得るだけでは機能を利用することができません。

ネームサーバーを通じて通信することで、IPアドレスとドメインを結び付けることができます。

FTPサーバー

アップロードされたファイルやダウンロードするファイルを保管している場所です。

FileZillaなどのFTPクライアントを使用し、FTPサーバーに接続しファイルをやり取りすることで、ホームページ上にデータがアップロードできるようになります。

4.WordPressサイトにおけるサーバー保守サービスの一例

サーバーの保守・運用には専門知識を持ったエンジニアの技術が必要です。レンタルサーバーを利用しないサーバー構築をこれから行う、もしくは現在保守にあたっている人員がいないというようであれば、サーバー保守を外注するのもよいでしょう。

例えば当社ではWordPressサイトの保守と一括管理する形(オプション)でサーバー保守も承っております。実施環境と要件をヒアリングした上で施策を決定しますが、具体的には以下のようなサービスを提供しています。

  • クラウド環境、VPSの管理(ホスティング利用の場合は、サーバベンダーとのやり取りなどを代行)
  • SSL証明書の設定・管理
  • サーバーアップデートの管理
  • アクセス制限
  • アカウント認証
  • ファイアウォールの構築
  • サーバサイドでのウイルス対策ソフトの導入

Webサイトのセキュリティと併せてサーバーの管理もしたいという企業様には最適です。また、サーバーの管理だけでなく環境の構築まで承っています。

ご要望に合わせて柔軟に対応しており、サーバー保守のみというご注文もお受けしています。料金、サービス内容についてはプロのエンジニアが直接ヒアリングして説明・提案しますので、気になった方はぜひお問い合わせください。

5.まとめ

サーバー保守の業務内容は幅広く、どれもネットワーク環境を安全に利用するには欠かせない作業です。サーバーの管理が不十分だと感じているようであれば、内製エンジニアを雇用するか外注サービスへの委託を速やかに行うべきでしょう。

Webサイトのセキュリティ対策と一緒にサーバー保守も行いたいという場合は当社のサービス利用もおすすめです。

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